アメリカ西海岸でくつろぐひとときは、私(筆者=Trishna Rikhy)とって最高の時間です。髪をなでる心地よい風、ヤシの木を通り抜ける潮風を浴び、片手にデトックススムージーを持ち、もう片方の手では車のレザーハンドルを握る…。ティックトッカーをはじめとするさまざまな人から見ても、L.A.には他の都市にはないウェルネスのカルチャーがあり、ルイ・ヴィトンもそのことを知っているようです。

ルイ・ヴィトンは過去4年間、ロサンゼルスにインスパイアされたフレグランスコレクション「パルファン ド コローニュ」から新作を発表し続けてきました。そして、2023年5月18日(木)に発売された最新作「Pacific Chill(パシフィック チル)」は、ロサンゼルスのウェルネスを大切にするカルチャーに着想を得たものです。

太陽の光、海、砂、そして心地よいバイブス(ノリ≒雰囲気)…。ロサンゼルスのウェルネスを表現するにあたって、こうした感覚的な要素を一つの香りに閉じ込めるというこの難題を、ルイ・ヴィトンは見事に成功してみせたのです。

「私は、科学者ではありません」と強調するのは、ルイ・ヴィトンのインハウス・マスター・パフューマーであるジャック・キャヴァリエ・ベルトリュードです。「ですが、良い香りは気分を良くしてくれるということは知っています」

louis vuitton pacific chill
Louis Vuitton
公式サイト

ベルトリュードはエスクァイアUS版編集部に、「パシフィック チル」は皆さんを良い気分にさせるためのフレグランスであることを強調しています。

また彼は、「この新しい香りのアイデアを思いついたのは、ロサンゼルスのウェルネスのカルチャーがきっかけでした」と話します。特にニンジン、生姜、オレンジジュースを混ぜたスムージーを4日間飲み続けたデトックス体験からインスピレーションを受け、その感覚をそのまま香水にして、「悪いエネルギーを良いものに置き換えるような香りをつくりたい」と思ったのです。

「この香りは、軽くてフレッシュでありながら、ベルベットのようになめらかです。あなたが部屋から出ても、次に来た人はあなたがそこにいたことがわかるほどに香りが長く続くでしょう」

ウェルビーイング効果のあるフレグランスを実現するのは、確かに難しいことです。が、ルイ・ヴィトンはそれが不可能ではないことを証明しようとしています。深みをもたらすキャロットシード、バジル、ミント、ブラックカラントの香りを持つ「パシフィック チル」は、身につける人をカリフォルニアの旅へ誘ってくれるでしょう。

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Louis Vuitton

パッケージはアメリカの現代アーティストであるアレックス・イスラエルが手掛けており、ヤシの木がマリブの空に伸びているような、南カリフォルニアをイメージしたイラストが描かれています。グリーンのガラスボトルからも、細部に至るまで完璧なこだわりを感じます。

そしてベルトリュードは、次のように言います。

「『パシフィック チル』は元気が出ますし、フレッシュな気持ちにさせてくれるはず。特に若い人たちは、もう値段に惑わされることはないでしょう。やはり、フレグランスは香りの質がよくないといけません」

Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。