※本記事は、時計に造詣の深いジャーアナリスト、ジョナサン・エヴァンス氏(Jonathan Evans )による取材を基に構成されています。
「ボブズ・ウォッチズ(Bob's Watches)」とは?
「え? ECサイトの名前が“ボブ(Bob)”なのに、ボブって名前だと思っていた。なんでサイト名をポールにしなかったんだ…?」と、疑問に思う人もいるでしょう。画して、筆者も少し混乱気味に、頭に「?」が浮かべながらキーボードをたたいていたのでした。
からくりはいたってシンプルです。実はこのECサイト「ボブズ・ウォッチズ(Bob's Watches)」は、ポール・アルティエリ氏が2010年に時計ディーラーのボブ・トンプソン氏から買い取って運営しているからなのです。
以来アルティエリ氏は、透明性の高い買い取り・販売価格によって、ロレックスをオンラインで売買するマーケットプレイスとしては最大規模のサイトへと成長させたのした。
今回は、そんな時計のエキスパートであるアルティエリ氏に、お気に入りの腕時計10本をセレクトしていただきました。
大ぶりなサイズ感が魅力のこのモデルは、1970年台の初代モデルである「Ref.1655」から受け継いだオレンジの24時間針が特徴です。
アイゼンハウアーやケネディ、ジョンソンなどの米大統領にも愛されてきたこの腕時計は、成功の象徴とも言える一本です。ダイアルは高い独自性と視認性を誇るロレックスの顔でもあります。これは「チョコレートダイアル」と呼ばれ愛らしい面もち。変色しにくい18 ctゴールド製アワーマーカーが特徴的です。
大型で複雑な機構を搭載したこの腕時計ですが、チェックを重ねていれば、手の届く価格のモデルも登場することも…。さまざまな機能を有する「スカイドゥエラー」は、ロレックスのエンジニアリングの粋を集めたものです。
確かな存在感を示す希少なモデルです。40mmというケース径は理想的で、2016年のバーゼルワールドではセラクロムベゼルのポップな新作が登場しています。
大型で目立ち、常にロレックスの象徴となってきたモデルです。60年にわたって改良が重ねられてきたこの時計の最新モデルは、40mmというケース径はそのままに、ラグやリューズガードを大きくすることでより存在感を放つものとなっています。
赤・青のカラーリングから通称「ペプシ」の形容されるこのGMTは、ロレックスが製造してきた腕時計の中でも、おそらくもっともクラシックなモデルの1つでしょう。Ref. 16710は1989年〜2007年まで製造されたものです。
そして、2018年バーゼルワールドにて「ペプシ」は復活。新型GMTマスター2 Ref.126710BLROが発表されました。
「パンダ文字盤」(ポール・ニューマンダイヤルとも呼ばれる)が特徴のロレックス「コスモグラフ オイスター(Ref. 6263)」は、あらゆるコレクターにとって垂涎ものの1本です。極めて希少で、もっとも魅力的と考えられているこのモデルはスタンダードなポール・ニューマン デイトナとしては、マーケットでもっとも高額なものです。
Bob's Watchesが直近で入手したモデルがこちらです。
月、曜、日のトリプルカレンダーにムーンフェイズも備えた'50 年代のロレックスの上級ラインになります。発売当時、トリプルカレンダーのムーンフェイズモデルの製造台数は少なかったこともあって、Ref. 8171は多くの人が探し求める1本となっています。
磨きなしのスチールを使用したこの腕時計は、しばしば「パデローン」とも呼ばれています。ちなみに「パデローン」とは、「大きなフライパン」の意味となっています。ふっくらとしたフェイスは、実に愛らしい表情です。
サブマリーナの初代モデルになります。エクスプローラーダイヤルや「3・6・9」のインデックス、8mmと大きなリューズ(ビッグリューズ)が特徴となっており、あらゆるビンテージロレックスの中でも「王者」とも言える1本です。
ロレックスばかりでなく、このパテック フィリップも欲しい1本があります。こちらはパテック フィリップビンテージ腕時計の中でも、唯一の防水クロノグラフ。
この腕時計は通称「タスティ・トンディ」と呼ばれいて(大型の貝殻のような防水プッシャーに由来する)、1940年〜1969年にかけてイエローゴールド、ピンクゴールド、スチールのモデルが製造されました。文字盤外周のレイルウェイトラックや、力強いラグが特徴の非常に希少な1本です。できることなら、これも手に入れることをおすすめします。
Source / ESQUIRE US
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。