22日間「姿勢を改善」を目指し、ストレッチと筋トレを続けれ起きた身体の変化と効果
プロトレーナのーのジェフ・カヴァリエレさんが、わずか22日間約3週間で身体の弱っている部分の改善が期待でき、効果的に姿勢も改善へと導くトレーニングメニューを紹介してくれました。
オフィスでのデスクワークはもちろん、リモートワーク用にはデザインされていない椅子でPCに向かう時間も多くなってきた現在の労働環境下、これまで以上に姿勢に気をつけることが重要になっています。
なぜなら身体のいくつかの部分には弱点となる部分があり、それら自然と悪い姿勢のへと導く原因となっている可能性があるからです。それは身体の前面では腹筋、股関節屈筋、股関節回旋筋(こかんせつかいせんきん)、背面では胸椎(きょうつい=頸椎と腰椎の間の部分)、ハムストリングス、ふくらはぎといったところになります。
◇現役のプロトレーナーが筋トレメニューを監修
C.S.C.S.認定士のジェフ・カヴァリエレさんは、身体の弱っている部分をテストして、そこを修正していく22日間のプログラムを紹介してくれました。
「胸椎」「ハムストリングス」「ふくらはぎ」「腹筋」「股関節屈筋」「ヒップローテーター(お尻・股関節周り)」、各筋肉の部位を初日にテストを行い、残りの期間はテストで特定された弱点部分に焦点を置く「ストレッチ」と、「ストレングス(=抵抗トレーニング」の運動を交互に行っていくというものになります。
それでは、各部位の1)テスト、2)ストレッチ、3)トレーニング実践をご紹介していきます。
【胸椎のテスト】「ウォールスプラット」
胸部拡張(一般的な症状のエリア)をテストするために、カヴァリエレさんは「ウォールスプラット」をおすすめしています。
この「ウォールスプラット」とは、足を15cmの幅に開き壁に向かって立ち、壁面の11時と1時の位置にそれぞれの手を置き、スクワットをするものです。
「このテストの狙いは、太ももを地面と平行にすることができるかどうかを確認することです。できなければ、問題があるということになります」とカヴァリエレさん。
【胸椎のストレッチ】「Tスパインストレッチ」
■回数は?
…3〜4回 各45秒間ずつ
胸部拡張のために、取り組むストレッチは膝(ひざ)をついた状態で行う「Tスパインストレッチ」です。
膝まずいた姿勢でベンチに肘を立て、胸をできるだけ下に落とし45秒間キープします(長いです)。「この動きによって胸部の拡張が促進され、甲状腺を伸ばすことができるのです」。
【胸椎のトレーニング】「フェイス プル」
■回数は?
…12〜15回 3〜4セット
この領域のストレングストレーニングは、バンドを使用した「フェイス プル」です。バンドが手元になかったら、ドアの枠を利用して自重で行うことも可能です。関連記事:海で可能な肩と下半身を鍛えるトレーニング5種を伝授
【ハムストリングスのテスト】背中が丸くなるのはNG
ハムストリングスのテストは、シンプルに手で足のつま先を触ることで見極めます。
しかし注意点として、「ハムストリングスの柔軟性をテストするには、前屈みになってつま先に触れるだけだと思いがちですが、背中が丸くなってかがんでしまってはなりません。背中を曲げずにやる必要があり、そして、可能な限りヒンジは後ろにしたままにし、腰のアーチを維持するようにします」と、説明しています。
【ハムストリングスのストレッチ】
■回数は?
…3〜4回 各45秒間ずつ
テストに問題がある場合は、壁を使い同じように前傾姿勢になる「ハムストリングストレッチ」をします。1回45秒間と長いですが、ゆっくり行うことが大切です。
【ハムストリングスのトレーニング】「ヒップ リフト」
■回数は?
…10〜12回 3〜4セット
股関節屈筋の関節の反対側を狙った、「ヒップ リフト」を行います。
片足を箱や階段、壁の上に置いて立ち、膝が腰の高さのちょうど上になるようにします。このときにお尻は、90度以上の角度になるようにしなければなりません。バランスを取るために手は何も触れずに、膝を高く持ち上げた状態で各セット3秒間ホールドします。
【ふくらはぎのテスト】
片足を壁から15cm程度離れたところに立ち、膝を前に出して壁に触れるようにして、かかとはしっかりと地面につけたままキープします。もし、壁に膝がつかなかったり、かかとが上がってしまったりしたら、問題があるということになります。
【ふくらはぎのストレッチ】「アンクルドロップストレッチ」
■回数は?
…それぞれ2回 各45秒間
ふくらはぎのストレッチは、「アンクルドロップストレッチ」で対処できます。
縁石や階段のような段差の上に立ち、膝をしっかりとロックしたままで可能な限りかかとを低く下げます。腓腹筋とヒラメ筋をターゲットにしたそれぞれのストレッチを3〜4回、各45秒間キープしましょう。
【ふくらはぎのトレーニング】「トー プル」
■回数は?
…12〜15回 3〜4セット
見落とされがちな、前脛骨(ぜんけいこつ)を強化するようにするものです。
注意点として、この「トー プル」は一日おきに行うことをおすすめしています。床に座った状態で足にバンドをつけて、バンドをつけた足のつま先を上半身に向けて引っ張るイメージです。
【腹筋のテスト】
プレスアップで腹筋の状態をテストします。
このときの目標は、肘(ひじ)を完全に伸ばした状態で腰を地面から離さずに、上を向いたような犬の姿勢になります。
【腹筋のストレッチ】弓のような姿勢の「ボウストレッチ」
■回数は?
…3〜4回 各45秒間
「ボウストレッチ」はプルアップバーに吊り下がり、足を後方にして、反るようにしながら身体を下げていきます。
別の方法としてバランスボールを使用し、腰のすぐ上の背中部分でもたれかかり、同じように身体の前の部分のストレッチが可能です。
【腹筋のトレーニング】「スーパーマン」
■回数は?
…12〜15回 3〜4セット
腕を前に伸ばした状態で顔を伏せ、手足を地面から浮かせる「スーパーマン」で腹筋を効かせましょう。関連記事:背筋を効果的に鍛える筋トレ、スーパーマン風「ホローホールド」がおすすめ
【股関節屈筋のテスト】
仰向けになり、片方の膝を胸に引き寄せます。
そのときに、もう片方の足が床と平行にならず、床に接触しない場合や、背中がアーチ状になってしまっている場合は、股関節屈筋が張っている可能性があります。
【股関節屈筋のストレッチ】「ランジ & リーチストレッチ」
■回数は?
…3〜4回 各45秒間
「ランジ&リーチストレッチ」が、この部分の張りに対処してくれることでしょう。
【股関節屈筋のトレーニング】「グルートブリッジ ヒールタップ」
■回数は?
…左右それぞれ10〜12回の、ヒールタップ 3〜4セット
「グルートブリッジ・ヒールタップ」で、関節の反対側をターゲットにして背中を強化します。
【ヒップローテーター(お尻・股関節周り)のテスト】股関節の内旋筋が硬くなっている?
座ったままで股関節の交差場所をテストします。
椅子に座った状態で片方の足首を反対側の膝の上に置き、すねが床と平行になるようにします。もし、足を並行にできないのであれば、股関節の内旋筋が硬くなっている可能性があります。
【ヒップローテーター(お尻・股関節周り)のストレッチ】「プレッツェルストレッチ」
■回数は?
…3〜4回 各45秒間
カヴァリエレさんおすすめのこの部位のストレッチは、「プレッツェルストレッチ」です。仰向けに寝た状態になり、テストでやった足を並行にさせる動作を行うものになります。
【ヒップローテーター(お尻・股関節周り)のトレーニング】「フロッグ グルートプレス」
■回数は?
…12〜15回 3〜4セット
お尻・股関節周りを強化するトレーニングは、こちらの蛙のような姿勢からはじまる「フロッグ グルートプレス」です。足の裏と足のかかとをできるだけ身体に近づけた状態で仰向けに寝てから、ブリッジのように押しあげます。
「大臀筋から中臀筋へと意識をシフトしていくことがすぐに感じられるでしょう」と、カヴァリエレさんは説明してくれました。
◇まとめ
初日のテスト、そしてその結果の問題箇所の改善のための「ストレッチ」と「トレーニング」を交互に繰り返し、もし初日に失敗した部分のテストがあるとしたら、22日目の最終日に、失敗した部分のテストを再び行なってください。そこで、どれだけ改善されたのか確認してみましょう。