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映画の主人公が愛飲しているお酒はなに?カクテル・ビール・バーボンなど、印象的な酒15選

映画の中で妙に美味しそうにお酒を飲むシーンを観て、真似してみたくなったことはありませんか?

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『007/ゴールデンアイ』でウォッカマティーニを飲むジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)
Courtesy of M.G.M.

 あなたが気に入っているお酒があるように、映画の主人公たちも気に入って好んで飲んでいるお酒が登場することがあります。自分でオリジナルカクテルをオーダーする強者もいれば、同じビールやスコッチウイスキーをまるで儀式のように習慣化して飲むキャラクターもいます。映画の中で酒は、キャラクターの性格を表すアイテムの1つでもあるのです。

 ここでは、15作品の中に登場する印象的なお酒をご紹介。1998年公開の映画『カクテル』に登場する「レッドアイ」や、1955年『七年目の浮気』の「マティーニの大盛り」など、バーで頼んでも出してくれないようなカクテルも登場します。なので、外でお酒を飲む機会がなくなったいま、おうちで真似て挑戦してみてもいいかもしれません。

「007」シリーズの「ウォッカ・マティーニ」

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 ジェームズ・ボンドのウォッカマティーニを「ステアせずシェイクで」と注文するシーンは、「007」シリーズの「ボンド、ジェームズ・ボンド」のセリフに次いで有名なセリフでしょう。

 マティーニは基本的にジンベースでつくられます。それも、ミキシンググラスに材料を入れてマドラーで混ぜ合わせてつくられるのが一般的。それをボンドは、「ウォッカベースにして、シェイクでつくってくれ」と型破りな注文をしているわけです。

 今日では「ウォッカ・マティーニ」で通用する1つのカクテルの種類となり、映画から生まれた最も有名なカクテル1つです。

2004年『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』のバタービール

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The Three Broomsticks | Harry Potter and the Half Blood Prince
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 百味ビーンズやカエルチョコなど、想像するだけで食欲も半減する食べ物がでてくる「ハリーポッター」シリーズで、珍しくそそられる飲み物です。

 それが「THREE BROOMSTICKS(三本の箒<ほうき>)」というパブで、ハリー、ロン、ハーマイオニーが注文した「バタービール」です。魔法界では人気のドリンク。作者のJ.K.ローリング氏はその味について、「こってりさをおさえた“バタースコッチ”のような味」と説明しています。

 ハーマイオニーがジョッキを手に持って、泡を口ひげのようにつけて飲むシーンが印象的です。

1934年『影なき男』のドライ・マティーニ

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Clip HD | The Thin Man | Warner Archive
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 禁酒法時代(1920年~1933年)が明けたばかりの、1934年に制作されたこの作品には、「これでもか!」というほどアルコールが登場し、カクテルを楽しむ姿が描かれています。

 中でも印象的なのが、今日「ニック&ノラ」と名づけられた小さく丸いカクテルグラスに注がれたドライマティーニです。この作品でも、マティーニを“振って”つくるようにバーテンダーに指示しています。この「ニック&ノラ」という名前は、この映画の登場人物であるニック・チャールズと、ノラ・チャールズという夫婦の名前になります。

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2011年『ラブ・アゲイン』のオールドファッション

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 この作品の魅力的なシーンの1つである、ライアン・ゴズリングが完璧なオールドファッションをつくる名場面については、以前もご紹介しました。

 ゴズリングがロサンゼルスで話題のバー「The Varnish」の共同経営者であり、「アメリカン バーテンダー オブ ザ イヤー」ファイナリストのエリック・アルペリン氏から直々にレクチャーを受けたそうです。自然な仕草のようにできるまで何100回と練習したという、努力の賜物と言うべきシーンです。

2008年『セックス・アンド・ザ・シティ』のコスモポリタン

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Cosmopolitan - Sex & the city
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 ドラマ版でも映画版でも、キャリー演じるサラ・ジェシカ・パーカーがいつも飲んでいたのが、このバラ色のカクテル、コスモポリタンです。ライム、クランベリージュース、コアントロー、ウォッカシトロンをシェイクしてつくられます。

 ドラマ版では、キャリーがファーストフード店のドライブスルーで、「チーズバーガー、フライドポテトLサイズ、それからコスモポリタンもつけて」と注文するシーンもあるほどの愛飲酒でした。

1942年『カサブランカ』のシャンパ―ニュ・カクテル

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カサブランカ・最後の場面/ Casablanca Final
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 この作品でハンフリー・ボガート扮するリック・ブレインが、イングリッド・バーグマン扮するイルザ・ラントを見つめながら、「君の瞳に乾杯」と言いシャンパ―ニュ・カクテルを飲むシーンは有名です。

 リックは「Here's looking at you, kid.」と言います。これを素直に訳せば「君を見ていることに乾杯」になるのですが、「君の瞳に乾杯」と抄訳した翻訳家の高瀬鎮夫さんは素晴らしいセンスではないでしょうか。この偉業によって、日本映画史に残る名台詞が誕生したのでした…。

 他にもこの作品には、マム コルドン・ルージュ、フレンチ 75、ワイン、ブランデーなど約13種類ものお酒が登場します。

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1982年『ブレードランナー』のジョニーウォーカーブラックラベル(ジョニ黒)

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Blade Runner 1982 - Deckard's apartment
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 ハリソン・フォード演じるデッカードがジョニーウォーカーブラックレーベルを手に持ち、自宅でうろつきながら飲むシーンは非常に印象的です。床にも飲み干したジョニ黒の瓶が転がっているなど、お気に入りのレーベルであることがうかがえます。

 今日発売されているものとは瓶のデザインやラベルのデザインが少し異なり、2017年にライアン・ゴズリング主演の続編が公開されたときには、当時のデザインを投影させた限定ボトルが発売されました。

1988年『カクテル』のレッドアイ

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Cocktail 1988 - Red Eye (Ojo Rojo)
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 トム・クルーズ主演のこちらの作品は、タイトルのとおりさまざまなカクテルが登場します。中でも印象的(もしくは衝撃的!?)なのが、レッドアイです。

 トム・クルーズ演じるブライアンは、ニューヨークでの就活が難航…。そこで、ベテランのバーテンダー、ダグラスとともに派手なパフォーマンスのカクテルつくりを身につけ、名を馳せていきます。

 このダグラスのお気に入りであったのが、レッドアイです。ビールとトマトジュースを半分ずつ混ぜてつくられるレッドアイですが、これに生卵を入れるのが彼のお気に入りで、二日酔いの迎え酒として飲まれていました。

1961年『ティファニーで朝食を』のホワイトエンジェル

ホワイトエンジェルを飲むホリー
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 オードリー・ヘップバーンが演じたホリー・ゴライドリーが、早朝に、5番街にあるティファニー前でコーヒーとクロワッサンを食べるシーンは有名です。そんな彼女は、お酒も好きでした。

 彼女が特に愛していたのは、ホワイトエンジェルというカクテル。作中では、「ウォッカを2分の1、ジンを2分の1、ベルモットは抜いてちょうだい」と、オリジナルレシピでオーダーしています。

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2013年『華麗なるギャッツビー』のミントジュレップ

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Mint Julep - Gatsby le magnifique
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 「1800年代後半には飲まれていた」という、夏の定番カクテルミントジュレップ。1920年代のニューヨークを舞台にしたこの作品でも、セレブたちが昼下がりに気持ちよさそうに飲んでいるシーンがあります。物語の花形でもあるキャリー・マリガン演じるデイジーが片手にしています。

 このカクテルは『007/ゴールドフィンガー』のケンタッキーの牧場シーンで、悪役ールドフィンガーとともにジェームズ・ボンドが飲んでたことでも有名です。

1980年『シャイニング』のジャック・ダニエル

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PARTY BAR SCENE SPILL INTRO TO DELBERT GRADY JACK NICHOLSON IN "THE SHINING" (1980)
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 主人公の“ジャック”・ニコルソン演じる“ジャック”・トランスが、「“ジャック”・ダニエル」を飲むシーンです!

 幻想のバーにたどり着いたジャックは、幽霊のバーテンダーに「迎え酒を」と頼むと、バーテンダーは「バーボン・オン・ザ・ロックですね」と、阿吽(あうん)の呼吸で“いつもの”をつくり始めます。そこでスクリーンをよく確認してください! 注いでもらっているボトルが、「ジャック・ダニエル」であることが確認できるでしょう。

2009年『グラントリノ』のパブスト ブルーリボン

『グラン・トリノ』でパブスト ブルーリボンを飲むコワロフスキー(クリント・イーストウッド)
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 玄関わきのポーチで椅子に腰かけ、毎日昼から自宅の庭を眺めながら缶ビールを飲むコワロフスキー(クリント・イーストウッド)。彼がいつも片手にしていたのは、「パブスト ブルーリボン」でした。

 朝鮮戦争を経験し、フォード工場で50年勤務、年金暮らしをする頑固な老人コワロフスキーのもとに、近所に住むモン族の少年タオが愛車を狙って忍び込みます。しかし、コワロフスキーに見つかり謝罪。償いのために仕事を頼むなどして、隣人との関係を築いていくのでした…。

 コワロフスキーの愛車は、1968年から1976年にかけてフォード・モーターがつくりあげたマッスルカー「グラン・トリノ」であり、映画のタイトルにもなっています。

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1955年『七年目の浮気』のマティーニの大盛り

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(83)ビッグトール・マティーニ(マリリン・モンロー)
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 ビリー・ワイルダー監督作品で、マリリン・モンローの白いドレスのスカートがめくれ上がるシーンが有名な、彼女の代表作の1つです。

 ニューヨークの出版社に勤めるリチャード(トム・イーウェル)は、妻子が夏休みの休暇に出かけている間、女性との妄想にふけるものの行動には移せずにいました。そんな折、上階の部屋の留守を任されたモンローがトマトの鉢(はち)を落とし、それを口実にリチャードは彼女を部屋に招き入れます。

 そこでモンローは、ソーダ割りのジンをお願いしますが、「トニックウォーターを切らしているから、ベルモットでマティーニをつくる」と提案します。そして「大きいグラスで」と注文する彼女のために、「マティーニの大盛り」をつくります。

 本来マティーニはミキシンググラスでステアし、カクテルグラスに注がれています。トッピングにはカクテルピンに刺さったオリーブが添えられています。

1960年『アパートの鍵貸します』のマティーニ

1960年『アパートの鍵貸します』のマティーニ

 同じくビリー・ワイルダー監督作品である『アパートの鍵貸します』でも、カクテルグラスにオリーブを添えたマティーニがでてきます。

 出世の糸口として、自身の部屋を上役の情事の場に提供する独身サラリーマンパド(ジャック・レモン)。しかし、クリスマスの夜、想いを寄せる女性が上司の不倫相手だったと知るのです。そこで、1人さみしく飲んだくれるパドが飲んでいたのがマティーニです。

 こちらは通常のマティーニで、作中でパドは一杯飲むごとにオリーブの刺さったピンをカウンターでサークルをつくるように並べています。彼がバーを出るころには、12~3本のピンで綺麗な円ができていました。

2018年『グリーンブック』のカティサーク

2018年『グリーンブック』のカティサーク

 アメリカ南部で実際にあった人種差別の時代背景を優しく描いた作品、『グリーンブック』。

 孤独な黒人ピアニスト、ドクター・シャーリー(通称ドク:マハーシャラ・アリ)がコンサートツアー中に毎晩1本開けるというウィスキーが、「カティサーク」でした。ドクが雇った運転手トニー(ビゴ・モーテンセン)とは、打ち解けるまで時間がかかりますが、旅を続けていくうちにお互いの意思を尊重し合っていきます。

 そんな2人が打ち解けていくシーンでの必需品的なアイテムが、このお酒でした。

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