《目次》
- 筋トレを自宅で行うメリット
- プロトレーナーが5種の筋トレメニューを考案
―腕を伸ばした負担の小さい「カールアップ」
―ミニバンドを使った「デッドバグ」
―ミニバンドを使った「バードドッグ」
―「ホローホールド」
―「ホローホルド」から「Vアップ」
―「フォアアーム サイドプランク」の変形型
長年の間、自宅で行うトレーニングはいわれのない非難にさらされてきました。一部の人にとってはあまりにもベーシックで、簡単すぎるものに見えたからです。ですが、それを1年間続けてみれば多くの人にとって、自宅トレーニングが唯一継続的に実施できる種目であることに気づくはずです。
◇筋トレを自宅で行うメリット
その理由は、とにかく便利だからです。ジムへの行き帰りに要する時間も必要ありません。見ず知らずの人と同じ器具を使う必要もないのです。そうです、「ちょっとトレーニングしたいから」といって、わざわざベビーシッターを雇う必要もありません。ただウェアを着替えてスペースさえ確保すれば(それもたたみ一畳分ほど)、すぐに始められるのです。
本記事で紹介する腹筋トレーニングも、そんな調子でやることが可能です。しかも、15分以内に終えることができる上に、用意するものはミニバンド1本だけですむので、自宅に十分なスペースがあろうとなかろうと、簡単に取り入れることができるでしょう。
◇期待できる効果は?
プロトレーナーが6種の筋トレメニューを考案
「このトレーニングの狙いは、身体全体の動きに欠かすことのできない部分のひとつであるコア(体幹)の、さまざまな個所を強化することにあります」と語るのは、筋トレとコンディショニングのスペシャリストで、ニューヨークシティの認定パーソナルトレーナーでもあるカート・エリスさんです。
「腹筋は、上半身と下半身の間にある中心的な筋肉で成り立っていて、身体が適切に機能するために必要な強さとバランスと、さらに安定性も与えてくれます」、と言います。
身体にかかる負担が少ないこのトレーニングを考案してくれたエリスさんによると、実際にパフォーマンスで成果を出すためには、毎日やるのが効果的だそうです。
こう彼は言います、「これだけを単独のトレーニングとして実施してもいいですし、ウォーミングアップのルーティンメニューに取り入れてもいいです。あるいは、メインのトレーニングを終えたあとの追加トレーニングにしてもかまいません」。
◇時間・ラウンド数は?
以下に挙げるトレーニングを順番に行い、指定された回数を数える手段として「フル ブレス(深く吸い込み、深く吐き出す)」を利用します。エクササイズとエクササイズの間の休みは短く––30秒を超えないように––して、ひと通り終わったところで1分間休んでから2ラウンド目を開始してください。
これをウォーミングアップの一環としてやる場合には、「1~2ラウンドを目標にすること」とエリスさんはすすめています。単独のトレーニングとしてやるときは、「連続して3~5ラウンドくらい」とのこと。その際、エクササイズ用のミニバンドが必要になります(とは言え、ミニバンドなしでやることも可能です)。エクササイズマットはあってもなくてもかまいません。
■ターゲットとなる筋肉・どの部位に効果がある?
ハムストリング、大臀筋、骨盤コントロールの使用。腰痛の軽減。
■正しいやり方
仰向けに横たわり、膝(ひざ)を立てて両足の裏を床につけます。そして骨盤を上げてください。同時に両腕は、まっすぐ天井のほうへ向けて伸ばしましょう。そして深く息を吸い込み、次にそれを吐き出しながら(コントロールしてすべての息を吐き出すようにします)大臀筋とコアを使って腰をさらにゆっくり持ち上げます。
そこで腹筋を使うことと、胸郭を浮かさないようにすることを意識してください。ゆっくりもとの姿勢に戻って、同じ動作を繰り返します。
■回数・セット数は?
…5回で1セット。これを3~5セット行います。
■鍛えられる筋肉・どの部位に効果がある?
筋力強化とコア(体幹)の安定化。
■正しいやり方
ミニバンドを両足の先にループ状にひっかけて仰向けになり、両腕をまっすぐ上に伸ばした状態で両足の太腿を持ち上げ、ひざと足首を90度の角度に曲げます。
手と逆の足(右手なら左足、左手なら右足)を同時に、ゆっくりと床のほうへ下げます。もとの姿勢へと戻り、左右を替えて同じ動作を繰り返します。その間、腰は床につけたままにしておきます。
■時間・セット数は?
…左右交互に繰り返しながら30~45秒で1セット。これを3~5セット行います。
■鍛えられる筋肉・どの部位に効果がある?
肩、コア、腰の強化。オプションで手と足の動きを加えることで、コアの安定と上半身の強化も狙えます。
■正しいやり方
ミニバンドを両足の先にループ状にひっかけて、両手・両ひざ・両足先を床につけた四つんばいの状態になります。そして手が肩の真下に、ひざが腰の真下にくるように。手と逆の足を同時に、ゆっくりまっすぐに伸ばします。
次にもとの姿勢へと戻り、左右を替えて同じ動作を繰り返してください。その間、腰は水平の状態を保つようにしましょう。
■時間・セット数は?
…左右交互に繰り返しながら30~45秒で1セット。これを3~5セット行います。
■鍛えられる筋肉・どの部位に効果がある?
姿勢をよくするためのコア前面の筋肉の強化が目指せます。
■正しいやり方
両足をそろえて仰向けに横たわり、両腕は力を抜いて身体の横に。腰を床につけたままで両足先を約10~15cmくらい床から浮かせ、両肩を持ち上げます。
肩と足先を同時にゆっくりと下ろし、もとの姿勢へと戻ります。
■時間・セット数は?
…浮かせた姿勢を15~45秒くらい保持して1セット。これを3~5セット行います。筋力がついてきたら保持時間を5~10秒くらい、徐々に伸ばしていくこともできます。
■鍛えられる筋肉・どの部位に効果がある?
腹筋前面の筋力と持久力、脊椎を支える筋力の強化。
■正しいやり方
両足をまっすぐ伸ばして仰向けになり、両腕を身体の脇に置きます。そして腰を床につけたまま、コアを使って両足先を約10~15cm床から浮かせながら両肩を持ち上げながら、腕をまっすぐ伸ばします。
この姿勢からコアを使って上半身をさらに高く持ち上げ、同時に膝を曲げて全身をVの字にします。そうしたあとは、ゆっくりもとの姿勢へと戻りましょう。
■回数・セット数は?
…10~15回繰り返して1セット。これを3~5セット行います。
■鍛えられる筋肉・どの部位に効果がある?
腹横筋と腹直筋の強化、および身体が左右にブレないようにするための内腹斜筋と外腹斜筋の強化が狙えます。
■正しいやり方
左側を下にして、左前腕と左ひざを床につきます。左ひじが肩の真下にくるように。右足はまっすぐ伸ばし、右手は腰にあてます。
そのあとは深く息を吸い込んで、右ひざを胸に近づけていきます。限界まで近づけたら、またもとの姿勢へと戻してください。
■時間・セット数は?
…首はニュートラル、大臀筋は引き締めた状態を保って、腹筋を使って15~45秒くらい繰り返して1セット。これを3~5回行います。
Source / Bicycling
Translation / Satoru Imada
※この翻訳は抄訳です。