記事に移動

記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がEsquireに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。

体幹と可動性の安定強化を目指す自重トレーニング4種目

下半身の強化に加え、関節の可動域が広がるよう鍛錬していきます。今回は「メンズヘルス」日本版のアドバイザー2名に登場していただき、特にサイクリストが鍛えるべき部位に焦点を当て、その効果的なトレーニング方法を紹介します。

By , and
体幹と可動性の安定強化を目指す自重トレーニング4種類・効果的なやり方|メンズヘルス
Takamitsu Katagiri

【目次】

  • 機能的な筋肉をつけよう!
  • スライドディスクとは何か? その効果
  • 動画|体幹と可動性の安定強化を目指す自重トレーニング4種
    -「ローランジツイスト」
    -「シングルアームプッシュアップ+スライドアウト」
    -「ハムストリングカール」
    -「ボディソウ」

機能的な筋肉をつけよう!
下半身の強化と、
関節の可動域向上を目指す

サイクリングライフの充実を目指すのであれば、自転車を降りた後…つまり、自転車に乗っていない日常生活の時間をどう過ごすかにかかっています。

「メンズヘルス」日本版のアドバイザーであり、自身もトライアスロンの大会に向けて日々トレーニングを実践するSetsu Tsukimotoさんは、「下半身の筋力が安定していないと、関節の痛みといった身体の不調につながる懸念があります。特にトライアスロンなど競技中においてはそれが顕著にあらわれやすいので、体幹はもちろん下半身の筋肉、大殿筋や大腿四頭筋を鍛えることが必要となってくるわけです」と、下半身のトレーニングの大切について語っています。

そして、サイクリングをするうえで「関節の痛みとなる要因をどう軽減できるのか…」という、悩みと課題がSetsuさんにはあるそうです。そんな彼の話を受けて、同じく「メンズヘルス」日本版のアドバイザーでカイロプラティックの資格も持つプロトレーナーの松浦卓也さんは、「重要なのはストレングス(筋力)とモビリティ(可動性)のためのトレーニングになります」と説明します。

続けて、「パワーと持久力とを向上させて身体のバランス感覚を鍛え、加えて怪我のリスクを減らすためにも、身体の可動域を広げるトレーニングも欠かせません」と、松浦さん。

サイクリストにとって重要となるのが下半身。左右両脚の筋力と股関節の可動性、そして体幹の安定性がカギとなります。

YFFSFDC スライドディスク2枚セット(ブラック)

スライドディスク2枚セット(ブラック)

YFFSFDC スライドディスク2枚セット(ブラック)

Now 14% Off
¥535
Amazon で見る

スライドディスクとは何か? その効果

筋肉をほぐすと同時に強化を目指す…、そのために適しているのが「スライドディスク/またはスライディングディスク」と松浦さんはすすめます。フリスビーのような形をした小型の円盤を、ジムやトレーニング上級者が使用しているのを見かけたことはないでしょうか?スライドディスクをAmazonで確認する

見た目はただの薄い円盤ですが、いわゆる自重トレーニングや定番エクササイズ(例えば…マウンテンクライマーランジパイクアップなど)において、その難易度がアップするごとに大きな威力を発揮してくれる汎用性の高いトレーニングツールとして知られています。このスライドディスクの使用によって、トレーニングの安定性と効率を高めることが期待できます。

また、スライドディスクを取り入れることで筋力トレーニングの負荷が軽減され、身体を傷めることのないようトレーニングの強度レベルを引き上げることも可能になるでしょう。また、トレーニングにスライドディスクを取り入れることの利点のもうひとつに、筋肉の連携を高めるという効果も挙げられます。

スライドの動作を行なうためには全身をしっかりコントロールしなければならないので、そのため筋肉は総動員され、体幹の安定性と筋肉間の連動とが重要となります。その際にスライドディスクは、その両者をダイナミックに向上させるのに適した道具と言えます。加えて、(各種トレーニングによって異なる)可動域もコントロールする必要があります。そこでは、筋肉の伸展性と柔軟性が求められることになります」と、松浦さんは説明します。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
体幹と可動性の安定強化を目指す自重トレーニング4種目| Esquire Japan
体幹と可動性の安定強化を目指す自重トレーニング4種目| Esquire Japan thumnail
Watch onWatch on YouTube

スライドディスクを使用した自重トレーニング4種目|タオルでも代用可能

今回は、より力強く、より速く、そしてサイクリング時に上り坂も苦にしないパワーを得るため、サイクリスト用のトレーニングとして組まれたスライドディスクを使用した筋トレメニューです。スライドディスクをお持ちでないという人でも心配ありません!! タオルなどの滑りやすいもので、代用可能です。要は、スライドさえできればかまいません

トレーニングのメニューについて:回数は?

4種類のエクササイズからなるサーキットトレーニングですが、毎週2~3回を目標にしてください。各エクササイズとも、レップ数を正確に、サーキットの全筋トレメニューを3回リピートします。実演どおりに、望ましい効果的なフォームを意識してマスターしましょう。用意するのはスライドディスク(もしくはその代用品のタオルなど…)を1組(2枚)。エクササイズ用のマットがあれば、なお良いでしょう。

一連のトレーニングをこなしていくうちに、燃え尽きてしまうような感覚に襲われることがあるかも知れません。でも、そこを乗り切ってこそ、サイクリングのパフォーマンスを引き上げることが期待できるのです!

1
「ローランジツイスト」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング
Takamitsu Katagiri

「ローランジツイスト」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング

《目的とメリット・どこの筋肉に効果的か》

屈強な大腿四頭筋(だいたいしとうきん)こそ、サイクリストにとって重要な筋肉のひとつです。股関節屈筋群(こかんせつくっきんぐん)の柔軟性向上ストレッチも兼ねたトレーニングですが、主なターゲットはその大腿四頭筋です」と、松浦さんは説明します。

ひねる動作で股関節屈筋群をストレッチしながら、胸椎(きょうつい/特に上部胸椎)のコンディションも向上へと導きます。

なぜ、股関節の可動域を広げる必要があるのか? それは股関節の柔軟性を高めることで、大臀筋(お尻)の働きが良くなり、それがサイクリングの質を高めてくれることが期待できるからです。

ADの後に記事が続きます
存在しない画像

「ローランジツイスト」 の効果的なやり方|動画解説

  1. 両足を肩幅に開き、背筋をしっかり伸ばします。右足をスライドディスク(タオルでもOK)にのせ、両手は胸の前で組み、肘を横に突き出します。
  2. 左膝を曲げながら右足を後方にスライドさせましょう。
  3. 左膝が直角になるまで、上体を下げていきます。右足はできるだけまっすぐに保ち、臀部の筋肉を意識して、右足裏側の股関節屈筋を大きくストレッチします。
  4. ランジの姿勢を維持したまま左足前方に向け、体幹をひねりましょう。ひねった上体をまた正面に戻します。
  5. 左足の踵(かかと)に力を加え、右足を前方にスライドさせながら直立体勢に戻ります。
  6. これで1レップです。12レップを行ったところで、左右の足を切り替えましょう。
2
「シングルアームプッシュアップ+スライドアウト」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング
Takamitsu Katagiri

「シングルアームプッシュアップ+スライドアウト」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング

《目的とメリット・どこの筋肉に効果的か》

胸、肩、上腕三頭筋といった上半身のプッシュ系の筋群、そして体幹を同時に鍛えるビッグチャレンジです。

「しっかりとした体幹をつくることで、より大きなパワーの伝達が可能になり、またそれは腰痛のリスク軽減にもつながるはずです」と、松浦さん

加えて、「腕を伸ばすエキセントリック(収縮している筋肉が伸ばされる筋活動)な動作によって、広背筋を効果的にストレッチすることが期待できます。そして、両肩の柔軟性を向上させることで胸が開き、背筋を伸ばすことにもつながるでしょう。つまり、サイクリング中に猫背になりにくくなることを目指したトレーニングです」と、松浦さんは説明します。

存在しない画像

「シングルアームプッシュアップ+スライドアウト」 効果的なやり方|動画解説

  1. 両足は腰の幅に開き、「腕立て伏せ」の姿勢を取ります。
  2. 両肘を脇腹に寄せ、両手が肩の真下に来るようにして腰の力を抜いてください。そして、右手をスライドディスク(またはタオル)にのせます。※このエクササイズがキツイ場合は、両膝を床につけ、膝つき腕立て伏せにしても良いでしょう。
  3. 体幹を引き締め、左肘の力で腕立て伏せを行います。それと同時に右手を前方にスライドし、頭の先まで伸ばしていきます。
  4. 背筋をまっすぐ伸ばしたまま、身体をできるだけ低く下げてから、スタートポジションまで押し上げながら右手を再び引き寄せましょう。
  5. これで1レップ。8レップしましょう。
ADの後に記事が続きます
3
「ハムストリングカール」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング
Takamitsu Katagiri

「ハムストリングカール」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング

《目的とメリット・どこの筋肉に効果的か》

サイクリストがトレーニングを見逃しがちな部位が、ハムストリングと言えるかもしれません。ここを鍛えることを軽んじてはいけません。強靭なハムストリングがあればこそ、ペダルストロークのパワーが増し、大腿四頭筋の強度ともバランスが保たれ、サイクリングのクオリティを高める効果が期待できます」と、松浦さんは説明します。

存在しない画像

「ハムストリングカール」 効果的なやり方|動画解説

  1. 膝を曲げた状態で仰向けになり、両足の踵(かかと)をスライドディスク(またはタオル)にのせて、両手は左右に広げて体勢を支えます。
  2. 体幹に力を込めて、肩から膝のラインが一直線になるように、腰の位置をしっかり保ってグルートブリッジの姿勢になります。
  3. 腰の高さを意識しながら、両脚がまっすぐ伸びるまで踵をスライドさせましょう。膝は柔らかく、力を抜いて。それからまたゆっくりと両足をスライドさせて、もとの位置まで戻します。
  4. これで1レップ。計15レップを行います。
4
「ボディソウ」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング
Takamitsu Katagiri

「ボディソウ」|体幹強化と可動域の安定を目指す自重トレーニング

《目的とメリット・どこの筋肉に効果的か》

体幹を鍛え抜く、強力なエクササイズです。いわゆるプランクの発展形ですが、悪い姿勢で腰椎(こし)を傷めてしまわないよう、しっかり体幹を安定させることができるはずです。

メリットはそれだけではありません。「強い体幹をつくることで、より多くのパワーを生むことができ、サイクリング中のエネルギーロスを最小限に抑えられることが期待できるでしょう」と、松浦さんは説明します。

ADの後に記事が続きます
存在しない画像

「ボディソウ」 効果的なやり方|動画解説

  1. 両肘は肩の真下になるように。爪先をスライドディスクの上に置き、プランクの体勢からスタートです。
  2. 腰骨と床との位置関係を意識しながら体幹に力を込めて、肘で支えた全身を、できる限り後方へとスライドさせていきましょう。
  3. 両肩がブレないように意識しながら、全身を一直線に保ってください。
  4. ひと呼吸置いた後、身体をまたゆっくり前方へと戻します。これで1レップ。15レップを行いましょう。

Video photograph & Edit / Yakyo Katagiri, Hiroshi Yasuda
Reference /Bicycling
Translation / Kazuki Kimura

関連記事:日本のストレス社会をポジティブに生き抜く「身体」と「心」の鍛え方

関連記事:日本のストレス社会をポジティブに生き抜く「身体」と「心」の鍛え方

「メンズヘルス」日本版は、そんな時代にふさわしい、“心身と社会的な健康を意味する概念”である「ウェルビーイング」な生き方を追求する若きエキスパートたちを招集しました記事を読む

関連記事:ルルレモン原宿 店長・実業家が実践する、精神を健全に保つ“心の置き所”

ルルレモン原宿 店長・実業家が実践する、精神を健全に保つ“心の置き所”

Setsu Tsukimotoさんにフォーカス。日々のモチベーション維持の方法をうかがいました記事を読む

ADの後に記事が続きます

おすすめ記事:ペスカタリアンとは?持続可能な「身体づくり」の美学

ペスカタリアンとは?持続可能な「身体づくり」の美学

「ペスカタリアン(pescetarian)」に注目し、それを実践しているパーソナルトレーナーの松浦さんにお話をうかがいました記事を読む

Watch Next
 
preview for “Karada Dojyo”

トレーニング

ダンベルを持ち上げる男性

「5 / 20メソッド」で腕をさらに太く:敏腕トレーナーがすすめる上腕二頭筋・三頭筋の極み筋トレ法

man doing abs exercise

最強のシックスパックを手に入れるのに必要なことを解説

unassembled plastic model of a man body parts and exercise equipment

なぜ筋トレをしていても、筋肉を増やすのは難しいのか?

determined athletic man lifting heavy barbell in a gym

新たな研究が証明: 週4回の筋トレが効果的な筋力向上を実現させるという結果に

ADの後に記事が続きます
ADの後に記事が続きます