「Nike(ナイキ)」はスポーツウェアブランドという枠を超えて、常に時代の一歩先を行く目標を掲げながら、画期的な発明をしています。今日ではファッション産業が環境に与える影響を考慮し、持続可能な方法で生産するための解決策を日々模索しながら、開発を重ねていることがその証拠です。

ナイキは2022年4月末に、同ブランドのチームIPSA(Improvise:即興、Scavenge:資源・廃棄物の有効活用、Protect:守る、Adapt:対応する)が開発した新モデル「ナイキ ISPA リンク」と「ナイキ ISPA リンク アクシス」を発表しました。これは役割を終えた後にプロダクトを分解して、個々の部品を簡単にリサイクルできるようにデザインされたスニーカーです。

ナイキ ispa link
Nike
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従来型のスニーカーは、屈曲性と耐久性を備えるために接着剤が使用されてきましたが、そうなると分解してリサイクルすることはほとんど不可能でした。また、リサイクルするためにも細かく切り刻む必要があり、そこにもエネルギー負荷がかかるという矛盾が生じていました。そこに目をつけたチームIPSAは、「素材のリサイクルのために簡単にプロダクトを分解できる」ようなデザインを盛り込むことに取り組んだのです。

そうしてこの分解できるシューズが誕生しました。これはプロダクトに関わる炭素排出を抑え、新しい命に循環させる可能性を大いに広げることにもなるでしょう。

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一番上の写真のように「ナイキ ISPA リンク」は、片足に対して3つのパーツを接着剤を使わずに組み合わせて履くことができ、分解後はナイキのショップに届けることでリサイクル処理される仕組みになっています。もう一つのデザイン「ナイキ ISPA リンク アクシス」は、サステナビリティ志向をさらに進化させたモデルであり、アッパーには100%再生ポリエステルを、ソールにはエア バッグ素材のスクラップを使った100%リサイクル原料の熱可塑性ポリウレタンを使用しています。

また、接着剤がついていないからといって、履いているそばからバラバラになってしまう…というような心配は必要ないでしょう。試作品に関して40名のアスリートが200時間以上着用し、その耐久性は実証済みです。

ミッドソールのペグ状の突起をアッパーの開口部に差し込んで組み立てると、快適さ、安定感、通気性と飛び抜けたフィット感を持つシューズになります。

そんな「ナイキ ISPA リンク」(2万7500円)は2022年6月から、「ナイキ ISPA リンク アクシス」(価格未定)は2023年初頭に発売予定となっています。

NIKE公式サイトでさらに詳しく

Source / ESQUIRE IT