2019年2月、NCAA(全米大学体育協会)男子バスケットボール、デューク大対ノースカロライナ大の試合で、バラク・オバマ前大統領がコートサイドに姿を見せました。袖に“44”の数字が刺繍された「ラグ&ボーン」のボンバージャケットと、足元は「オールバーズ」のスニーカーという出で立ちで、前大統領のファンやセレブカジュアルフリークたちをうならせました。
オバマ氏は、彼の前任大統領たち、そして、もちろん彼の後任大統領も絶対にしないような「イケてる」ファッションで試合観戦をしました。これはこれまでなかなかお目にかかれなかった光景です。
彼の大統領時代からこれまで、この第44代大統領がこのようなスタイリッシュなプライベートファッションで登場する機会を、私たちはほとんど目にしたことがありませんでした。また、必ずしも超一流のスタイルではないにせよ、あまりにもスーツ姿を見慣れてしまっているため、彼の外出着はきちんとしたスーツが当然のように思ってしまいがちです。
オバマ氏は2019年4月2日、スペイン・セビリアで開かれた世界旅行観光協議会(WTTC)のフォーラムに出席。ここではスーツ姿を披露しました。わかっているのは、彼が細身のブルーのスーツにホールカット(一枚革)のオックスフォードシューズを合わせていたこと。ボンバージャケット&スニーカーのときほどエキサイティングではありませんが、これもきちんとまとめられており、かっちりしすぎずにドレスアップするときの完璧なお手本といえるでしょう。
スーツはワイド過ぎない適度なワイドラペル、パンツはスリムシルエット。椅子に座ると裾から靴下が見えますが、それも見えすぎではありません。
手にマイクを持つと、シャツの袖口がジャケットからちらっと見えます。発する言葉も適度にウィットを利かせて…というように拝見します。ノータイなので、プライベートなカジュアル感も十分。これこそ大統領退任後に見たかったスタイルです。
靴を見てみましょう。これもクラシックスタイルの取り入れ方のお手本となります。ホールカットのオックスフォードシューズは、よりドレスアップよりのシルエットですが、彼はそれをさりげないスタイルに仕上げています。
ドレスアップスタイルだけではなく、もうすぐやってくる夏に向けて、サングラスを合わせたオバマ氏のプライベートカジュアルスタイルも参考にしてみてはいかがでしょうか。
From Esquire US
Translation / Keiko Tanaka
※この翻訳は抄訳です。