[目次]
スティック型のコードレス掃除機は、近年ではキャニスター型掃除機(コンセントから電源を取る掃除機)を凌(しの)ぐほどの人気があります。さらに従来の紙パック式から、吸引力が自慢のサイクロン式が主流となり、その性能も大幅に向上しています。
このページでは、スティック型のコードレス掃除機の賢い選び方を解説します。さらに、安くて手軽な製品や重さわずか1.2kgという軽量な製品など、おすすめしたいコードレスタイプのスティック型掃除機をダイソンやパナソニックなど人気メーカー製品を中心に紹介します。
コードレス掃除機の選び方
掃除機をかける際と共に持ち運ぶ際にも、軽いほうが扱いやすくなるでしょう。その目安としては、「2kg」以内かどうか…。2.5kgを超えると、かなり重く感じる人も多くなるので注意が必要です。
最近では、1.5kgを切る超軽量タイプのコードレス掃除機も増えています。まだ少数派ですが、力に自信がない人はそういったタイプを選ぶと満足度は高くなるでしょう。
コードレス掃除機には、本体が自立するタイプとしないタイプがあります。自立しないタイプは立てかけやすいよう、壁に当たる部分にゴム部品がついているものもあります。
自立式なら、掃除中にちょっと家具を動かすときに便利。ただし、機械部分が低い位置に付いているので、隙間やソファの下などの掃除がしづらくなる傾向にあります。
一方、自立しないタイプは手元に近い場所に重心が来るので、ヘッドが軽く狭い場所も掃除しやすいメリットがあります。自分にとって使いやすいタイプを選びましょう。
コードレス掃除機は、ヘッドの種類によって値段が変わることがあります。もし値段が高くなったとしても、床に合わせたタイプを選ぶことがおすすめとなります。
特にカーペットの場合は、ゴミをかき出すタイプのヘッドが必要です。吸引力が高くてもフローリング専用のヘッドでは、ゴミを取り切れません。畳、カーペット、フローリングなど多くの状況に対応したヘッドもあるので、詳細に確認しておきましょう。
充電式のコードレス掃除機は、電池の持ちが10分程度のものもあります。30分ほど電池が持てば、かなり良いほうと言えそうです。バッテリーを大きくすれば長持ちしますが、本体が重くなったり、値段が高くなったります。使い方と予算のバランスで選ぶのがおすすめです。
コードレス掃除機の主流はサイクロン式です。サイクロン式には、吸引力が落ちづらいメリットがあります。こまめなごみ捨てが必要となりますが、ダストボックスが丸洗いできる製品が増えており、メンテナンスがしやすい配慮がされています。
一方、紙パック式のメリットはこまめにゴミを捨てなくてよく、排気が比較的きれいなことです。一方で紙パック代がかかり、ゴミが溜まると吸引力が落ちます。製品数は多くありませんが、紙パック式にメリットを感じる人は検討する価値もあるでしょう。
掃除機の性能を表す指標に、「吸込仕事率」があります。ですが、これだけで掃除機の性能を評価するのは困難です。なぜなら、ノズルやフィルター類を装着せず、ゴミを吸わずに計測していて実際の使用状況とはかけ離れているからです。
最近は、より使用実態に基づいた「吸込力持続率」という数値も登場していますが、明記している製品はまだ多くありません。
また、海外メーカーの製品はより実態に近い「ダストピックアップ率」を公表しています。が、土足での生活を想定した「けい砂」でテストしているため、日本の家庭環境とは異なることも知っておきましょう。
これらの理由から、吸込性能の評価が難しいのが現状です。数値はあくまでも評価材料の一つと考え、使いやすさを重視して選ぶことをおすすめします。
コードレス掃除機おすすめ11選
パナソニック パワーコードレス MC-SB85K-W
長い髪の毛やペットの毛が絡みづらい「からまないブラシ」を採用した、パナソニックの人気の製品です。ヘッドのブラシがハの字に配置されており、しかもブラシ自体が円錐形で毛が中央に集まっていくため、髪の毛が99%絡まず、面倒なお手入れから開放されるでしょう。
高性能なヘッドにハイパワーモーターを組み合わせているため本体は2kgとやや重めですが、吸引力が強力でカーペットに絡みついた毛まで除去できます。サイクロンユニットはフィルターレスかつ丸洗いOKでお手入れ簡単。さまざまなストレスから開放される掃除機です。
- 重さ:2.0kg
- 収納:立て掛け式
- 電池持ち:HIGH=6分、AUTO=16~28分、LONG=35分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
日立 ラクかるスティック PV-BL3J
「ラクかるスティック」という名前のとおり、本体1.1kgとかなり軽量なコードレス掃除機です。軽量な製品はバッテリー持ちがイマイチなものも多いですが、こちらは標準モードで30分持つため、バッテリー残量をあまり心配せずに掃除ができるでしょう。
ヘッドの先端には5つのLEDライトがついていて、薄暗い場所でも床のゴミをくっきり浮かび上がらせます。廊下や洗面所、キッチンなど、影になりがちな場所のゴミも逃しません。また、ブラシがループ形状になっていて、髪が絡みづらいよう工夫されています。
- 重さ:1.1kg
- 収納:スタンド式
- 電池持ち:強=8分、標準=30分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
日立 パワーブーストサイクロン PV-BH900J
日立のコードレス掃除機で最強のパワーを誇る製品です。日立は電車や洗濯機のモーターを手掛けており、小型・強力・静音なモーターが得意。圧倒的なパワーで掃除がはかどると好評です。
軽量かつパワフルながら、標準モードなら40分連続使用可能と、電池持ちも十分。5つのLEDライトがついた自走式ヘッドは軽々とした掛け心地で、広い部屋の掃除も苦になりません。パワフルな国産コードレスクリーナーを探している人におすすめです。
- 重さ:1.9kg
- 収納:スタンド式
- 電池持ち:強=8分、標準=40分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
マキタ 充電式クリーナ CL182FDRFW
電動工具のトップメーカーの一つ「マキタ」は、ビルなどの掃除においてプロも使用しているメーカーです。
コチラのスティック型のコードレス掃除機は、シンプルで堅牢なつくりや電動工具と共通のバッテリーの入手性の良さも魅力です。製品はカプセル式ですが、サイクロンユニットの追加も可能というユニークなつくりです。
- 重さ:1.4kg
- 収納:引っ掛け式
- 電池持ち:標準=約40分、強=約20分
- ヘッド:フローリング向き(別売り品あり)
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(カプセル式)
マキタ コードレス掃除機 CL282FDRFW
マキタのコードレス掃除機の最上級モデルです。高耐久性のブラシレスモーターを採用し、吸引力も従来製品より大幅にパワーアップ。パワフルモードを使えば、今まで吸いきれなかった細かいゴミもすっきり。
マキタの掃除機はカプセル式が基本ですが、このモデルは紙パック式のみ。その代わり、繰り返し使える高機能ダストバッグも付属します。また、サイクロンユニットの追加も可能。自分好みにカスタマイズできる製品です。
- 重さ:1.55kg
- 収納:引っ掛け式
- 電池持ち:標準=約50分、強=約20分、パワフル=約15分
- ヘッド:フローリング向き(別売り品あり)
- メンテナンス:紙パック式
アイリスオーヤマ SCD-141P-W
ウェブ通販で人気の、リーズナブルなスティック型のコードレス掃除機です。この安さながら、カーペットに対応したパワーヘッドも搭載しています。
電池持ちもよく、吸引力も強力です。コンパクトな部屋ならメイン機として、他に掃除機をお持ちなら、サブ機としてもぴったりの製品です。
- 重さ:2.1kg
- 収納:立て掛け式
- 電池持ち:弱=約35分、強=約15分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
HiKOKI(ハイコーキ) 10.8V コードレスクリーナ R7DA
旧・日立工機であるHiKOKI(ハイコーキ)は、マキタと同様に業務用掃除機をつくっているメーカーです。家庭でも使いやすい、スタイリッシュな印象です。
1.5Ahのバッテリー付属で、連続稼働時間は最大25分程度。物足りない場合は、別売りの4.0Ahバッテリーを購入することで最大65分(弱)の運転が可能になります。4.0Ahには残量表示もあり、より便利に使えるでしょう。
- 重さ:1.1kg
- 収納:引っ掛け式
- 電池持ち:弱=約25分、標準=約17分、強=約10分
- ヘッド:フローリング向き
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(カプセル式)
エレクトロラックス Well Q7 WQ71-2OIB
エレクトロラックスは、100年以上も掃除機を製造しているスウェーデンのメーカーです。ハンディとしても使える2WAY掃除機のパイオニアとして知られており、排気のクリーンさでも有名です。
コチラのスティック型コードレス掃除機の本体重量は2.8kgと重めですが、その分、重心を低くしていて体感重量は1kg未満とされています。
- 重さ:2.8kg
- 収納:自立式
- 電池持ち:通常モード=約50分、最大モード=約14分
- ヘッド:カーペットの多い環境向け
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
シャープ RACTIVE Air EC-VR3SX
重さわずか1.3kg。非常に軽量なスティック型コードレス掃除機です。重心にも配慮した設計で、支点とモーターの回転軸を合わせることによって実際の重量以上に軽く感じる設計がなされています。
吸引力を犠牲にすることなく小型化されていて、電池持続も良好です。ブラシ幅を変えずにヘッドの幅を狭くしているため、ダイニングテーブルの下などの入り組んだ場所で威力を発揮します。
- 重さ:1.3kg
- 収納:立て掛け式
- 電池持ち:弱モード=約32分、自動モード=約20分、強モード=約8分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
東芝 トルネオ ヴイ コードレス VC-CLH200
音の大きさが気になることの多いサイクロン式掃除機ながら、比較的静かと評判なコードレス掃除機です。ヘッドを3秒間上げておくと自動でストップするので、無駄にバッテリーを消費しません。
本体は1.9kgと特別軽いわけではありませんが、手首の動きに合わせて向きを変える「らくわざフリーグリップ」で取り回しもらくらく。回転ブラシやダストカップなどの汚れやすいパーツは、分解して丸洗いが可能です。
- 重さ:1.9kg
- 収納:立て掛け式
- 電池持ち:標準=約20~25分、おまかせ=約8~20分、強=約8分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
ダイソン V8 Fluffy Extra SV10 TI
サイクロン式コードレス掃除機のパイオニア「ダイソン」。現在(2022年5月)、7種類のコードレスクリーナを販売していますが、この「V8 Fluffy Extra SV10 TI」は購入しやすいエントリーモデルの位置づけです。
とは言え、30分を超える連続稼働時間、ダイソンならではの強力な吸引力という、掃除機の「ツボ」はしっかり押さえられています。気になるのは2.52kgという、ちょっと重い本体です。上級モデルほど軽くなるので、予算と相談して選んでみるのもおすすめです。
- 重さ:2.52kg
- 収納:スタンド付き
- 電池持ち:通常=40分、モーターヘッド使用=30分、強=7分
- ヘッド:カーペット・フローリング両対応
- メンテナンス:ダストケース丸洗い可(サイクロン式)
まとめ
スティック型のコードレス掃除機は、海外メーカーと電動工具メーカーのマキタが先行し、細やかさがウリの日本の家電メーカーが追いかける…という、家電では珍しい状況です。このページで紹介した選び方を参考に、お気に入りの1台を見つけてみてください。