女性の魅力をいかに引き出すか――そこに生涯情熱を注いだクリスチャン・ディオールがつくり上げた“ハウス・オブ・ディオール”のメンズラインを、いま手掛けるのはキム・ジョーンズ。

レガシーである“女性のために生み出された象徴的デザイン”を男性用アイテムへと落とし込み、さらに高次元のクチュール技術を男性の身体を基本につくられてきたスポーツウェアへと融合することに果敢に挑戦し続ける「ディオール」。そんなメゾンの最新である2023年スプリング メンズ コレクションの顔に選ばれたのは、ロバート・パティンソンです。

ディオールのグローバルアンバサダーであるパティンソンもまた、映画「トワイライト」シリーズでアイドル俳優のような人気を獲得した後、インディペンデント映画に移行し実力派俳優へと成長。異なる経験をミックスして現在は、“新生バットマン”役でDC映画のヒーローになっています。最近では、アート・キュレーションにも挑戦している様子。

ディオール 2023スプリング
Rafael Pavarotti

“クラシック”と“スポーティ”が両立するコレクションに適役と言えるパティンソンは、クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』('20)と『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(’22)が成功し、映画界のメインストリームに復帰。現在は待機作として、ポン・ジュノ監督による『Mickey7』が撮影中とのこと。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、目が離せません。

これまで複数回、同メゾンのキャンペーンに登場しているパティンソンを改めて撮り下ろしたのは1993年生まれの新進気鋭ブラジル人フォトグラファー、ラファエル・パヴァロッティ(Rafael Pavarotti)。ムービーを担当したのは、これまで数多くのトップブランドの映像を手掛けてきたアクセル・モラン(Axel Morin)。彼らは2022-2023ウィンター・キャンペーンに続いての起用となっています。