日常の中のぜいたくは数あれど、夕暮れを眺めながらお酒を楽しむ瞬間には格別なものがありますよね。ましてや日が長くなるこれからの季節。少し工夫をすれば、今だからこその楽しみ方もできるはず。そんなことを考えながら、東京・東銀座にある「アロフト東京銀座」のルーフトップバーへ。
ヒップな大人の遊び場のような空間
まずは「アロフト東京銀座」の紹介から。「アロフト」は、マリオットインターナショナルが展開するライフスタイルブランド。「Different. By Design.」をコンセプトにアート・音楽・テクノロジーを融合させ、エッジの効いた空間づくりでも話題のホテルです。
アロフト東京銀座があるのは、昭和通りとみゆき通りが交差する銀座6丁目。建物は16階建てで、館内の至る所に色鮮やかなネオンや個性的なオブジェ、ポップアート。独特の美学が感じられる刺激的な空間で、その雰囲気はギャラリーのようであり、クラブやバーのようでもあり、ヒップな大人の遊び場のような雰囲気も漂います。
ルーフトップならではの解放感はしっかり確保
それでは早速、目的地であるルーフトップバー「Roof Dogs」へ。外国人ゲストであふれる1階ロビーフロアを抜けて、エレベーターで一気に最上階へ。16階という高さは、高層ビルが乱立する銀座の中では、それほど眺望に恵まれているわけではありません。ですが、昭和通り沿いには歌舞伎座、銀座通り方向にはGINZA SIX、その奥には日比谷ミッドタウンや帝国ホテルなどのビル群を望み、都会の息吹を十分に感じられます。そして、ルーフトップならではの解放感はしっかりとあります。つい15分前まで、自分があくせく働いていた銀座の街並みを見下ろすだけで気分が晴れる気がしました。
座席数は28席。みゆき通り沿いに、ソファ席とチェアシートで構成されています。お店の広さはおよそ60平方メートル。ホテルのルーフトップバーとしては小型に分類されるかもしれません。ですが、この親密感のあるサイズ、さらには16階というほどよい高さ。この“大袈裟な感じがしない丁度よさ”は、まるで都市生活者のための秘密のアジトのようで、それが「Roof Dogs」最大の魅力だと感じました。
銀座の上空で楽しむ、こだわりのホットドッグ
「Roof Dogs」に来たら特に楽しみたいフードが、店名の由来にもなっている「ホットドッグ」です。北米発祥のホテルブランドということもあり、ホットドッグ好きが多い現地のクオリティに見合うよう研究を重ねたものなのだとか。
常時6種類以上のホットドッグを提供しているなかで、この日試してみたのは、「フレッシュサルサドッグ」と「ビーガンドッグ」そして「モモイロドッグ」の3品。どれも、ふかふかの軟らかいバンズと、あふれんばかりのボリューミーな具材。オイリーな感じはしないので、手が止まりません。「モモイロドッグ」はイチゴと生クリームをふんだんに使ったデザート感覚のホットドッグで、3月~5月の期間限定メニュー。特に印象的だったのが、スパイシーで味わい深い「ビーガンサンド」。言われなければビーガン向けメニューとは気づかないほどの食べ応え。ビールとの相性の良さは言うまでもなく、意外にもスパークリングワインとの相性も良い繊細な味わいでした。
支払いはキャッシュオン。“ワーゲンバス”こと、ビンテージのフォルクスワーゲン「タイプ2」を改装したフードトラックで注文の都度払いとなります。さらに「Roof Dogs」では、ホテルのレストランやバーにつきもののサービス料がチャージされないのもうれしいポイントです。
ということで、感想の総括です
さくっと手軽に楽しめるお店は、なかなか見つけにくいもの。その点「Roof Dogs」は仕事帰りに同僚や友人と軽く喉を潤したり、小腹を満たすにはもってこいのお店かと。夕陽を眺めながら楽しむだけでなく、「二軒目は軽く夜風に吹かれながらどう?」なんて誘い文句とともに、デートでディナーを楽しんだ後のお店としても良さそうです。
銀座の、ホテルの、ルーフトップで、ホットドッグ。そんな意外性がありつつ、気負うことなく日常使いできる銀座上空のバー。ぜひ次のお店選びの参考にどうぞ。
●お問い合わせ
アロフト銀座東京 「Roof Dogs」
営業時間/18時~22時(LO.)[平日]、15時~22時(LO.)[週末]
TEL/03-6278-8113
公式サイト