意外なほど低いギャラ! マーベルヒーロー9人出演第1作目の懐事情
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)では現在20本の新作映画を計画中で、このドル箱シリーズの勢いが衰える様子はありません。
マーベル・スタジオは世界一利益を上げている映画スタジオの1つであり、次々に興行収入記録を塗り替え、数十億ドルを稼ぎ出しています。このため、言うまでもなく豊富な資金を有し、特に近年ではシリーズの各映画にかかっている製作費は2億ドル(約227億円)を超えているようです。
それでは、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)に出演するスターのギャラはどうなっているのでしょうか?
もちろん、多くの俳優はスーパーヒーローに相応しい報酬を受け取っています。ですが、マーベルが出演者と事前に交わした契約によれば、同社は観客を魅きつけている要因が俳優ではなく、映画自体にあると考えているようです。
というのも、今回紹介する面々の懐事情をご確認ください。
これは主要な出演俳優すべてのギャラを網羅したものではありません。ですが、他の俳優たちに比べて、事前に提示されたギャラが少なかった9人をここにご紹介しましょう。
スーパーヒーローとしては、意外なほど低いギャラにきっと驚くことでしょう。
ポール・ラッド 、『アントマン』
ペイトン・リード監督の『アントマン』で主演を務めたポール・ラッドは、ハリウッドでは以前からお馴染みの俳優でしたから、ふさわしいギャラを交渉したのではないか? と予想するかもしれません。ですが、実際に契約した報酬額は、「おおむね30万ドル(約3400万円)だった」と伝えられています。
この映画の製作費が1億4000万ドル(約159億円)〜1億7000万ドル(約193億円)であることを考えれば、がっかりするような額ではないでしょうか。
とはいえ、同情するフリさえ必要ありません。
『アントマン』は世界で5億ドル(約568億円)をはるかに越える興行収入を上げ、ラッドはかなりの出来高払いを受け取っているはずですから…。また、続編の『アントマン&ワスプ』でも、かなりの大金を稼いだことは間違いないでしょう。
トム・ヒドルストン、『アベンジャーズ』
MCUの多くのスターは、シリーズ登場当初はそれほど有名な俳優ではありませんでした。例えば、知名度があまりなかったトム・ヒドルストンは、『マイティ・ソー』でのロキ役で一躍ヒーロー(あるいは、アンチヒーローと呼べるかもしれません)となりました。
『アベンジャーズ』ではメインの悪役を演じたヒドルストンですが、当時はまだ映画俳優としてはキャリア初期だったわけです。このため、2億2000万ドル(約250億円)の製作費をかけた映画だったにもかかわらず、マーベルがヒドルストンに提示した報酬はわずか16万ドル(約1800万円)だったという話です。
チャドウィック・ボーズマン 、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
チャドウィック・ボーズマンは、ワカンダの王ことブラックパンサー役を演じました。が、彼がマーベルシリーズで最初に受け取ったギャラは、王にふさわしい額とはとても言えませんでした。
ボーズマンはMCU参戦前から高い評価を得ていたにもかかわらず、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でブラックパンサーとしてデビューしたときのギャラは、わずか50万ドル(約5700万円)だったようです。
とはいえ、ライアン・クーグラー監督の『ブラックパンサー』が大ブレイクしたことで、ボーズマンの純資産額は500万ドル(約5億7000万円)から800万ドル(約9億1000万円)に上昇したと見積もられています。この額は、今後も王位につき続ける限り増加していくことでしょう。
クリス・エヴァンス、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
クリス・エヴァンスも、マーベル作品に出演するたびに評価と報酬が上昇してきたスーパーヒーローの1人です。
「キャプテン・アメリカ」シリーズ第1作目でのギャラは30万ドル(約3400万円)だったと伝えられていますが、ジョス・ウェドン監督の『アベンジャーズ』では200万ドル(約2億3000万円)まで急上昇し、さらに『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で320万(約3億6000万円)ドル、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で一気に690万ドル(約7億8000万ドル)まで上昇したと言われています。
アンソニー・マッキー、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
俳優のアンソニー・マッキーは、2014年の『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』に出演してから、サム・ウィルソン(ファルコン)として世界を守ってきました。ですが、シリーズでは最も地味なヒーローの1人です。
登場当初からギャラはかなり少なく、『アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン』では出来高も合わせて、28万ドル(約3200万円)だったと言います。
マーベルでは、ファルコンとウィンター・ソルジャーのミニシリーズの製作を予定していますので、彼のギャラも上がることを期待しましょう。
クリス・プラット、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
クリス・プラットは、ドラマ『Parks and Recreation』での役を除けば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でピーター・クイル役を演じるまで、それほど有名な俳優ではありませんでした。この映画でMCUに参戦して以来、彼は「スターロード」として世界的に称賛を受けてきました。
彼のギャラに関してディズニーは、上手に煙に巻いたようです。プラットは、事前提示されたわずか30万〜40万ドル(約3400万円〜4500万円)の報酬で契約を交わしたと噂されていますので…。
From Esquire UK
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。