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顔面移植をした美しき21歳女性の話「もう一度生きるチャンスを得て…」

アメリカに住むケイティー・スタブルフィールドさんが顔を失ったとき、彼女は18歳でした。

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STUBBLEFIELD FAMILY PHOTO / MARTIN SCHOELLER / NATIONAL GEOGRAPHIC

※本記事は、アメリカ人女性ジャーナリスト、メーガン・フリードマン氏(Megan Friedman)による寄稿になります。また記事内に、過激な表現とショッキング写真が含まれております。今回の記事が、自殺に悩む人への理解と「自殺防止」の啓発につながることを信じて。

笑顔がとてもチャーミングだったケイティーさんは、自分の人生を終わらせようと…、自らの頭をライフルで撃ち抜いたのでした。そして、一命を取り留めた彼女は、21歳にときにクリーブランド・クリニックで顔面移植手術を受けました。アメリカでは、この手術を受ける患者としては最年少でした。 

そんな彼女に何があったのか? そのストーリーを、『ナショナル・ジオグラフィック(THE STORY OF A FACE)』誌9月号では「ある顔の物語」というタイトルで特集記事にしていました。

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Courtesy of NATIONAL GEOGRAPHIC

移植手術が完了するまでに、彼女はなんと22度もの異なった手術を受けねばなりませんでした。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Watch One Family's Journey Through A Life-Changing Face Transplant | National Geographic
Watch One Family's Journey Through A Life-Changing Face Transplant | National Geographic thumnail
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理学療法も行われましたが、唇を失った彼女は、一人でものを食べることもできなかったのです。当たり前の日常をおくろうにも、彼女の姿を目にした人々は無遠慮の目を凝らし、その顔について声を潜めてこそこそと囁(ささや)きあう光景を数えきれないぐらい見てきたそうです。

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Courtesy of LYNN JOHNSON / NATIONAL GEOGRAPHIC

移植手術は2017年5月4日、彼女が負傷してから3年以上も経ってから実施されました。それは31時間にもおよぶ、大手術となりました。

ケイティーさんの顔を頭蓋骨から取り除く前に、先ずはドナーとなった(ドラッグの過剰摂取により死亡した女性)アドレア・シュナイダーさんから顔面を切り取ります。そして、顔のすべてを移し替えたのです。

「もう一度、人生のチャンスを手にするのです」と、手術の前にケイティーさんは言っています。「新しい物語の始まりのような気持ちです」と語ったそうです。

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Courtesy of THE BENNINGTON FAMILY / NATIONAL GEOGRAPHIC

その手術が無事に済んだ後のケイティーさんを待っていたのは、さらに大きな3度の手術…そして、過酷なリハビリ生活でした。

今後は一生をかえて、拒絶反応抑制性の薬を摂り続けなければなりません。両親が次に考えているのは、眼球の移植です。そうすれば、彼女の視力も復活します。彼女の手術費用に関しては、アメリカ国防省が部分的に負担しているそうです。それは負傷兵に対する手術における、医師たちの知見を活かすためだということです。

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Courtesy of MAGGIE STEBER / NATIONAL GEOGRAPHIC

ケイティーさんは現在、大学への進学を考えています。 

カウンセリングを学び、十代の若者たちに人生の大切さを伝えたいと希望しています。「たくさんの方々が私を助けてくれました。今度は、私が人々の役に立ちたいのです」と、彼女は『ナショナル・ジオグラフィック』誌US版(2018年9月号)のインタビューに対し、答えています。

また、『ナショナル・ジオグラフィック』の公式サイト「How a Transplanted Face Transformed Katie Stubblefield’s Life」でも、この記事を閲覧することができます。

もし、あなた自身もしくはお知り合いの方に自殺衝動が見受けられる場合には、「こころの健康相談統一ダイヤル (※厚生労働省出典) TEL 0570・064・556メール・SNS等による相談はこちらから)までご連絡を。


From MEN'S HEALTH
Translation / Kazuki Kimura
Edit / Copper Lumiere, Kaz OGAWA

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