現地時間9月17日(日)21:00~(日本時間18日4:00~)にキックオフ。ラグビーユニオンの国別対抗世界一決定戦であるラグビーワールドカップ2023 フランス大会において、日本代表は第2戦を迎えました。
前回大会を上回る「ベスト4以上」を目指す日本代表(世界ランキング14位<2023年9月18日時点>)は、初戦でチリ代表(同22位)に勝利。そして予選グループ第2戦として、その突破に立ちはだかる最初の壁とも言えるイングランド代表(同6位)と9月17日(日)に対戦しました。
日本代表は初戦から、先発メンバーを4人入れ替えました。けがで初戦を欠場していたキャプテン姫野和樹(ポジション:No.8)、そしてチーム最年長である堀江翔太(HO)らが先発出場。
キックオフ後、チリ代表戦に続きこの試合も先制点は譲ります。試合開始早々の前半4分に、ジョージ・フォード(SO)ペナルティーゴールによってイングランド代表が3点を奪取。しかし、全試合の記憶をよみがえらせるように、前半15分、23分と松田力也(SO)が冷静に二つのペナルティーゴールを決めて6対3と逆転に成功。期待が膨らみます。
そのあと前半24分、ラインアウトからのミスをきっかけにイングランド代表ルイス・ラドラム(FL)にトライを許して6対10と再びリードされることに。しかし前半32分には、松田がペナルティーゴールを決めて1点差に迫るといった緊迫に満ちた前半を展開。ですが前半終了間際には、イングランド代表フォードがペナルティーゴールを決め、9対13で前半を終えることとなりました。なかなかの好試合です。
後半に入ると、10分以上膠着(こうちゃく)状態が続きます。すると後半14分、松田がこの試合4本目となるペナルティーゴールを決め、13-12と再び1点差に迫ります。ですがその2分後、さすがのイングランド代表はトライを奪い18-12に…。
このあと日本代表も、松島幸太朗(WTB)や途中出場のディラン・ライリー(WTB)によってスピードを生かした攻撃で大きく陣地を前進させますが、トライを奪うことまではできませんでした。その後は、イングランド代表がボールコントロール力を発揮。イングランド代表の攻撃に防戦一方となります。
後半26分、敵ながらあっぱれなプレーも飛び出します。
フォードが絶妙なソフトタッチで左サイドへクロスキックを繰り出すと、それをフレディ・スチュワード(FB)がダイレクトでキャッチしチーム三つ目のトライを奪われます。コンバージョンゴールも決められ、ここで25-12に。
そして後半41分にもジョー・マーチャント(CTB)によるトライで、イングランド代表から合計4トライを奪われます。その後のコンバージョンキックも決められ、34-12でノーサイドとなりました。
勝利の勝ち点4に加え、ボーナスポイント1も手にしたイングランド代表は、勝ち点9でプールD首位に立っています。そして日本代表は、ワールドカップのプールステージで続けていた連勝が7で途切れたことになります。
日本の1次リーグの成績は1勝1敗となり、勝ち点は5のまま。続く第3戦は、現地時間9月28日(木)21:00(日本時間9月29日<金>4:00)キックオフ予定で世界ランキング11位のサモア代表と対戦します。
◇談話
【ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ】
「日本のチームにはすばらしいリーダーシップがあり経験もたくさん積んでいたが、チャンスを生かすことができなかった。少し休んで、残りの大会も楽しみたい」
【No.8 姫野和樹】
「相手に得点を重ねられてしまったのが反省点だ。前半はゲームメークできたがそれを後半につなげられず、タイトなゲームで地力の差が出てしまったことが負けの要因だと思う。今後もタフなゲームが続くのでそこを改善したい」
【FL リーチ マイケル】
「スクラムでは戦えたが、相手がどんどん自分たちにプレッシャーをかけてきた。ただ、落ち込んでいる時間はないので、10分くらいだけ落ち込んで次に向けて準備したい。チャンスボールをうまく使えればもっと点が取れると思うので、ポジティブに切り替えて次のサモア戦も頑張りたい」
【SO 松田力也】
「本当にタイトなゲームで、前半はいい勝負をして後半も自分たちの流れでいいところまでいきましたけど勝ちきることができずに悔しいです。この負けを生かして前を向いて全員で準備して勝ち抜きます」