「Veja(ヴェジャ)」は2005年にフランスで誕生し、環境に配慮した生産の基盤を築いたサステナブルなシューズブランドです。有機素材とリサイクル素材を使用することで廃棄物を減らし、環境への影響を最小限に抑えるよう努力を重ねてきました。

 従来のランニングシューズというアイテムは、99%がプラスチックで構成されているものです。そのためスニーカー業界は、石油やその派生物への依存関係から離れることができず、環境に大きな損傷を与えてきました。
 

「Veja」がこだわる
スニーカーの原材料

 この状況を改善するべく、「Veja」は原材料に着目しています。

 スニーカーのソールなどで使用するゴムは、ブラジルのゴム農家と契約し生産されています。大自然の中で自生したパームツリーから古典的な手法で採取された天然ゴムは、農家によってその日に精製されるため、粘度の高い良質なゴムがつくられます。そして、もう一つの原材料であるキャンバス生地も、オーガニックコットン農家とともに一貫して生産しており、同じブラジルの大自然の中で栽培・生産されているのです。

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 また、ランニングタイプのスニーカーに使用されるナイロン生地は、日本で開発されたリサイクル技術が活かされています。これは100%リサイクルのペットボトルを原材料とし、熱処理と物理処理のみで再生品化する特殊な技術で化学処理は一切行なっていません。

 そんなブランドが今春誕生させたモデルは、4年間の研究と実験を重ねてつくられた「コンドルランナー」 です。アスリートの快適性と多様性のニーズに合わせ、最も革新的なグリーンテクノロジーを詰め込んだシューズに仕上がっています。

vejaの新作スニーカー

「コンドルランナー」の
素材選びは秀逸です

 まず、その実用性についてお話すると、「コンドルランナー」はレース中に優れたパフォーマンスを発揮し、長距離でも快適な走りを約束しています。優れた柔軟性を備えた「コンドルランナー」は足の動きに十二分な自由度を与えながら、同時にクッション性とのバランスも保てるよう設計されています。そのため、安全性と安定性を保ちながら走ることが可能となっているのです。

 「Veja」の信念でもあるサステナビリティを考慮しながら、機能性・デザイン性も備えた「コンドルランナー」はもはや名品の域。 実際に素材は、53%の有機材料とリサイクル材料で構成されています。

 アッパーには、ヒマシ油を100%使用した植物系素材である「ペバックス」を採用。かかとや中足に余分な負担をかけることなく、しっかりとサポートしてくれます。 側面のメッシュ部分は、100%再生プラスチックを使用したテクニカルファブリック「Alveomesh」を採用。軽量で通気性も良く、熱と湿気を吸収してくれるとのこと。

  アウトソールのほうは、アマゾンから取れた天然ゴムを30%採用。レース中の地面を蹴り上げる力と、安全性を向上させるという高い機能性を発揮しています。残りの70%の素材は、耐摩耗性を高める米加工廃棄物から得られる繊維が31%で、ソールの耐久性と耐久性の向上に重点を置いた39%の合成ゴムが使用されています。

 軽量なEVAミッドソールも、エコロジーな素材をミックスして構成しています。EVA(Ethylene-Vinyl Acetate Copolymer)…つまりエチレン-酢酸ビニル共重合樹脂にサトウキビを22%、もみ殻など米からの廃棄物を15%、さらにバナナ油8%を調合して構成されています。

 最後にインソールに関して、ここは快適さと足のサポート力をつくるため熱形成されています。リサイクルされたプラスチックを 12%、シナノキ科の一年草であり黄麻(おうま)とも呼ばれるジュートの茎からとった繊維を12%などをEVAに調合して構成され、快適性と通気性を実現しています。

 カラーはターコイズブルー・バターカラー・蛍光オレンジを施したグラフィティ ホワイト、ブラックのインサートを施したライトグレーなど、多様な展開で用意されています。そんな「Veja コンドルランナー」は、あらゆる意味でスポーツウエアの正しい未来と言えるでしょう。

公式サイト Farfetchで見る

Source / ESQUIRE IT