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男性の大きな悩みのひとつである薄毛の要因は、ストレス・生活の乱れ・睡眠不足などが考えられていますが、頭皮の状態の悪化が直接の原因となっているケースも少なくないようです。そこで、「頭皮を良い状態に保ち、強い髪の毛を育むために…」と考えられたものが、育毛シャンプーとなります。
育毛シャンプーには、頭皮への負担を努めて抑えている洗浄成分や、頭皮の血行を促進する成分などが含まれています。そんなわけで現在、薄毛で悩まれている方だけでなく、将来への薄毛対策としても育毛効果が期待できると考えられています。
そこでここでは、育毛シャンプーの選び方の基礎知識と、Amazonで購入できるおすすめの市販の育毛シャンプー(スカルプDやMARO、アデノバイタルシャンプーなど)をご紹介します。
育毛シャンプーには抜け毛対策などの効果が期待できる
育毛シャンプーは、ときに「スカルプシャンプー」とも呼ばれます。「スカルプ(scalp)」とは、英語で「頭皮」のことで、育毛を目的として、この頭皮の環境を整えることを第一に開発・製造されたシャンプーが「スカルプシャンプー」となります。
育毛シャンプーは、「洗浄=髪や頭皮を洗う」という役割に加え、「頭皮環境を整える」ための成分が配合されているのも特徴です。具体的には以下のような効果が期待できます。
【育毛シャンプーに期待できる効果】
- フケやかゆみの予防・改善
- 髪のボリュームアップ
- 髪のハリ・コシのアップ
- 抜け毛の予防
育毛シャンプーの選び方
市販の男性用育毛シャンプーは数多くありますが、その選び方のポイントとして、以下の3つは必ずチェックしておきましょう。
頭皮ケア成分が含まれている物を選ぶ
洗浄力が強いシャンプーは、洗い上がりに爽快感があります。しかし、中には必要以上に皮脂を落としてしまうことも。そうなると、頭皮の乾燥やフケ・かゆみの発生を招きやすくなることもあります。そして頭皮環境は悪化し、薄毛を進行させる原因の1つになるとも考えられています。
そこでまずは、どのような「育毛成分」が配合されているかをチェックしましょう。
「頭皮の血行促進」「頭皮の保湿」「頭皮の炎症の抑制」「毛母細胞の活性化」が期待できる成分を確認しましょう。以下の成分をご参考ください。
- 頭皮の血行促進に期待:センブリエキス・ショウガエキス
- 頭皮の保湿に期待:ヒアルロン酸Na・豆乳発酵液
- 頭皮の炎症の抑制に期待:グリチルリチン酸ジカリウム・ヒノキチオール
- 毛母細胞の活性化に期待:アデノシン・キャピキシル
刺激の少ない洗浄成分が使われているものを選ぶ
洗浄力が強いシャンプーは、洗い上がりに爽快感があります。しかしながら、中には必要以上に皮脂を落としてしまう洗浄剤もあり、頭皮の乾燥やフケ・かゆみの発生を招くこともあります。そうなると頭皮環境は悪化し、薄毛を進行させる原因の1つになりかねません。
そこでおすすめと考えられているのが、「アミノ酸系」の洗浄成分を配合したシャンプーとなります。これらの洗浄成分は、頭皮への刺激が極めて少なく、必要な皮脂を残しながら皮脂汚れも落とすのに効果的とされています。以下の成分をご参考ください。
- ココアンホ酸Na
- ラウロイル系(アスパラギン酸Na / メチル-β-アラニンナトリウム液)
- コカミドプロピルベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)
頭皮に刺激を与える添加物が入っていないものを選ぶ
シャンプーの中には、「頭皮に刺激を与える可能性がある成分」が含まれている場合もあります。代表的なものが、人工香料や人工着色料などの「添加物」と呼ばれるものです。
主に製品の安全性や使い心地向上のために使用されていますが、髪と頭皮に対して効果的に作用する類の成分ではなく、かゆみ・肌荒れなどのトラブルの原因になることもあるでしょう。また、頭皮と顔はつながっているため、額などにトラブルが発生する可能性も否定できません。
おすすめの育毛シャンプー12選
おすすめの市販のメンズ用育毛シャンプーを紹介します。
頭皮環境がとても悪化していると自覚している方に、まずおすすめしたいのがこちらのシャンプーとなります。有効成分「ミコナゾール硝酸塩」が、フケの原因となる頭皮のカビの増殖を抑制し、地肌を健やかに保つ効果が期待できるシャンプーです。
さらに、抗菌・抗酸化作用が期待できる「オクトピロックス」を配合。頭皮の臭いも抑えてくれるので、エイジングケアという観点から見てもうってつけの育毛シャンプーと言えそうです。
10種類の植物エキスが頭皮と髪を乾燥から守ってくれるので、シャンプー後にはリンスを使用しないというユーザーも多くいるとのことです。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:ミコナゾール硝酸塩・ピロクトオラミン(オクトピロックス)・センブリエキス
まるで入道雲のような濃密泡で、頭皮の汚れや古い角質や皮脂をやさしく洗い上げるシャンプーです。頭皮が皮脂の多い人でも、頭皮のにおいやベタベタ感をきれいさっぱり落とせるでしょう。
髪のダメージを補修するための成分として、リンゴ幹細胞エキスやカンゾウ根エキスをはじめとした11種類の植物由来成分を配合しています。これらの成分は頭皮にも有効に働き、頭皮をよい状態に保つ効果が期待できます。
さらに、潤い成分として、加水分解コラーゲンやヒアルロン酸を配合しているので、頭皮が乾燥しがちな人でも使いやすいシャンプーです。香りはNILE製品で好評の「ラフランスの香り」で、季節を問わず気持ちよく使えるでしょう。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:加水分解コラーゲン・カチオン化ヒアルロン酸・リンゴ幹細胞エキス 他
発毛剤や育毛剤でお馴染みの、スカルプDブランドの育毛シャンプーです。医薬部外品ならではの有効成分が、ノンシリコンながら髪にハリ・コシを与え、ボリューム感を改善してくることが期待できます。
天然由来の保湿成分として、「カッコンエキス」や「豆乳発酵液」を配合。合成香料や合成着色料、鉱物油は不使用で、頭皮への優しさにこだわって開発されました。
こちらの製品は乾燥肌の方向けの「ドライ」ですが、脂性肌の方向けの「オイリー」「スーパーオイリー」もあるので、ご自身の頭皮の状態に合ったものを選ぶことがおすすめとなります。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:グリチルリチン酸ジカリウム・豆乳発酵液
発毛・育毛サロンの“リーブ21”が開発した、育毛シャンプーです。実際の施術においても使用しているということ。「過剰な皮脂や毛穴の汚れを落とし、頭皮を整える配合」と謳(うた)われています。
また、天然のアミノ酸系洗浄剤を使ったノンシリコン処方になります。さらに頭皮への負担が極めて少ないとされる、和漢植物エキスを20種類以上配合しています。
パッケージはやや地味かもしれません。ですが、“リーブ21”のアンケートによりますと、使用者の82.7%が「抜け毛が減った」と回答をするなど、多くの方が実力を認めているシャンプーです。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:グリチルリチン酸2K・トウキ根エキス・シャクヤク根エキス
いろいろな製品を揃えているスカルプDシャンプーですが、定番はこちらの「オイリー」です。容器がリニューアルされ、詰め替えパックをそのまま入れて使えるようになったため、使い勝手がさらによくなりました。
保湿成分として「カッコンエキス」や「豆乳発酵液」を配合している点や、髪と頭皮の負担になりづらい点はドライと同じですが、より古い皮脂をすっきり落とせる配合になっています。
爽快なユーカリハーブの香りなので、夏など暑い季節も爽やかに使えます。頭皮の油が多めだな…と気になっている人におすすめです。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:グリチルリチン酸ジカリウム・豆乳発酵液
スカルプD オーガニックは、2021年に誕生したスカルプDの新しいラインです。その名のとおり、オーガニック成分を使うだけでなく、香りにもこだわった「ヒーリングシャンプーブランド」となっています。
植物由来の成分を多く配合しているのも特徴で、頭皮の水分量のアップが期待できる酒粕エキスやアロエベラ葉エキス、地肌を整えてくれるオキナワモズクエキス(フコダイン)などを使用しています。
オイリータイプの他にドライタイプもあり、香りはどちらも「ベルガモット&レモングラス」のナチュラルかつ爽やかなもの。人工的で強い香りのシャンプーが苦手な人も気持ちよく使えるでしょう。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:加水分解ダイズエキス・アロエベラ葉エキス・酒粕エキス 他
資生堂が販売している人気育毛剤に、“アデノゲン”や“アデノバイタル”という製品があります。このシャンプーはそれらと同じく、有効成分に「アデノシン」を配合した育毛シャンプーです。
「アデノシン」とは、すでに体内のほとんどの細胞が産生するプリン代謝物です。そして資生堂が長年の育毛研究によって、「アデノシン」が髪の成長を後押しする効果があることを発見…。発毛促進因子(FGF-7)を産生し、髪の成長を促すことが大いに期待できるのです。
前述のように、もともと生体内に存在する成分なので、頭皮に負担をかける心配もほぼないでしょう。その他、血行促進成分として「グリチルリチン酸2」や「酢酸トコフェロール」も配合しています。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:アデノシン・グリチルリチン酸2K・酢酸トコフェロール
皮脂でベタつく地肌を濃密泡によって、すっきり優しく洗い上げてくれることが謳われている育毛シャンプーです。アミノ酸系洗浄剤を使用したノンシリコン処方で、頭皮ケアを考えた配合になっています。
発毛への高い効果が期待されている注目のスカルプ成分「キャピキシル」と、育毛を活性化する独自の「ペプチド」を配合。同じシリーズの育毛剤と共通の成分が多いため、メーカーによれば、同時に使用すればより効果を感じられるとのことです。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:キャピキシル・ヒアルロン酸・コラーゲン
ブランド名である「U-MA(ウーマ)」は、シャンプーに配合されている「馬油(バーユ)」に由来しています。ヒトの皮脂に近い性質で肌へのなじみが良く、体内ではつくることのできない「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれるなど、頭皮環境を健やかに整えてくれるでしょう。
それに加えて、頭皮の炎症と肌荒れを防ぐ「グリチルリチン酸2K」やフケやかゆみを防いで髪にツヤを与える、カゴメ昆布由来の「フコダイン」など、髪と頭皮にうれしい成分が豊富に含まれています。もっちりとした泡がつくれるので、頭皮を優しく洗える点も人気の秘訣と言っていいでしょう。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:馬油・グリチルリチン酸2K・フコダイン
頭皮に良いとされる成分配合に徹底的にこだわった、ノンシリコンの育毛シャンプーです。33種類の植物由来成分が頭皮の汚れを落とし、酸化を抑えて、頭皮環境を整えてくれます。
洗浄成分は地肌に優しいアミノ酸系のものにこだわり、最上級の「スルホコハク酸」を使用。シャンプーの泡を流す前に3分間置いて、頭皮に成分を浸透させるのがメーカーおすすめの使い方となります。これは、頭皮を刺激する成分を含んでいないからこそできることなのだそうです。
- 洗浄成分:アミノ酸系
- 代表的な成分:グリチルリチン酸ジカリウム・豆乳発酵液
「UL・OS(ウル・オス)」は大人の男性の肌の健康を考える、大塚製薬のブランドです。こちらの薬用スカルプシャンプーは頑固な男の皮脂をしっかりケアし、フケやニオイを抑えて清潔な頭皮に導いてくれます。
洗浄成分はアミノ酸系と、サロン系のシャンプーでも使われることの多いベタイン系をブレンド。優しく低刺激で、肌がデリケートな方も使いやすい処方です。シャンプーとお湯が混ざる際に、リンス成分が発生する独自のテクノロジーでシャンプーだけでも髪がゴワつかず、リンスをする習慣のない男性にもぴったりと言えます。
- 洗浄成分:アミノ酸系・ベタイン系
- 代表的な成分:グリチルリチン酸2K・シメン-5-オール
髪と頭皮の研究を続けている「アデランス」がつくった、薬用スカルプシャンプーです。3種のアミノ酸系洗浄成分を配合しており、その中には高価な「ベタイン系」や「タウリン系」のものも含まれ、頭皮への負担を減らしつつ汚れをしっかりと落とすことが期待できます。
さらに、ハスの種から採れる「ハス種子乳酸菌発酵液」や「ウメ果実エキス」などの天然成分を豊富に配合。髪と頭皮をしっとり保ち、加齢によって細くなった髪にコシとハリを与えて、ボリュームをアップさせる効果も期待できます。
- 洗浄成分:アミノ酸系・ベタイン系
- 代表的な成分:ハス種子乳酸菌発酵液・ウメ果実エキス
育毛シャンプーのQ&A
ここからは、育毛シャンプーに関するよくある疑問に答えていきます。
Q.普通のシャンプーとの違いは?
通常のシャンプーの多くは、髪の毛のケアを重視してつくられています。髪にツヤを出してまとまりをよくするため、コーティング成分が配合されいます。その場合、すすぎが足りないと毛穴や頭皮にシャンプーが残ってしまう可能性も出てきます。
そこで育毛シャンプーに関して言えば、そのような結果が生じにくいように工夫してつくられています。髪に不安を感じているなら、土台である頭皮を整えてくれる育毛シャンプーを使うことをおすすめします。
Q.値段の高いシャンプーの方が高品質か?
必ずしもそうとは限りません。しかしながら、値段の安いシャンプーは安価な洗浄成分が使われることが多く、頭皮に負担を掛けてしまいがちなのも事実です。今回おすすめしたアミノ酸系の洗浄剤は高価な成分なので、どうしてもシャンプーの価格もアップしてしまいます。
また、注意したいのは、ネット専売のシャンプーです。こうした製品の中には、多大な宣伝費用が掛けられてていることもあります。Amazonなど大手のサイトで購入できる、信頼できるメーカーの製品を選ぶと間違いが少ないでしょう。
Q.ノンシリコンのシャンプーを選ぶべきか?
「シャンプーに含まれるシリコンが毛穴に詰まってしまう」と、シリコン入りシャンプーが避けられていた時期もありました。ですが、シャンプー後のすすぎをしっかりと行えば、シリコン入り、ノンシリコン、どちらのシャンプーを選んでも大差はないことが報告されています。
正しいシャンプーのやり方
育毛シャンプーの効果を、さらに引き出すシャンプーのやり方を解説します。
1.最初はお湯で洗う
シャンプーをつけて洗う前に、お湯で髪と頭皮の汚れを洗い流しましょう。このとき指の腹を使って、強くこすらずに洗い流すのがポイントとなります。髪の長い方なら、お湯で洗う前にブラッシングをして髪の汚れを取るのも非常に効果的です。
2.シャンプーは直接頭皮につけずに手で泡立てる
シャンプーは、まず手の平でお湯と混ぜて泡立てましょう。
3.指の腹で頭皮をマッサージするように洗う
シャンプー液が泡立ったら、髪の毛に乗せて洗っていきます。爪を立てず、ゴシゴシとこすららずに洗いましょう。指の腹で頭皮を優しくマッサージするように洗うのがおすすめです。
4.お湯で泡をしっかりと洗い流す
洗い終わったら、お湯でしっかりと流します。このとき、シャワーのお湯はあまり勢いよくしないほうが良いとされています。シャンプーの泡が切れるまで、ゴシゴシせず、辛抱強く流しましょう。また、お湯の温度を熱くし過ぎないようにしましょう。目安としては38℃くらいで、頭皮にあまり刺激を与えない温度に保ちましょう。
5.タオルドライ後はドライヤーで乾燥
お風呂を出たら、髪の水分をタオルでしっかりと取り除きましょう。ここでもゴシゴシこすらずに、優しく拭きとります。タオルで水分を吸い取ったら、そのままにせず、ドライヤーで乾かすのがおすすめです。頭皮が濡れたままで寝てしまうと、風邪をひく心配以上に、頭皮環境が悪化しやすくなることも忘れずに。
まとめ
育毛シャンプーの選び方とは、実は「良いシャンプーの選び方」そのものでもあります。基本的に育毛シャンプーは、頭皮の環境改善を徹底的に考えた製品。ということはつまり、シャンプーとして基本的に高性能とも言えるのです。成分も上質なものが使用されていることになるでしょう。
フケや頭皮の臭いの抑制、過剰な皮脂の分泌を抑えてくれる製品も多いので、加齢と共に大変になる「清潔感」のキープにも最適です。まずは、気になる商品をご購入いただき3カ月間ほど連続して使用し、その効果を実感してみてはいかがでしょうか? もし肌に合わないと思ったら、すぐにでも使用を止めましょう。そして、肌に異常を感じた際にはすぐに専門の医師にご相談し、診ていただくようにしてください。