人気カナダ人俳優のライアン・レイノルズがイングリッシュ・バーで、米国産のジンの話を語りました。
Courtesy of Aviation Gin
Ryan Reynolds Has Tried Every Gin In The World
まず、俳優ライアン・レイノルズがカナダ人であることを教えておきましょう。
今回ご紹介するバーは、ハイド(Hide、メイフェアに新しくオープンしたオリー・ダボウスの豪華なレストラン)の地下にあります。そしてジンは、「アビエーション」というブランドのものです。
「そう言うと、ちょっと冗談のように聞こえるかもれないが…」とレイノルズは言います。「でも、奇妙なことは実際に何度も起きている」とレイノルズは続けて話しました。
皆さんは「アビエーション」という名前のジン・メーカー、聞いたことはないのですか? はい、私たちもありませんでした。
でも、人気映画シリーズ『デッドプール』に主演するレイノルズはご存じでしょう。彼が2018年5月に同社を買いとり、そこのクリエイティブ・ディレクターに就任していたのです。そのため、今後このジンについて見聞きすることが、グッと増えることは間違いないでしょう。
「アビエーション」は、元バーテンダーの2人組がオレゴン州ポートランドで2002年に立ち上げたジンのブランドです。
このジンは、それが禁酒法以前の時代からインスピレーションを得てつくられたことを仄めかす、アールデコ調の洒落たデザインのボトルに入っています。同時にこれは、現在市場に出回る一部の新しいジンよりも、はるかに刺激が少ないことも意味します。そして、微妙な味わいこそがこのジンのカギと言えるのです。
レイノルズは、カナダのバンクーバーにあるホークスワース・レストランで「アビエーション」のジンを初めて口にし、すぐさまこのジンに惚れ込みました。
そして、もし皆さんがスーパーヒーローだったら、次に何をしますか。答えは、お代わりを頼むことではありません(笑)…正解は、そのジンのメーカーを見つけ出し、そして製品を世界に送り出して、世界的な人気商品をつくり出すことです。
2018年5月中旬、レイノルズはロンドンでスーパーヒーローの赤いスーツを脱ぎ、ジンにはうるさい英国人が米国産のジンをわざわざ試してみるべき理由について、「Esquire UK」に語ってくれたのでした。(次ページへ続く)
地球上に存在するジンはほぼすべて飲んだことのあるレイノルズが語る。
Q. アビエーション・ジンの何が、それほど特別なのですか?
A. 私はこれまでに地球上に存在する、ほぼすべてのジンを試しました(これは決して誇れることではないです)が、「アビエーション」のジンを初めて試したとき、これが他のジンとは全く別のものであることがわかりました。そして、私にとってはその点だけが重要なのです。
Photograph / Courtesy of Aviation Gin
Q. このジンをそれほど特別なものにしているものは何ですか?
A. このジンは、他のものよりかなり軽いと思います。私はマツやトショウの香りがきついジンがちょっと苦手です(ひと晩に2杯以上飲むと、ちょっと飲み過ぎになることがあります)。普段、私はもっと中間寄りのものを見つけようとしていますが、これはどのジンと比べてもはるかに軽いものです。
Q. このジンはどう飲むのがいいのでしょう?
A. 必要なのはダブルショットのオン・ザ・ロックだけです。ただ、ダブルの指す量が異なる国もあるので、その点については注意したほうがいいかもしれません。
Q. ジン・トニックで飲んでも問題ないですか?
A. みんなトニックが異常に好きですね! あそこにあるブランドは、何ですか? 「フィーバー・トゥリー」ですか。私はトニックが好きではありません。私の好みの飲み方はストレートかロック、または少しだけクラブソーダで割るのもいいですね。だから、私はあそこにある「フィーバー・トゥリー」を試してみないといけませんね。
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ジン・メーカーの経営に関与することになったキッカケとは?
Q. お酒のトレンドに関して、なにか好きになれないものは?
A. グラスに小さな傘の飾りが乗ったようなもの、口にした途端に思わず吐き出さずにはいられなくなるようなものを目にすると、ちょっと悲しくなります... お酒は自分が飲みたいものを好きなだけ、自分の責任で飲めばいいと思います。
Photograph / Courtesy of Aviation Gin
Q. ジンについて何か新しいことを、英国人に教えることになるのですか?
A. ジンづくりの名人のふりをするつもりはまったくありません。なにせ「アビエーション」には、ジンの専門家が何人もいますからね。私は同社の共同オーナーのひとりに過ぎません。私が年代物のジンの入った樽の列の間を歩きまわり、樽の上部についたハンドルに愛おしそうに触れる姿を、皆さんが目にすることはありません。これはそういうことではないのです。
Q. どんな理由で、ジン・メーカーの経営に関与することになったのですか?
A. ショービジネスとお酒というのは、ふつうは悲惨な結果に終わる組み合わせ(そういう実例がたくさんある)ですが、「アビエーション」は違うのです。私はこの会社の一部になりたかった。自分がこの会社の顔であるかどうかなどは、気にさえしなかった。なんとかして、この「アビエーション」の一部になりたいと思っただけ。私は自分が大好きなこの製品を目にして、「その成長に力を貸したい、この事業に関与したい」と強く思っただけです。
この記事を読んで、「アビエーション」のジンを試してみたくなりましたか。それなら、このジンと「フィーバー・トゥリー」のエルダーフラワー・トニックをミックスして、ピンク・グレープフルーツのスライスを一片添えてください。実にシンプルですので。
「アビエーション」のジンは、Ocadoで販売中(希望小売価格35ポンド、約5200円)、またロンドン市内の複数のバーでも取り扱い中です。詳しくはaviationgin.comをご覧ください。
By Rachel Fellows on May 14, 2018
Photos by Courtesy of Aviation Gin
ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊