記事に移動

運動生理学者が裏づけする筋力トレーニング「ウエイトを重くしないで効果的に鍛える5つの方法」

運動生理学者のジェレミー・エティエ氏が伝授する、ウエイトの重量を上げないで筋肉を増やす筋トレです。

By
ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,
Courtesy of @JEREMY ETHIER(via Youtube)

運動生理学者でありフィットネストレーナーでもあるジェレミー・エティエは、「人々が賢いトレーニングが行えるよう手助けをすること」を自らの使命と考えています。

エティエ氏はこれまで、手っ取り早く筋肉を増強するためのウォーミングアップや、大臀筋を鍛えるときの参考になる、シンプルなエクササイズをわかりやすく解説してきました。そして今回は、持ちあげるウエイトの負荷重量を増やさずに筋肉をつける、科学的に裏付けされた5つの方法を教えてくれました。

1

◇運動生理学者で、現役のプロトレーナーが記事を監修

instagramView full post on Instagram

紹介するトレーニングの根底にあるのは、「プログレッシブ オーバーロード(漸進性過負荷)」の原則で、これは文字どおり、トレーニングの際にかける負荷重量をだんだん大きくしていくというものです。

2

■「プログレッシブ オーバーロード」の正しい知識

progressive overload,ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,
Getty Images

「筋肉をつける際には、プログレッシブ オーバーロード(漸進性過負荷の原則)が重要だということは、多くの人が理解しているかと思います。ですが、プログレッシブ オーバーロードの原則とは、エクササイズに使うウエイトの重量を増やすことだけではないということを、見逃している人が多いのです」と、エティエは言っています。

「プログレッシブ オーバーロードの定義は、かける負荷を前より大きくするというだけのことで、筋肉にかける負荷を前より大きく長時間にすることで、筋肉の成長をうながすものです」と語ります。

3

【結果と効果】ウエイトの重量を増やさず起きた身体の変化と筋肉への効果

存在しない画像

ここでご紹介する5つの方法は、ウエイトの負荷重量を増やすことなく、筋肉の成長を最大限にするためのもの。ジムの充実した機材が使えない人がトレーニングを行う際には、特に有効でしょう。

ADの後に記事が続きます
4

【1】テンポを変える ― 筋肉量を増やすポイント

存在しない画像

「ウエイトの負荷重量を増やさなくても、単純にトレーニングのレップ(回数)をゆっくりやることで、筋肉の成長をうながす刺激となる負荷のかかる時間を長くすることができます。ただし、ウエイトを持ちあげるスピードをこれ以上遅くすると、筋肉の増強に悪影響を与えることになるという境界点もあります」と、エティエ。

5

■注意点

存在しない画像

エティエはこうアドバイスします。「あまりにゆっくりやりすぎると、筋肉を活性化させる刺激が小さくなる」とのこと。

さらに、「ウエイトのリフトでは、だいたい0.5秒から3秒くらいのテンポで、コンセントリック(持ちあげる動き)とエキセントリック(下げる動き)を繰り返すのがベストです」とも言います。

6

【2】正しいフォームで効率のいいトレーニング ― 筋肉量を増やすポイント

存在しない画像

「同じ重量のウエイトを使った同じ回数のトレーニングでも、より正しいフォームの、よりコントロールされた、効率のいいトレーニングにすることで、ターゲットの筋肉をより活性化させることが望めるでしょう。つまり、実質的にウエイトの重量を増やしたのと同等の負荷を、ターゲットとなる筋肉へ課すことができるのです」と、エティエ。

ADの後に記事が続きます
7

【3】休憩時間を短くする ― 筋肉量を増やすポイント

存在しない画像

「例えば、同じ重量のダンベルを使って1セット10回のショルダー プレスをやるにしても、セット間の休憩時間が3分の場合と2分の場合を比べてみると、休憩時間2分のほうが代謝的負荷が増すので、筋肉により大きな刺激を与えることができます」とのこと。

8

■アドバイス

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,
Courtesy of @JEREMY ETHIER(via Youtube)

エティエによると、ジムでコンパウンド(多関節)トレーニング(ベンチプレス、スクワット、デッドリフトなどのほか、プルアップやプッシュアップなどのボディウエイト種目も含む)をやったあとは、休憩時間を2分より短くしてはいけないそうです。

カールなどのアイソレーション(単関節)トレーニングの場合は、休憩時間を60秒から90秒くらいまで短くすることも可能とのこと。

9

【4】関節可動域を広げる ― 筋肉量を増やすポイント

存在しない画像

「トレーニング中に、筋肉に負荷を加える時間と領域の両方を効果的に増やすことによって、結果的に、ウエイトの重量を増やすことなく、筋肉の成長を促す刺激を大きくすることができます」とエティエ。

■注意点
もちろん、これは正しいフォームのトレーニングを安全に行えている場合に限って考慮すべきものです。

例えば、自分が安全にやれる範囲を超えた深いスクワットなどには、決して挑戦しないでください。特に肩が関係するエクササイズにこの方法を適用するのは注意が必要であり、避けたほうがいいでしょう。

ADの後に記事が続きます
10

【5】回数を増やす ― 筋肉量を増やすポイント

存在しない画像

持ちあげるウエイトの重量を軽くしても、持ちあげる回数を増やせば、自分に持ちあげられるギリギリの重さのウエイトを使った場合と同じくらい、筋肉を成長させることができるでしょう。

「単純に1セットの回数を増やすことで、筋肉の成長を最大限にすることが可能です。回数の上限は、だいたい30回前後でしょう」とエティエ。

11

◇これら5つの方法をどのように行えばいいか?

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,
Courtesy of @JEREMY ETHIER(via Youtube)

「私がおすすめするのは必ず効率化から始めて、それからほかの方法をやるようにするというものです。例えば、1セット15回のウエイト プッシュアップを3セットできるようになって、より大きな負荷をかけるためにウエイトの重量を増やせる準備が整ったとしましょう」とエティエ。さらに続けてこう言います。

「その際、まず最初にやるべきなのは、その15回3セットをよりよいフォームでやり、よりよい活性化を胸筋に与えられるように目指すことです。そして、それが確実にできるようになるまでは、さらに難しいほかの方法は試さないほうがいいでしょう」とのこと。

12

【結論】負荷は、しょせん負荷である

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
How To Build Muscle WITHOUT Lifting Heavier (5 Science-Based Hacks)
How To Build Muscle WITHOUT Lifting Heavier (5 Science-Based Hacks) thumnail
Watch onWatch on YouTube

「筋肉にかかる負荷が増したところで、それが持ちあげるウエイトの重量が増えたせいなのか、それとも5つの方法のどれかを使ったせいなのか、あなたの筋肉には区別がつかないわけです」とエティエ。

「最終的には、ウエイトの重量を増やすほうが便利だというところに落ち着くかもしれませんが、ウエイトを重くしなくても筋トレを続ける方法はほかにもいろいろあるんだということを、皆さんに理解してもらえたらうれしいです」と、エティエは締めくくりました。

ADの後に記事が続きます
13

関連記事:腹筋エクササイズ「スプリンター・シットアップ」― 最強の体幹を獲得する、効果的な筋トレ時間は?

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,

ここでは腹筋、斜角筋、広背筋、大臀筋などを集中して鍛え上げ、強化するエクササイズを紹介していこうと思います。「スプリンター・シットアップ」と「ゲイターロール」を組み合わせることで、最強の体幹を手に入れましょう。記事を読む

14

関連記事:自宅で身体をほぐす最強ツール「筋膜リリースローラー」おすすめ17選【効果・やり方もご紹介】

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,

「フォームローラー」とも呼ばれる「筋膜リリースローラー」を活用して、おうち時間でたまった疲れを癒して身体の調子を整えるのもおすすめです。記事を読む

15

関連記事:屋外で脚の筋肉を鍛える筋トレ3種 ― 下半身強化トレーニングメニューで体脂肪を燃やす

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,

ボディウエイト(自重)だけで、両脚を徹底的に鍛え上げましょう。記事を読む

ADの後に記事が続きます
16

関連記事:ミニバンドを使った下半身強化トレーニング5種 ― カップルにもおすすめな自宅でできるお尻の筋トレ

ウエイトを重くしないで筋肉を効果的につける,筋トレ,トレーニング,ワークアウト,筋肉,

より柔軟な股関節と引き締まった下半身のために、皆さんも始めてみませんか。記事を読む

Source / Men's Health US
Translation / Satoru Imada
※この翻訳は抄訳です。

Watch Next
 
preview for “Karada Dojyo”

トレーニング

ダンベルを持ち上げる男性

「5 / 20メソッド」で腕をさらに太く:敏腕トレーナーがすすめる上腕二頭筋・三頭筋の極み筋トレ法

man doing abs exercise

最強のシックスパックを手に入れるのに必要なことを解説

unassembled plastic model of a man body parts and exercise equipment

なぜ筋トレをしていても、筋肉を増やすのは難しいのか?

determined athletic man lifting heavy barbell in a gym

新たな研究が証明: 週4回の筋トレが効果的な筋力向上を実現させるという結果に

ADの後に記事が続きます
ADの後に記事が続きます