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正しい動作で腹筋トレーニングを行えば、背中や腰を痛めることはまったくありません。ただし、やり方を間違えると、引き締まった腹筋となるはずの体幹の筋肉が燃える感覚は得られないでしょう。では、どうなるかというと…それはすでに経験した人も多いはずです。そう、背中が痛くなってしまうのです。

背中の痛みを招くような不適切な姿勢で、腹筋トレーニングをしてはいけないということはすでにご存じでしょう。でも、次にどんな運動を試せばいいのかわからず、行き詰まっているのならいい方法があります。 

腰への負担が軽減される腹筋トレーニング 

それは、「死んだゴキブリ」のように、仰向けになって行う筋トレです。

言わば、カフカの小説『変身』の主人公グレゴールが目覚めたときの姿勢であり、その名も「デッドバグ(訳注:死んだ虫)」になります。響きはよくありませんが、痛みをひき起こす可能性が少ない、安全と言える運動です。ぜひとも、腹筋トレーニングのメニューに加えてみてください。

「メンズヘルス」のフィットネス・アドバイザーであり、アクション俳優やスポーツ選手のトレーナーも務めるドン・サラディーノさんがつい最近、このトレーニングをインスタグラム上で実演してくれました。

そこには、「デッドバグは、安全かつ集中的に腹筋と体幹を鍛えることが期待できるとともに、体全体を抜かりなく動かすことができるのです」という、サラディーノさんの個人的コメントとともに投稿されています。

【動画で確認】腰への負担が少ない「デッドバグ」の効果的なやり方&注意点

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パーソナルトレーナーの認定資格を発行する、全米エクササイズ&コンディショニング協会(NSCA)の認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS.)資格保持者でもあるエベニーザ・サミュエルさんが、安全に「デッドバグ」を行うコツを指導してくれました。

  1. まずは腰をしっかりと安定させましょう。そのためには腹筋を収縮させて、腰を床にぴったりと押しつける必要があります。
  2. サラディーノさんが筋トレ動画で使っているようなマットを使えば、背中や腰への負担を減らせます。この姿勢をとるときは、背中と床面の間に隙間が生じないようにするのが重要になります。
  3. 鉛筆1本すら入らないよう、背中を床にぴったりと強く押しつけてください。
  4. この姿勢を保つことに集中しながら、片方の足とその反対側の手を伸ばす動きを交互に行います。このとき、背中を床面に密着させた姿勢が崩れない範囲で手足を伸ばすようにしてください。
  5. 最初は、サラディーノさんのようにできなくても心配はいりません。続けるうちに、容易に体を動かせるようになることでしょう。大切なのは、腰が浮かないよう姿勢を保つことです。なぜなら、腰をしっかりと床に押しつけていてこそ、腹筋へのより良い効果が期待できるからです。
  6. このトレーニングでは、肩の可動域も具合も確認できます。もしも背中に痛みを感じだしたら、肩を伸ばし過ぎている可能性があります。とにかく、腰を床面に密着させた姿勢を保つよう心がけてください。

効果とアドバイス

エベニーザ・サミュエルさんは、「デッドバグは正確に行ってこそ、腹筋強化の効果が期待できます。正確な動きは簡単に習得することも可能ですので、ぜひトライしてみてください。それで効果が得られないことがあるなんて、私は信じられません 」と、正しい姿勢を保つことは容易であり、そして、それを実行してこそ真の腹筋トレーニングであることをわれわれに説いてくれています。

というわけで、紹介したコツに留意して取り組んでみましょう。さもなければ、ひっくり返った虫のようになっただけで、過ごした時間が無駄になってしまいます。

回数・セット数は?

皆さん、このエクササイズをいつものトレーニングメニューにぜひとも加えてみてください。サラディーノさんによれば、左右10回ずつを1セットとして、3セットを週2回やるのがおすすめだそうです。

行うタイミングはウォーミングアップ時でもよいですし、トレーニングの合間に行ってもよいでしょう。

Source / Men's Health US
Translation / Shizue Muramatsu 
※この翻訳は抄訳です