記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がEsquireに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。
あなたが本当に健康的な食事に心がけているのなら、あなたの選んでいる食品はダイエットに効果的なだけでなく、脳を含む身体全体をつくることに役立っていると考えていいでしょう。
そして脳も機能するにあたり、カロリー消費が必要となることをご存知ですか?
◇記憶力を上げる方法とは
Proceedings of the National Academy of Sciences(米国科学アカデミー紀要)に掲載された解説によれば、脳だけで1日のカロリー摂取量の20%も消費すると報告されています。しかし、脳に必要とされる栄養を摂取するには、どうすればいいのでしょうか? それには注意力や運動能力、そして長期的な記憶力など、全体的な認知機能を改善することが研究によって報告されている食品を選ぶことが重要となるでしょう。
そこで、これからご紹介する12の食品を料理に取り入れてみてください。仕事での集中力や効率がアップすることが期待できます。それだけでなく、栄養素の豊富な食品でもあるので、加齢によって低下していく脳機能をサポートへの期待など、長期的にも重要なことと言えるのです。
脂肪分の少ない魚から、アーモンドバターのように間食に取り入れられるものまで、これらの食品には抗酸化物質とされる栄養素やオメガ3脂肪酸などが含まれています。また、アルツハイマー病などの神経変性疾患のリスクを高めるなど、さまざまな要因とされる「ストレス」を軽減させることにもつながることも報告されていますので。
…というわけで、年齢に負けない身体と頭を維持するため、研究でその効果が報告されている12の食品をピックアップしました。これらを積極的に食事に取り入れることをおすすめします。
アーモンドバター | 脳におすすめの食べ物
ナッツ類やナッツバターには、脳を保護するために有効であることがさまざまな研究によって報告されているビタミンEが、豊富に含まれています。また、一価不飽和脂肪酸や食物繊維も多く含まれているので、個人差もございますが少ない量でもお腹を満たしてくれることでしょう。
特にアーモンドには、カルシウム、マグネシウム、カリウムが多く含まれ、血圧を整えてくれることも期待できるので、脳の健康という観点でもおすすめできます。
アボカド | 脳におすすめの食べ物
「森のバター」とも呼ばれるこの果物にも、一価不飽和脂肪酸とビタミンEが豊富に含まれています。
サラダに追加するのはもちろんのこと、パンやケーキを焼く際にバターの代わりに使うこともできます。ただし、健康的な脂肪がたっぷり含まれたアボカドは、他の果物よりもカロリーが高いので、ここにはご注意ください(アボカド4分の1は約60キロカロリーです)。
クルミ | 脳におすすめの食べ物
ほとんどのナッツ類には、植物由来のタンパク質と健康的な脂肪が含まれるので、血圧を整えることが期待できます。その中でもクルミには、植物由来のオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸(ALA)が含まれています。
その中でもALAは、脳の灰白質形成に重要な影響を及ぼすDHAの親的な存在であり、脳の発達に必要な栄養を供給し、認識機能をサポートする栄養素であることが研究によって報告されています。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校が発表した最近の研究によれば、クルミを多く食べると認知力テストの点数が上がることも確認されているそうです。
バターナッツかぼちゃ(バターナット・スクウォッシュ) | 脳におすすめの食べ物
オレンジ色の食べ物の多くには、βカロテンが含まれると判断していいでしょう。βカロテンはビタミンAに変換されて作用することから、生体内では皮膚や粘膜の整えたり、さまざまな細胞の活力に寄与しています。また、ビタミンAとしての機能以外で、βカロテンは抗酸化作用および免疫賦活作用などがあることも報告されています。
特にバターナット・スクウォッシュは低カロリーで食物繊維も豊富なため、ダイエット食品としても知られています。肥満は、アルツハイマー病や認知機能低下のリスクを高めるとの報告もあるので、体重が気になる方は積極的に摂れるべき野菜と言えるでしょう。
ベリー | 脳におすすめの食べ物
鮮やかな色の野菜同様に鮮やかな果物にも、フラボノイドという天然の色素が含まれているものが多く、そこに身体に役立つ栄養が含まれていることが知られています。
Elizabeth E. Devoreらによる2012の研究では、「フラボノイドがたっぷり含まれたベリーによって、加齢に伴う認知機能の低下が改善された」という結果も報告されています。
芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー | 脳におすすめの食べ物
アブラナ科の野菜には、認知機能低下のリスクを抑える栄養素とされるビタミンC、セレン、葉酸、カリウムが豊富に含まれています。さらにカリフラワーには、血液や骨の健康を整えるに有効とされるビタミンKも多く含まれています。また、アブラナ科の野菜には、二次代謝産物の一種である「グルコシノレート」という成分も含まれています。
これは血管の健康を整え、認知機能低下にもつながる可能性を持つ有害な発がん物質を解毒する働きを高める“がん予防成分”であることを示唆する研究結果も報告されています。
大鮃(オヒョウ) | 脳におすすめの食べ物
大型のカレイの仲間である大鮃は、ビタミンD(1日の摂取推奨量の50%)、ビタミンB12(20%)、ビタミンB6(25%)が豊富で、魚料理をつくる際や外食時に積極的に選んでほしい魚です。
認知機能に重要な栄養素とされるビタミンB12は、動物性食品からしか摂取することができないため、なるべき低カロリーな魚から摂取することで、より高い健康効果が期待できるでしょう。
ブラックビーンズ | 脳におすすめの食べ物
豆類は重要なビタミンB群が豊富であり、特に神経を保護する葉酸とビタミンB6が多く含まれています。中でも葉酸は、ホモシステインからアミノ酸のメチオニンに変換するという役割を担っているので、肝臓を整えるために有効な栄養素と言われています。
「葉酸やビタミンB6をよく摂っている方では、心疾患を予防できている可能性がある。これらの栄養素を食事で十分に摂ることを心がけるとよいだろう」という研究結果も報告されています。
しかしながら、「(必須アミノ酸のひとつ)ホモシステインが増えすぎると、アルツハイマー病のリスクが高まる」という研究結果も報告されているので、慎重に臨むべきでしょう。
カレー | 脳におすすめの食べ物
カレーの主な成分であるターメリックには、まず期待できることとして挙げられるのは、「肝機能の向上」です。二日酔い予防のドリンク剤にも、秋ウコンエキスが配合されていることで皆さん周知のとおり、ターメリック=ウコンを適量摂取すると肝臓が刺激され、消化液の分泌が促進されることが実証されています。
その効果で、胃のむかつきや二日酔いの症状を軽減させる…これは多くの方が実感していることでしょう。
その他、認知機能の低下予防に高い効果があることも、研究によって報告されています。「Stem Cell Research & Therapy」誌に発表された研究によれば、カレーをたまにしか食べない人(月に1回程度)でも、ほとんど、または全く食べない人と比べ、学力テストでいい成績を残しているという結果が報告されています。
また、インドの高齢者は、アメリカ人よりもアルツハイマー病を発症する確率が大幅に低くなっているという報告が(2008年時点で、アメリカの発症数はインドの4.4倍でした)。これは、「その裏づけ」と言ってもいいのではないでしょうか…。
大麦 | 脳におすすめの食べ物
大麦などの全粒穀物は、ビタミンB群と食物繊維が豊富です。これによりコレステロールを抑えることができるので、脳の健康を整えることも期待できると言っていいでしょう。
研究では、ビタミンB群(B6、B12、葉酸など)は記憶力を上げ、認知機能低下のリスクを抑えるのに効果があるという結果が出ています。
白米やパスタの代わりに、大麦を食べるという選択がいいかもしれません。グルテンフリーの場合であれば、完全タンパク質(つまり8つの必須アミノ酸がすべて含まれています)で水溶性食物繊維が豊富とされる蕎麦(そば)がおすすめとなります。
緑茶 | 脳におすすめの飲み物
何千年もの間飲まれてきた緑茶は、抗がん作用があることが研究により報告されています。緑茶の効果の多くは、カテキンとして知られる特定のポリフェノールに由来しています。
「Phytomedicine」誌に発表された最近の研究でも、その結果によって「緑茶が記憶力や注意力、脳の機能向上に役立つ」と推察されています。
コーヒー | 脳におすすめの飲み物
コーヒーも、脳に対して有効な面があることが報告されています。これまでの研究で、「カフェインの適度な摂取は認知機能低下を整え、中枢神経系を刺激する」という結果が出ています。
さらに多くの研究によって、「摂取量に応じて効果が上がる」という傾向も示されています。つまり、「カフェインを(他の健康被害への危険性のない範囲内で)飲めば飲むほど、脳の健康維持に期待できる」とも言えるのです。
しかし、睡眠不足が認知機能低下につながることもわかっているので、カフェインを飲むと眠れなくなるという方は、遅い時間に飲まないよう注意する必要はあります。
関連記事:コーヒーを飲むのをやめると、脳と身体にどのような変化が起こるのか?
消化と睡眠のサイクルは、根本から変化するようです。記事を読む
Source / GOOD HOUSEKEEPING
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。