英国ロイヤルウェディング100年の歴史を写真で振り返る

ヨーク公アルバートは1923年、ロンドンのウェストミンスター寺院でスコットランドのエリザベス・ボウズ＝ライアン（エリザベス女王の母、「クイーン・マザー」）と結婚しました。

映画『英国王のスピーチ』でも有名なアルバート公は、兄エドワード8世が離婚歴のあるアメリカ人女性と結婚するために王位を退いたことを受けて、1936年にジョージ6世として即位しました。

結婚式に向かうため、自宅を出発するエリザベス。「アルバート公からの3度目のプロポーズでやっと結婚に承諾した」と言われています。1952年にジョージ6世が死去した後は、娘のエリザベスが女王となり、2022年に亡くなるまで70年間女王として在位しました。

遠戚関係にあったエリザベスとフィリップは、エリザベスが両親とともにダートマスの海軍兵学校を訪れた際に出会い、文通を始めます。そして1946年には、密かに婚約しました。

エリザベスは父ジョージ6世の死後、1952年にエリザベス2世女王として即位します。彼女の結婚と統治初期の波乱万丈なエピソードは、ネットフリックスのドラマ『ザ・クラウン（The Crown）』にも描かれています。

フィリップ殿下が2021年に亡くなるまで、夫妻は73年間連れ添いました。この写真は、結婚式に向かう馬車の列。

エリザベス女王の妹、マーガレット王女は1960年、ロンドンのウェストミンスター寺院で写真家アンソニー・アームストロング＝ジョーンズと結婚式を挙げました。

ただ、1978年に二人は離婚。その理由は「アームストロング＝ジョーンズが、王室生活のあらゆる義務が嫌になったためだ」と言われています。マーガレット王女はその後脳卒中を繰り返して車いす生活となり、2002年にこの世を去りました。

マーガレット王女の結婚式に出席した、姉のエリザベス2世。左隣はエリザベス皇太后（クイーンマザー）。

エリザベス2世とフィリップの次女であるアン王女は、1973年にロンドンのウェストミンスター寺院でマーク・フィリップス陸軍少尉（当時）と結婚式を挙げました。

このふたりの結婚式のテレビ中継は、5億人が観たと推定されています。それまでの200年以上の歴史の中で、イギリス王室のメンバーが一般人と結婚するのはこれが2回目だったのです。

アン王女とフィリップスは、ザラとピーターの2人の子どもを授かった後、1992年に離婚しました。この写真は、結婚式の1週間前に撮影された公式ポートレート。

エリザベス2世とフィリップ王配の長男であるチャールズ皇太子は、1981年にロンドンのセントポール大聖堂でダイアナ・スペンサーと結婚式を挙げました。

ダイアナは一般人で、チャールズ皇太子より12歳も若い、若干20歳で結婚しました。ダイアナ妃はチャリティ活動を熱心に行ったことで有名です。

夫妻はウィリアム王子とヘンリー王子という2人の息子をもうけましたが、1996年に離婚しています。

エリザベス2世とフィリップ王配の次男、アンドルー王子は、1986年にロンドンのウェストミンスター寺院でサラ・ファーガソンと結婚式を挙げています。