2020年はジョニー・デップにとって、メモリアルイヤーです。なぜならば、彼が初めて主演を張った『クライ・ベイビー』が公開されてから、30年という節目の時を迎えるからです。
これまでに出演した映画本数は68本と、ハリウッドを代表する俳優であることは間違いありません。個性豊かなコスプレが印象的な彼の姿ですが、実は爽やかな役柄や銃を撃ちまくるワイルドな役柄も演じたことだってあるのです。
デップが俳優デビューしたのは、1984年に公開された『エルム街の悪夢』でした。元々ミュージシャンとして活動していたデップですが、彼を俳優にスカウトしたのはニコラス・ケイジです。ケイジのすすめで、付き添いとして足を運んだオーディションの会場で出演の打診を受け、『エルム街の悪夢』への出演が決まったというエピソード。運命というものは、いつどこで転がっているのかは分からないとはこのことです。
前述にもありますが、『クライ・ベイビー』で初めて主演の座についたデップ。そこで不良少年ウェイドを演じた彼は、次作『シザーハンズ』で奇抜なファッションに身を包んだ役柄によって大ブレイクを果たすわけです。当時、彼は27歳でした。
『シザーハンズ』以降は、『ギルバート・グレイプ』、『スリーピーホロウ』、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズをはじめとする、多くのヒット作品に主演俳優として出演し続けます。さまざまな役づくりに励んでいるせいか、気づいたら増量そして減量を、激しく繰り返しているように見受けられたときもありました。
近年では、主演映画のプロモーションで来日することが多くあり、毎回彼の不思議なコメントにファンたちはざわつくのでした。2015年に『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』のプロモーションの際に来日した際は、理由不明な事情で来日記者会見をドタキャンする(来日記者会見は翌日に行われた)など、これまでに多くの話題となりました。
そんな彼のプライベートも、波乱万丈です。特に恋愛においては、これまでに数々の女性と交際してきたことで知られています。過去に3人の女性(ロリ・アン・アリソン、ヴァネッサ・パラディ、アンバー・ハード)と結婚していましたが、諸事情のため離婚することになりました。
俳優以外ではミュージシャンとしても活躍しており、ロックバンド「ハリウッド・ヴァンパイヤーズ」のギタリストとしても知られています。これまでに数々のミュージシャンたちと交流があり、元ビートルズのポール・マッカートニーとの親睦は深く、デップの誘いで『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』にマッカートニーが出演したというエピソードもあります。
今後の活動としては、おそらくこれまでと同様に俳優メイン、ミュージシャンは時間の空いたときに活動することとなるでしょう。彼の最新出演予定作は、2020年公開予定の『ミナマタ』です。
この作品は1970年代、水俣病の惨状を取材し世界に配信したアメリカ人写真家ユージン・スミスの伝記映画になります。もちろん、ユージン・スミスを演じるのはデップになります。共演には真田広之、浅野忠信らハリウッド経験のある日本人俳優たちが脇を固めます。
今まで同様、活躍し続けるジョニー・デップの活躍に注目してみましょう。