新型コロナウイルス感染症の拡大防止にともなって、自粛期間中に体重が増加した…。そんな、いわゆる“コロナ太り”とも呼ばれる事態にお悩みの方もいらっしゃることでしょう。「ダイエットには定期的な有酸素運動が効果的」と言われますが、中でもケガの危険性が少なく、無理せず始めやすいのが“ウォーキング”です。

 実際にウォーキングをする際に歩数をカウントし、運動効果を測定してくれるアイテムが「歩数計」です。歩数計と言えば、腰などに装着するタイプが一般的でしたが、最近ではバッグの中に入れられるタイプに加え、歩数以外も計測できる歩数計も数多く登場しています。

 そこでこのページでは、歩数計の選び方とおすすめの商品をご紹介します。また、ダイエットをする上でウォーキングに期待できる効果やウォーキングの消費カロリー、歩数計の仕組みや使用するメリットも併せてご説明します。

万歩計と歩数計の違いとは?

 まずは言葉の定義から。散歩やウォーキングにおいて、歩数をカウントしてくれる携帯型の計器と言えば、「万歩計」が有名です。実は万歩計とは、山佐時計計器という会社が登録している歩数計の商標です。なので、歩数計は商品ジャンル名、万歩計は商品名ということになります。

ウォーキングの消費カロリーは? 日常的に歩くことの効果や利点は?

ウォーキングする女性
David Madison//Getty Images

ウォーキングは効率的なダイエット方法

 ウォーキングはダイエットに効果的な上、身体に良いらしい…。そんな話をよく耳にしますよね。実際のところ、ウォーキングや散歩へ期待できる効果は、一体どれほどなのでしょうか? ダイエット目的でウォーキングをする方も多いだけに、まず気になるのは消費カロリーですよね。先に結論をお伝えしますと…

 体重65キログラムの男性がやや早いペースで30分間歩いた場合の消費カロリーは、「約147キロカロリー」となります。

 消費カロリーは、次の公式で求めることができます。

◇消費カロリーを計算する公式◇
消費カロリー(kcal) = METs × 運動時間(h) × 体重(kg) × 1.05

 ここで登場するMETsとは「Medical Evangelism Training & Strategies」の頭文字で、身体活動の強度を示す単位です。厚生労働省によると「運動強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの」と定義されています。エクササイズによってMETsの値は決まっています。国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所が紹介している主なエクササイズのMETs値は以下のとおりです。

  • ゆっくりとしたウォーキング(75~85m/分)=3.5METs
  • やや早歩きのウォーキング(93m/分)=4.3METs
  • かなり早歩きのウォーキング(107m/分)=5.0METs
  • ジョギング=7.0METs
  • サイクリング=8.0METs
  • 水泳(クロール:69m/分)=10.0METs

 ゆっくりとしたウォーキングが、ちょうどジョギングの半分のMETs値となります。身体への負担やケガの恐れが少なく、何よりも毎日の続けやすさを考えると、ダイエット目的でウォーキングをすることは良い選択と言えるでしょう。


歩くことで基礎代謝が上がれば、太りにくくなる効果も期待できる

ウォーキングする夫婦
kali9//Getty Images

 ウォーキングを定期的に行うことで、内臓脂肪や皮下脂肪を効率的に燃焼することが期待できます。大量の酸素を取り込みながら身体を動かすことで、お腹周りの脂肪を効率的に燃焼し、ボディラインの引き締めを目指すこともできるでしょう。

 また、ウォーキングをすることで、ダイエット時の体重のリバウンドの防止も期待できるでしょう。その仕組みとしては、歩いて下半身の筋肉を動かすことによって身体全体の血流が整えられ、基礎代謝が高まると予想できるからです。

 基礎代謝とは、生命活動を維持するために必要とされているエネルギーのこと。自然と1日に消費されるエネルギー量のことで、成年男性は約1500キロカロリーが目安となります。そして「基礎代謝が高い」ということは、つまりは「1日に消費するカロリーが多い」ということを意味します。なので基礎代謝が高いこととは、太りにくい身体であるとも言えるのです。

 ちなみに男性の基礎代謝のピークは、15歳から17歳の間の1610キロカロリーと考えられています。残念なことに、加齢によって基礎代謝量は減っていきます。が、ウォーキングをはじめとする適度な運動や食生活を続けることで、基礎代謝量を上げることは期待できるでしょう。

歩数計を使う利点とは?

歩数計を腰に付けた男性
ntmw//Getty Images


歩数計は「継続的」かつ「効率的」なウォーキングをアシストしてくれます

 そんな身体に良いことばかりのウォーキングを、効率的かつ継続するのに役立つのが歩数計です。ウォーキングの難しさのひとつが「続けること・習慣にすること」とも言われますが、歩数を測るだけでなく、三日坊主にならないための切り札としても活躍するのが歩数計でもあるのです。

 なぜなら、歩くたびに歩数が増える様子を見るという行為は、「頑張った度合い」を数字で認識することになります。つまり、そこで自らの向上ぶりを数値で確認できるというわけです。それを喜びへと昇華できれば、モチベーションが維持できることは予想できるでしょう。また、歩いた量を歩数計に記録し、1週間→1カ月とデータを蓄積していけば…「こんなに歩いている!」と自分を褒めることによって向上心を煽(あお)り、さらなるモチベーションアップへとつなげることも可能となるわけです。

 消費カロリーを教えてくれる歩数計や、ゲーム機能があるモデルなど、やる気をキープさせてくれる歩数計も数多く登場しています。皆さんもぜひチェックしてみてください。


歩数計の選び方

歩数計をつけてウォーキングする男性
AJ_Watt//Getty Images

 ウォーキングにおける歩数計のメリットがわかったところで、次に知りたいのが具体的な歩数計の種類を確認しましょう。購入前にまず、下記のふたつを知っておきましょう。

  1. 装着する方法
  2. 歩数を計測する仕組み

 これらを知っておくと、希望にあった歩数計に巡り合えるはずです。それぞれに特徴と利点があるので、ここでご紹介しましょう。


「装着方法」は3種類ある

タイプ1:身に付ける歩数計(クリップタイプ)

クリップタイプを腰に付けている男性
Mario Villafuerte//Getty Images

 古くからあるタイプで(もちろん今も現役バリバリの歩数計ですが)、歩数計にクリップが付いていて、ベルトやズボンの腰部分に挟むようにして取りつけるタイプの歩数計になります。後ほどご紹介する「振り子式」と呼ばれる、歩くときに生じる振動を計測する歩数計に多い装着方法です。

 手軽かつ、価格の安い商品が多い傾向にあるのがメリットですが、周りの人に歩数計を装着していることを気づかれたくない方は、選ばないほうが良いかもしれません。


タイプ2:カバンやポケットに入れる歩数計

カバンに歩数計を入れている男性
Westend61//Getty Images

 バッグやポケットに入れたままでも、歩数をカウントしてくれる歩数計になります。歩く際の振動をカウントする「振り子式」ではなく、歩行時の速度変化を検知することで歩数をカウントする測定方式の歩数計なので、振動を気にすることなくさまざまな場所に収納することができます。

 歩数計を装着していることを周りに知られたくない方や、身につけることで紛失する心配がある場合には、このタイプの歩数計を選ぶのもおすすめです。


タイプ3:腕時計タイプの歩数計

腕時計タイプの歩数計を見る男性
kali9//Getty Images

 リストバンドのように、腕に装着する腕時計式の歩数計になります。装着していてもほとんど違和感がなく、普段の時計感覚で装着できる歩数計です。

 また、歩数計機能を搭載している腕時計タイプのアイテムもあります。スマートウォッチや「フィットビット(fitbit)」などの人気商品でも知られる活動量計も、このタイプに分類しても良いでしょう。

 なお、歩数計機能のアプリ「ヘルスケア」を搭載したiPhoneの歩数計や、アンドロイドスマホにも歩数計があります。プリインストールされたものとは別に、歩数計アプリも登場しています。


歩数を計測する仕組みは2種類ある

タイプ1:振り子式の歩数計

振り子式の歩数計
messenjah//Getty Images

 オーソドックスかつ、昔からあるタイプの歩数計が「振り子式」の計測方法で、歩く際の振動をカウントする歩数計です。手軽というメリットがある反面、振動を感知できる場所に正しく装着しないと正確な歩数を測れないというデメリットもあります。しかしながら、しっかりとズボンの腰などにつけておけば問題はないでしょう。


タイプ2:加速度センサー式の歩数計

加速度センサー式の歩数計
laymul//Getty Images

 歩行する際に、速度が変化したことを検知することで歩数を数えてくれる、ややハイテク機能の歩数計です。振り子式歩数計のように振動数を数えるのではないので、カバンやポケットの中に入れても歩数を数えることが可能です。最近では最も多く目にする測定方法と言えます。


歩数測定以外にもある、歩数計の付加機能

 歩数を測るのが歩数計の最大の役割ですが、商品によってはそれ以外の機能を搭載したアイテムもあります。具体的には…

  • カロリー計測機能
  • 距離履歴を記憶するメモリ―機能
  • カレンダー機能
  • 防犯ブザー機能
  • 歩数計ゲーム機能

 などがあります。


人気の歩数計ブランドとおすすめの商品9選

 それでは、人気の歩数計ブランドが発売しているおすすめの商品を9点ご紹介しましょう。

オムロン 歩数計HJ-325-B

オムロン 歩数計 HJ-325-B

歩数計  HJ-325-B

オムロン 歩数計 HJ-325-B

Now 40% Off
¥1,650
Amazon で見る

 ヘルスケア用品(体重計や血圧計など)メーカーとして有名な、オムロンの歩数計です。この分野でも、人気のメーカーとなっています。こちらは加速度センサー式の歩数計で、カバンやポケットの中に入れて使用できます。

 操作しやすい縦型形状な上に、ボタンひとつにつき機能もひとつ。シンプルでわかりやすい操作性なので、機械が苦手な人でも安心して使えます。歩数記録ベスト3を記録することが可能で、歩数の最高記録を保存できるのでモチベーションの持続にも期待できます。

  • 計測方法:加速度センサー式
  • サイズ:幅約4.2 × 高さ約5.7 × 奥行約1.3センチメートル
  • 重さ:約23グラム(電池含む)

オムロン 歩数計 WellnessLink HJ-205IT-B

オムロン 歩数計 WellnessLink HJ-205IT-B

歩数計 WellnessLink HJ-205IT-B

オムロン 歩数計 WellnessLink HJ-205IT-B

¥4,521

 オムロンによる加速度、加速度センサー式の歩数計です。目標歩数の設定や気になる区間を測定できる「区間計測」など、ウォーキング中・上級者をも満足させるワンランク上の機能を搭載しています。

 データは35日分を本体に記録することが可能で、日記感覚で過去のウォーキングを振り返ることができます。また、計測したデータはグラフで表示できたり、必要とする情報だけを表示するようにパソコンで設定することもできます。

  • 計測方法:加速度センサー式
  • サイズ:幅約7.6 × 高さ約3.3 × 奥行約1.2センチメートル
  • 重さ:約28グラム

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 FB-740

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 FB-740

3Dセンサー搭載歩数計 FB-740

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 FB-740

Now 38% Off
¥1,682

 ヘルスケア関連商品や、はかりなどのキッチングッズも豊富に取りそろえているタニタ。シンプルで見やすく、使いやすい歩数計が人気を集めています。

 こちらは特別な設定が不要で、歩き出すと自動で計測が開始される歩数計です。商品名にある3Dセンサーとは、バッグに入れたままでもカウントしてくれる加速度センサーのこと。大きなストラップ穴がついており、利便性が向上しています。

  • 計測方式:加速度センサー式
  • サイズ:幅約7.3 × 高さ約3.6 × 奥行約1.2センチメートル
  • 重さ:約28グラム


タニタ 歩数計 PD-647

タニタ 歩数計 PD-647-WH

歩数計 PD-647-WH

タニタ 歩数計 PD-647-WH

¥870

 シンプルかつスタイリッシュな、クリップタイプの歩数計です。使い勝手を考えてクリップの幅を狭めたことで、噛み合わせを強化し外れにくい設計となっています。画面が大きく、文字のサイズも大きくて見やすいので、年配の方への贈り物としても人気の高い歩数計です。

  • 計測方式:振り子式
  • サイズ:幅約6.5 × 高さ約3.7 × 奥行約1.7センチメートル
  • 重さ:約30グラム(電池含む)

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 FB-728

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 【防犯ブザー付】 FB-728

3Dセンサー搭載歩数計 【防犯ブザー付】 FB-728

タニタ 3Dセンサー搭載歩数計 【防犯ブザー付】 FB-728

¥2,200

 バッグやポケットの中に入れても、歩数を計測してくれる加速度センサー式の歩数計です。小型かつ薄型でスタイリッシュなデザインで、ストラップを通して首から提げることも可能。

 また、大音量の防犯ブザーが付いているので、女性やお子さんへのプレゼントにもおすすめです。

  • 計測方式:加速度センサー式
  • サイズ : 幅約8.1 × 高さ約3.2 × 奥行約1.2センチメートル
  • 重さ : 約27グラム(電池含む)

山佐 ウォッチ万歩計 DEMPA MANPO

山佐 ウォッチ万歩計 DEMPA MANPO TM-500BS

ウォッチ万歩計 DEMPA MANPO TM-500BS

山佐 ウォッチ万歩計 DEMPA MANPO TM-500BS

¥6,998

 1965年に日本初の歩数計「万歩メーター」を開発し、「万歩計」の登録商標を取得しているのがこの山佐時計計器です。そんな歩数計の生みの親である山佐による、腕時計タイプの万歩計です。

 電波時計内蔵の万歩計で時刻合わせが不要。さらに機能も充実しており、歩数以外にも歩行距離・消費カロリー・歩行時間・時刻・カレンダーの表示も可能です。その上、7日分のメモリー機能と1秒単位のストップウォッチ機能も搭載。3気圧日常生活防水という点も使いやすくて人気の秘訣です。

  • 計測方法:加速度センサー式
  • サイズ : 幅約4.3 × 高さ約4.9 × 奥行約1.3センチメートル
  • 本体質量 : 約38グラム(バンド、電池含む)

山佐 ゲームポケット万歩 歩く遍路 GK-600

ヤマサ ゲームポケット万歩 歩く遍路 GK-600

ゲームポケット万歩 歩く遍路 GK-600

ヤマサ ゲームポケット万歩 歩く遍路 GK-600

 万歩計の元祖、山佐時計計器によるゲーム的機能を搭載した歩数計です。実際に歩いた距離がお遍路巡りに換算され、四国霊場88カ所、1200km完歩をバーチャル体験できます。遍路の途中にその場所に合ったイベントが開催されたり、和尚さんの説法をサウンドと共に楽しむこともできます。

 ゲーム的な遊び要素だけでなく、14日分のデータを自動で記憶してくれたり、累計の歩数・歩行距離・消費カロリー・使用日数の表示が可能という実力派の万歩計です。

  • 計測方法:加速度センサー式
  • サイズ:幅約7.2 × 高さ約3.7 × 奥行約1センチメートル
  • 重さ:約29グラム(電池含む、ストラップ除く)

山佐 ゲームポケット万歩 新平成の伊能忠敬 GK-700BL

山佐 万歩計 ゲームポケット万歩 新平成の伊能忠敬 GK-700BL

万歩計 ゲームポケット万歩 新平成の伊能忠敬 GK-700BL

山佐 万歩計 ゲームポケット万歩 新平成の伊能忠敬 GK-700BL

¥7,300

 山佐時計計器による、ゲーム機能を搭載した万歩計です。蝦夷(えみし)から九州までを測量し、日本地図の産みの親とも呼ばれる江戸時代の測量家であり天文学者・商人の伊能忠敬。その弟子となって、日本地図の完成を目的とするゲーム機能を搭載した万歩計です。

 約1万9000kmを歩く実距離モードと、50倍の速さで進むことができる高速モードを選べ、モチベーションを保ちながらウォーキングを楽しめるでしょう。

  • 計測方法:加速度センサー式
  • サイズ:幅約7.2 × 高さ約3.7 × 奥行約1センチメートル
  • 重さ:約29グラム(電池含む)

シチズン デジタル歩数計 TWT512

シチズン デジタル歩数計 TWT512-WH

デジタル歩数計 TWT512-WH

シチズン デジタル歩数計 TWT512-WH

¥2,554

 時計ブランドとして有名なシチズンの歩数計も、ソリッドなデザインと豊富な機能で人気です。こちらは超薄型・軽量・コンパクトなデザインで、加速度センサーを搭載した歩数計です。

 最大の特徴は多機能性にあります。歩数・歩行距離・消費カロリーの計測に加え、ワンボタン操作で歩数が0歩の表示に切り替わり、測りたい場所から計測できる「スタートゼロ機能」も搭載しています。

 このスタートゼロ機能はリセット機能とは異なり、今日歩行した累計歩数をメモリーし続けるので、1日の累計歩数を確認することができます。その他にも、過去に最も歩いた日のデータ(日付・歩数・歩行距離・消費カロリー)や、この歩数計を使用開始してからの総累計(使用開始日・累計日数・累計歩数・累計距離)を記録することも可能な優れものの歩数計です。

  • 測定方式:加速度センサー式
  • サイズ:幅約6.7 × 高さ約3.3 × 奥行約1.2センチメートル
  • 重さ:約23グラム


最後に…

 ウォーキングは決して無理をせず、日々続けることが成功への鍵と言われます。その際にやる気を生み出し、モチベーションアップに役立つのが歩数計です。ここでご紹介した歩数計は機能が充実したものから、シンプルな機能のものまでさまざなですが、「選び方」を参考にしていただき、ご自身に合った最適な歩数計を見つけてください。