2018.03.30

元々はファッションを意識していなかった…

カナダグース、アウトドアブランドからファッションブランドへの変貌

今年設立61年目を迎え、いまやファッションブランドとして人気を得ている「カナダグース」。このファミリービジネスブランドが、これまでどのように変わってきたのかダニー・リースCEOに聞きました。

カナダグース、アウトドアブランドからファッションブランドへの変貌
Getty Images

  
How Canada Goose Went 
From Outdoors Outfitter 
to Fashion Force

 ダニー・リース氏は、カナダグースのCEOになりたいと思ったことはありませんでした。
 
 なぜなら、彼がよく知っている世界とはかけ離れたものだったからです。実際、誰も彼がCEOに就くとは思ってもいませんでした。そもそも、彼にファミリービジネスを引き継がせるという計画はなかったのです。カナダグースのトロント本社で、リース氏は次のように言いました。
 
「実は作家になりたかったんだ。カナダグースのCEOになるなんて、欠片も考えていなかったよ」と。
 
 彼がCEOに就任してからの17年で、同ブランドは17億ドル(約1780億円)もの利益を上げる企業にまで成長しました。
 
 リース氏が20代最初のころのこと、彼は世界中を旅して過ごしたそうです。そうしてお金を使い果たしてしまった彼は、カナダグースでのアルバイトを決めたのでした。それがキッカケとなり、このようなキャリアへと変化していったのでした。 
   

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写真:カナダグースCEOを務める、ダニー・リース氏。Photograph / Canada Goose 
 
  
 「数カ月の予定が半年になり、そして1年になり…と気が付けば、ずっと働いていたんだ。多分、最初の1年間は意識もせずに、自分がその仕事に向いているか問いかけていたんだと思う」と語る彼は、カナダグースで働きだしてから4年後の2001年になります。当時27歳のリース氏は、父親からCEOの座を引き継ぐことになったのです。そのころのカナダグースには、彼のようなリーダーが必要とされていました。 
 
 その17年後となる現在、ブランドは創立61周年を迎えています。これは非常に大きな成果であり、讃えるべき栄光だといえます。
 
 単にファッションの会社が、これほどまで成長を遂げることがとても珍しいということだけでなく、今日のカナダグースが創立当初とは全く別物となっていることも、称賛に値するほどなのです(いや、それ以上かもしれません)。
 
 1957年、このブランドは別の名前の元で発足しました(「メトロ・スポーツウェア」、のちに「スノーグース」、そして、90年代後半、ヨーロッパの競合他社が「スノーグース」の名前を使用していたことをきっかけに、「カナダグース」となりました)。
 
 当時はOEM企業として商品を作っており、非常に限られた顧客にジャケットを提供していました。主力部分は当初と同じであるものの、現在の商品ラインはより多彩になっています。カナダグースは設立当初からの基準を厳格に維持しており、それが同ブランドのすべてといっても過言ではないでしょう。 
  

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Photograph / Canada Goose 
 
 
 リース氏は次のように説明しています。
 
 「ブランドというのは、評価と直結しています。カナダグースは感情を表現するブランドです。当ブランドの商品がもつ暖かさや保護といったものが感情的な体験に基づいているからこそ、消費者は感情レベルでこのブランドに親近感をもってくれているのだと思います。カナダグースのコートを着る、それによって感情が生み出されているのです」 
 
 このことは、リピーター客の獲得にもつながります。しかし、リース氏がCEOを継いだとき、まったく新しい層の顧客を獲得できるかどうかはリース次第でした。そして、彼はそれをやり遂げたのです。(次ページへつづく)

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編集者:山野井 俊

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