乾燥する冬の時期、加湿器は重宝します。そして、「水だけしか使っていないから、掃除なんて必要ない! 大丈夫大丈夫…」という考えはいけません。それ以前に、「加湿器って掃除する必要あるの?」と疑問形でこの記事をお読みになっている方々は、いまから集中してお読みください。

 加湿器こそ、定期的に奥底まで綺麗に掃除することが重要なのです。

 でないと、この電気機器は、単なるカビや微生物の成長を促すための場所になってしまうのです…。そしてミストや蒸気とともに、バクテリアを輩出する恐るべきマシーンと化してしまうのです。

  そこで、そんな状態を防ぎ、最高の状態で加湿器を保つため、米『グッドハウスキーピング』誌でディレクターを務めるキャロリン・フォルテさんに、その掃除の基本的な手順と日々のお手入れのヒントをいただきました。

 「まずはタイプに関わらず、定期的に清掃することが大事です。水が貯まっている場所はバクテリアの好物で、磁石に集まる砂鉄かのように集まってくるのです。もし家族に、喘息やアレルギーに苦しむ人がいるのならば、バクテリアはなるべく空気中に散らしたくないものです」と、フォルテさんは言います。

 そしてフォルテさんは、「メンテナンスは各モデルの取扱説明書に記載の手順でやること」を強くすすめています。もし、説明書が手元にない場合は、製造元に問い合わせるか、webサイトを参照してみてください。そして、基本的な要点は次の通りです。
 

必要なもの

 加湿器を掃除するのに、洗剤や研磨ブラシは必要ないどころか、使用すべきではありません。必要なものは以下になります。

  • 蒸留した白酢
  • 液体塩素系漂白剤
  • 歯ブラシナイロン製の食器用ブラシのような小さくて柔らかいブラシ

     
    加湿器を掃除する簡単な方法

     「少なくとも週に1回、加湿器の電源を切って水を流す程度で大丈夫だろう」と思っている方がほとんどかと思います。ですが、「あなた自身や家族の誰かが呼吸器官に何か問題を抱えている場合には、もっと頻繁に掃除を行うべきだ」とフォルテさんは強く言っています。
     
     加湿器には、クールミスト加湿器とウォームスチーム加湿器がありますが、この両方で同様の手順で行います。しかしながらメーカーや機器自体によって、掃除すべき部品が異なる場合がありますのでご注意ください。また、一部のブランドでは、食器洗い機で洗浄が可能なものもあります。つまりは取扱説明書を、いま一度よく確認する必要があるということになります。

    1. まずは加湿器の中身を空にして、分解します。
    2. ベースとタンクに分かれている場合は、1~2杯の白酢を給水タンクに入れ、それを振ってタンクの内部に行きわたるようにします(一部ブランドでは、この際の白酢に水を混合するよう推奨しています)。
    3. 白酢が満たされたタンクを土台に戻し、ミネラルの堆積を緩和さるため酢を本体へと流し込みます。そして、15~20分ほど待ちましょう。
    4. タンクと本体にある酢を空にし、隙間に付着したミネラルの堆積物を除去するため、小さなブラシを使用します。
    5. タンクキャップのような小さな部品がある場合は、濃度100%の白酢に浸したスポンジ、または清潔な布で拭いてください。
    6. すべての部品をよくすすいで風乾させます。
    7. 乾燥し終わったら、組み立てます。

      注意:ウィックフィルターを洗おうとしないでください。紙のような素材のウィックフィルターは、傷ついたり、抗菌性のコーティングを取り除いたりしてしまう可能性があるので、洗わないでください。もし汚れていると感じた場合は、新しいフィルターと交換することをおすすめします。
       

      加湿器を除菌(消毒)する方法

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      Tatomm / Getty Images

       そして、より一層清潔さを求める方は、残留細菌を殺す手助けをしてくれる漂白剤溶液を使うという手段もあります。徹底的に仕上げたいという方は、上の清掃手順を終えたのちに行ってください。

      1. 4リットルの水と、小さじ1杯分の塩素系漂白剤を混ぜます。水タンクにその1/2~3/4程度を注ぎ入れ、内側全体を濡らすように振ります(一部のブランドでは、このステップに約3%の過酸化水素水を混ぜることを推奨しています)。
      2. 加湿器に、第2タンクのような場所がある場合は残りを注ぎ入れます。
      3. タンクを土台に置き、漂白剤を貯水地に流し込みます。そして15~20分程度置きます。
      4. タンクとベースに貯まった漂白剤を、すべて排出させます。漂白剤の臭いがとれるまで、水で洗い流してください。
      5. 拭き乾かした後、組み立てます。

      加湿器のメンテナンスのヒント

       一連の掃除が終わったのちに使用する加湿器は、かなり気持ちの良いものでしょう。しかし、その状態を保つためには、日ごろからのメンテナンスが重要になってきます。

      • 加湿器を使用していないときは、常にタンクや土台にたまった水を空にするようにしてください。細菌は1~2日で、グンと成長するので。
      • ウィックフィルターの寿命を延ばすために、トップが乾燥するのを防ぐようにタンクに水を注ぎ入れたあとは裏返しにし、全体に水を行きわたらせてください。そうすることで、ウィックフィルターの寿命を延ばすことができます。
      • 条件や用途に応じて、30~60日ごとにフィルターは交換してください。特にミネラルが固く堆積していたり、臭いがしたり、加湿器の出が悪くなっている場合は、フィルター替えのサインです。
      • 加湿器の出番が終わった場合には、製造元の指示に従い、フィルタを取り外し、すべての部品が清潔で乾燥している状態であることを確認してからしまうようにしてください。

        Source / Good Housekeeping
        Translation / Misuzu Horiuchi
        ※この翻訳は抄訳です。