[目次]

▼ スクワットは毎日すべき?

▼ スクワットの利点

▼ スクワットのやり方


どこのジムにも、鏡に映る自身の筋肉に執着しすぎる人はいるものです。鏡の前を通るたびに自分の身体を確かめる、そんな人の姿をあなたもジムできっと遭遇しているはずです。

でもその中には、丸太を引きちぎって薪(まき)がつくれるほどの筋肉隆々な上半身をもちながらも、それを支える下半身は薪の着火材となるスティックのようにか細い人も…。あなた自身はどうですか?

これは、「定期的にレッグデーを設けたほうがいい」という確かなサインです。そもそも真の筋力とは、ジム以外の場所でパフォーマンスが発揮できるものでなくてはなりません。それは皆さんもご存じのはずです。実際、スクワットのようなエクササイズで脚を頑丈な鉄塔のように鍛え上げることは、さまざまなフィットネスの目標を達成するためのカギとなるのですから…。

でも、そこで疑問が生じる人も少なくないでしょう。あなたが筋トレ初級者なら、なおさら。それは、1日に何回スクワットをすればいいのか?」です。

古典的なスクワット(またはその無数のバリエーション)は、常にトレーニングプログラムの要であるべきです。なので、レッグデーとしてやるからには力の限り…という人ばかりかもしれません。ですが、上述の質問の答えは「あなたの目標とルーティンにどのように組み込むか? で全く異なるものになる」です。

スクワットは毎日すべき?

つまりこの質問に対する答えは、具体的に何を目指して、どんなスクワットをするかによって異なるものなのです。例えばウォームアップや、カロリーを大量に消費するためのフィニッシングエクササイズとして行う自重スクワットであれば、その答えは「どうぞ毎日行ってください」になります。

この自重スクワットに対して『メンズヘルス』のフィットネスディレクターであるエベネザー・サミュエル(C.S.C.S.)は、「このエクササイズは膝を深く屈曲させ、股関節の可動性を高めるのにも役立ちます」と言います。そして、「大抵の人は1日に30〜40回、適切なフォームであればこの数を全て、連続でワンレップの中で行えるでしょう」と言います。そしてさらに、こう付け加えます。

「最初の立った姿勢から2秒かけて腰の位置を下げ、下がりきったところで1秒間ポーズ(静止)させてください。次に腰を上げてもとの姿勢に戻すのですが、そのときに大臀筋(だいでんきん)を絞るよう意識してください。そうしないと、ただこなしているだけで時間の無駄になってしまいます」

ですが、もしあなたのゴールが筋肥大(科学用語で「筋肉をつける」こと)であるなら、その答えは少々違ってきます。このシナリオであるなら、自重だけに頼るわけにはいきません。もっと重いものを持ち上げなければ…。鉄製のバーベルやケトルベル、ダンベルなどで負荷を加えるたり、ゴム製のレジスタンスバンドのような別のカタチで抵抗をかけたりしてもいいでしょう。

この場合は、少ないセット数で少ないレップ数で行います。大抵のトレーニーが言うところの「スクワットの日」は、こうしたスクワットをハードに行うことをほのめかしているということになります。つまり、「今日はハードワークさ」という…半分自慢であり、半分は自分へのモチベーションアップのおまじないと言えます。

またサミュエルは、「筋肥大のためには1日に何回スクワットをすればいいのか? ではなく、どのようにスクワットを組み入れるか? が重要になります」と言います。そして、脂肪を除いたうえで筋肉量を増やす目的ならば週に2回、6~10レップを3セット行うことをすすめています。さらに、「もし筋力増強が目標であるなら週に2回スクワットを行う日を設け、1セットあたり4〜8レップ数に減らして3セット行ってください」とも話します。その際、負荷を重くしてやることも忘れないでください。

このように、脚をハードにトレーニングする場合(ほとんどの場合、負荷のかかるスクワットのバリエーションが含まれます)には、オーバートレーニングのリスクなしに鍛えることはできない…と考えていいでしょう。

「脚は最も強い筋肉群なので、ヘビーなトレーニングもできてしまうのです」と、サミュエルは言います。そうすることで、神経系も含めて下半身にはかなり強いストレスを受けることになります。そしてサミュエルは、こう続けます。

「限界に近いレベルまで脚を鍛えることは、毎日行うべきことではありません。1~2日の休息を設け、成長と回復をうながすのです。そして再び臨んで、前回よりも成長しているかを確かめるのです」
ジムで休憩する男性
nd3000//Getty Images

スクワットの利点

スクワットを毎週のルーティンに取り入れることの美的な恩恵は、すでに皆さんもご存じのことでしょう。極めれば、ミケランジェロのダビデ像に匹敵する大臀筋と、膝の上で完璧な涙のしずく型のように引き締まった太ももが得られるでしょう。さらに負荷のかかるバリエーションで行った場合には、その利点はそれだけにとどまりません。

ハムストリング、大内転筋(太ももの内側に走る力強い筋肉)、ふくらはぎ、そして体幹(特に脊柱起立筋。背骨の両脇にあり、背骨を支えて安定させます)など、一連のシナジスト(連携する補助筋肉)も鍛えることにつながるのです。

脚
Westend61//Getty Images

結論としては、スクワットは下半身のエクササイズのように思えるかもしれませんが、全身に影響を与えるということです。その結果、腰から下の筋肉だけでなく腰から上の筋肉の多くにも効果があり、ジムの内外を問わず、さまざまな行動でより高いパフォーマンスを発揮できるようになることでしょう。

そんな古典的なエクササイズを完璧なフォームで行う方法については、次をお読みください。

スクワットのやり方

スクワットにはさまざまなやり方がありますが、最も基本的なやり方を学ぶことは、より負荷の高いトレーニングに進むためのベースづくりに役立ちます。まずは「エアスクワット」とも言われている、自重スクワットから始めましょう。これは毎日できるスクワットですが、筋肉増強にまでには至らないことも覚えておきましょう。

preview for Air Squat | Form Check
  • 足を肩幅より少し広めに開き、つま先をやや外側に向けます。スタンスは人によって微妙に違うので、自分の身体の声を聞きながら、ベストなスタンスになるようにしましょう。
  • 胸を張ったまま、お尻を後ろに突き出すようにします。その姿勢から膝を曲げていき、深く腰掛けるようにしゃがみ始めてください。下がるときに膝は足の甲の真上に来るよう、やや外側に開いてください。
  • お尻は膝より低くなるくらいの位置まで下ろすよう、しゃがむのが理想的です。負荷のかかる他のバリエーションよりは、これはやりやすいかと思います。ですが、それでもこの動作に苦労する人もいるはずです。その場合は、無理のない範囲でできるかぎり低くすれば大丈夫です。
  • 大臀筋に力を入れて腰を伸ばしていき、まっすぐ立つように最初の姿勢に戻します。

いかがですか、慣れましたか? まずは、このエアスクワットから始めましょう。もしこれに慣れたなら、レッグデーには負荷を加えながら、他の筋群も刺激するようバリエーションを変えてトライしてみましょう。若干の違いはありますが、どれも一度下がってから立ち上がるという動作は同じです。そして、あなたがかつて鏡の前で見たような…残念な姿から進化を遂げてください。

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Translation & Edit / Satomi Tanioka
※この翻訳は抄訳です

From: Men's Health US