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ジェレミー・アレン・ホワイトとは?
日本でもHuluで配信されているDisney傘下のFX制作の『The Bear(邦題:一流シェフのファミリーレストラン)』で、若きシェフに扮する俳優ジェレミー・アレン・ホワイト。。そこでは、一筋縄ではいかない厨房スタッフとともにサンドイッチ店の改革に奮闘する姿を愉快痛快に演じる実力が再び認められ、第80回に続き2年連続で第81回ゴールデングローブ賞でもテレビ部門(ミュージカル/コメディ)最優秀主演男優賞を受賞したのです。👨🍳
そんなホワイトのことを、多くの人は(特に日本では)突如現れた新星のように感じているのではないでしょうか? 彼は1991年2月17日にニューヨーク市で生まれ、舞台芸術に興味を持ち、プロフェッショナル・パフォーミング・アーツ・スクールに通います。そして2011年、18歳のときに(パラマウント傘下のShowtimeで放送)『シェイムレス 俺たちに恥はない』の長男フィリップ・ギャラガー役に抜擢。そこで、アルコール依存症の父親とともに、そんな父との生活に苦労を強いられる子どもの一人として演じます。派手さもなく、苦悩を描いたドラマがゆえ、世間に広く認知されることもなかったようですが…。
2020年よりNetFlixでも配信が開始され、現在は日本でもシーズン1~5までは観ることができます。WOWOWでも2012年1月~2014年12月の期間で、シーズン1~4までが放送されました。筆者もそこでホワイトの存在を知っていたのですが…確かにホワイトは、シーズンを追うごとにその存在感を増していました。しかし、日本で観ることができたのは前述のようにシーズン4まで。その後の行方は…忘れていました。
すると2022年6月より米Huluで配信されたドラマ、『一流シェフのファミリーレストラン』の主役となっています(日本では、2022年8月よりDisney+で視聴可能に)。それを知ってチェックすれば、ニューヨークで世界的な活躍を見せていた気鋭のシェフが、故郷のサンドイッチ店を立て直すための苦悩を見事に演じているのです。
「シェイムレスのフィルのときから、成長したなぁ~」と(根拠のない)上から目線で思っていたら、2023年1月に開催された第80回ゴールデングローブ賞 テレビ部門(ミュージカル/コメディ)最優秀主演男優賞に(ちなみにこの年、第29回全米映画俳優組合賞男優賞 <コメディシリーズ>、第28回クリティクス・チョイス・アワードテレビ部門コメディシリーズ主演男優賞も受賞しています)。そして2024年も…。
これはもう、「ジェレミー・アレン・ホワイトなんて知らない」ではすまされない時代となりました。とは言え、現実「知らない」と答える人も少なくないでしょう。なので、これを機会に知っておいてください。直近では映画にも。2023年8月に公開された『フィンガーネイルズ』(日本ではAppleTVで)、そして、2023 年12月に公開された『アイアンクロー』(日本公開は2024年4月5日~)です ので。
さて本題です。さらにジェレミー・アレン・ホワイトは、カルバン・クラインの新しい顔(ばかりでなく腕も腹筋なども…でも、主役はもちろんウェア)になりました。
「(マンハッタンの)ハウストン・ストリートを歩くたびに、カルバンの看板をよく目にしていました。そうして大きくなっていったという感じです――キャンペーンはいつの時代も、その時代を超越したエレガントを感じされてくれたいたのですが、まさか、自分がそのキャンペーンに登場するとは思わなかった…」と、このブランドの新たなアイコンになった歓びを、ホワイトはエスクァイアUK版に語っています。
2024年1月4日より発信された、彼が出演するカルバン・クライン2024年春のキャンペーンではアンダーウェアばかり。彼の直近の映画『アイアンクロー』を知る人、そして注目している人なら「予想どおり」のことかもしれません。この作品で彼は、1980年初頭に熾烈な闘いでプロレス界に歴史を刻んだ“鉄の爪”フォン・エリック一家…その三男(レスラーのフォン・エリック兄弟としては三男、実際は四男の)ケリー・フォン・エリックを演じています。ゆえに(日本では「虎の爪」の異名を持つ)米プロレスのアイコン的存在をよりリアル演じるため大幅な肉体改造を行っていたのですから…。
そんなホワイトは、生粋のニューヨーカーでもあります。そこで撮影を担当したMert Alas(マート・アラス=いまファッション写真界を席巻する写真家デュオMert and Marcus<マート&マーカス>の一人)は、ロケ地をマンハッタンにします。そこで生き生きと、そしてエレガントかつ情熱的に撮影が行われました。一連のスチール写真とビデオから、ホワイトとこの街とのつながりも強烈に感じることができます。
ホワイトが着こなすのはカルバン・クラインのアンダーウェアの中でも、カルバン・クラインにとって最もアイコニックなスタイル、“Modern Cotton(モダンコットン)”シリーズ。そして、“INTENSE POWER(インテンスパワー)”シリーズです。
そこに描写されるアティチュードは、まさにモダンなコットンのよう。われわれの感情を優しく受け止めてくれながらも、Intense…強烈的であり情熱的なパワーがみなぎっています。それでいて、モダンさも心地よさも感じさせる。このビジュアルはもしかすると、「現在のわれわれが忘れかけているファッションへの想いを、思い出してください」という、カルバン・クラインからのラブレターのようにも感じられます。
エスクァイアUKによる
独占インタビューもぜひ!
以下、UK版&US版からの転載です。俳優としてのキャリがピークへと駆け上ろうしているときに、モデルというキャリアで幅を広げた彼に、エスクァイアUK版がカルバン・クラインでの仕事、お気に入りのメンズウェアなどについて話を聞いています。
マーク・ウォールバーグとケイト・モスのキャンペーンは、とてもクールでしたね。このキャンペーンが初めて公開されたときのボクはまだ若かった…確か10代でしたが、このキャンペーンを観て、本当にクールだて感じたことを今も覚えています。
着心地がよくなければならないし、あと仕立ても重要。『The Bear』で着ているTシャツは仕立てんです。この作品を通じて、Tシャツも仕立てられるということを知りました。
袖に関してですが、そのバランスが重要です。肩にフィットしていて、(その袖裾は)ちょうどいいところにあるべきだと思っています。そして(ボディ)の裾に関しては、ベルトラインの真上に当たるようにしたい…。マーロン・ブランドの映画『欲望という名の電車』のようなフィット感のあるTシャツが、ボクのお気に入りです。
…ということは現在は
Tシャツは全て
仕立てているのか?
質問03:…(笑)。でも、お気に入りのTシャツはたいてい古いものになりますね。LAのメルローズ・アベニューの蚤の市には、90年代から2000年代初頭にかけての古いTシャツがたくさん売られています。そんな着古した、着古した、着古した、着古した……着古したものが、ボクに一番似合うと思っています。
カーミー(『The Bear』でのホワイトの役柄)は、「自分自身にとってふさわしいものは何か?」を知っているので、そこから大きく外れることはありません。なのでボクも、自分のワードローブにこれと同じアプローチを取り入れています。自分にふさわしくないと思うものは身に着けたくないですね。
※似合うかに合わないか、を見極めることも大切であり、そこに達するまでには失敗を恐れずトライを繰り返すことが必要となるでしょう。つまりは、失敗を早いうちに経験し、それを認め、そこから早いうちに成功を見出してください…ということでは?
どうだろう...多くのことを学んだのは確かです。デニムがどれだけ高価なものなのか、とか…。でも、『The Bear』の撮影を始めるまでは、人々がこんなにデニムに夢中だなんて知りませんでしたよ。
(『The Bear』製作スタッフの)脚本家クリス(クリストファー・ストアラー)や(お調子者のパンク系シェフ、ニール役を演じる)マティ・マシスンなど、デニムに夢中になっているスタッフや出演者たちとデニムに関して話も重ねたけど…。そこで気づいたことは、「(ヴィンテージの)デニムがどれだけ高価なものか」っていうことぐらいですかね(笑)。
でも、ボクはシンプルなものが好きなんです。撮影中、とある古いジーンズをはいていたんだけど…そう、セカンドシーズンだったね、そこではいたのは確か20年代のものだったと思います。撮影スタッフの衣装デザイナーが、「仕立てが悪い」とか言っていましたが、ボクはそのジーンズがとても気に入りました。なぜなら、ボクの脚のぴったりのフィットしたからです。
ボクは背が低いし(公称170cm)、脚も短いので、普通は裾上げすることが必須なんですけど、その20年代のジーンズはそのままでよかったんです。「当時の人は小さかっただけなのかな…」「デニムは全て、20年代のヴィンテージを買うべきだな」と思うようになりました(笑)。
トラックスーツ(スポーツトレーニング用のジャケット&パンツ。日本では、いわゆる「ジャージ」と俗称しているもの)が大好きなんです。
とは言え、自分では着こなせないとは思うけど…(笑)。
でも、トラックスーツのスタイルには憧れていて、『アイアン・クロー』の撮影で着る機会がありました。そして、そのときのシューズもお気に入りです。もう他で何度も話していますが、ナイキの「コルテッツ」が大好きなんです。ナイキ「コルテッツ」は、80年代に脚光を浴びたシューズですよね…。
実際、履いています。ホワイトxホワイトのコルテッツしか履かないのですが、なかなか新たに見つけることができないんです。いまの手持ちは、すごくボロボロになったものと、中途半端なもの、そして、真っ新(さら)なものがありますね。
たくさんいますね。その中でも、ポール・トーマス・アンダーソンはかなり上位に入るんじゃないかな。アンドレア・アーノルドは本当に大好きです。パオロ・ソレンティーノも大好きで、ソレンティーノを作品はたくさん観ていますね。
『Great Beauty(邦題:グレート・ビューティー/追憶のローマ)』はボクのお気に入りのひとつです。あれを映画館で観たときボクは、映画館を出るや次の上映チケットを買ってまた観ましたよ。『Youth – La giovinezza(邦題:グランドフィナーレ)』も何度も観なおししています。最近も観みましたね。
あと、『The Hand of God(邦題:Hand of God -神の手が触れた日-』も…。あ、その映画ってクリスマス映画のような気もするけど、なぜかな? 2年前のクリスマスの頃に(Netflixで)配信されたからかな…。少なくとも、クリスマスの翌日くらいに見つけたからクリスマスと結びつけてしまうのかもしれません。
彼の映画は、どれも本当に素晴らしくて、ロマンチック。ボクはイタリア語を話せないし、理解もできないけれど、これらの映画は字幕なしで観ても、ミュートで観ても、ストーリーは理解できるし、登場人物のキャラクターも理解することができるんですよ。彼の映画づくりは普遍的で、理解しやすい何かがあります。
ブルックリンのDUNBO(ダンボ=Down Under the Manhattan Bridge Overpass)地区にあるFront General Storeかな…ここの定番商品は本当に素晴らしいよ。
シンプルな黒のクルーネックスウェットシャツも好きだし、ヴィンテージのアイテムもたくさんあります。
あ、そうそう、『The Bear』でシドニー役を演じているアイオウ(・エディバリー)がロンドンに長く滞在したことがあったので、ボクがロンドンに行くということで(ショップの)リストを送ってくれたんだ。
実際、24時間しか滞在できませんでしたが、そのリストの中のClutch Cafeというお店へ行きました。それで本当に気に入ったので、またロンドンに行ったときは行こうと思っています。
(前出の『The Bear』の脚本家)クリスは、ボクにはできないような着こなしをしています。彼はとてもクリーンで、整然としていて、細部にまでこだわっていますね。
「ベストドレッサー」と言われたなら、ボクは「シャープなテーラリングのウェア、スーツの着こなし」が頭に浮かびますので…。彼は全くそんな感じで、かなりシャープな男だと思います。
カルバン・クラインでの
インタビューはYouTubeで!
カルバン・クラインの撮影でも、ホワイトはインタビューに答えています。YouTubeで公開されているので、ぜひご覧になって彼のことをもっと知ってください。
そんなホワイトが着こなすカルバン・クライン2024年春のアンダーウェア・コレクションは現在、店頭およびオンラインにて発売中です。