今年の国際女性デー
のテーマは
「女性に投資を。
さらに進展させよう」

2024年国際女性デーのテーマ「女性に投資を。さらに進展させように呼応して、日本の女性起業家たちに革新的な支援を提供する「HearstLab」がこのたび本格始動しました。資金調達や事業拡大の壁に直面する女性起業家の皆さんへ、HearstLabが新たな希望の光をお届けします。

国連加盟国193カ国が掲げるSDGsの目標5「2030年までにジェンダー平等を実現しよう」を達成するための重要な課題のひとつとして、「主要な世界目標全体で年間3600億米ドル(約51兆6565億8000万円)の追加予算が必要である」とUN WOMENは2023年12月に明らかにしています。

そして、「今こそが変化の時です! 2024年3月8日の国際女性デーに、テーマ『女性に投資を。さらに進展させよう。』という呼びかけに賛同し、国際女性デーに参加しましょう!」と発しました。その一方で、「女性の貧困や不平等を削減するための活動をするフェミニスト団体に支援されている金額は、ODA(政府開発援助)総額のわずか0.13%という厳しい現状」とも述べています。

2022年7月に内閣府金融庁が取り組む政策オープンラボが出したレポート*⁴を見ると、この段階では「“2%の壁”が大きく立ちはだかっていた」ことが確認できます。その調査時期において、新規上場企業に占める女性社長比率はわずかおよそ2%*⁵、また女性起業家が手にした資金調達額も全体のたったおよそ2%*⁶ということでした。

多くの女性リーダーは外部資金を獲得してビジネスをスケールアップしようとする過程で、男性リーダーと比較して 顕著な男女間格差に直面していると言えるのです。

ベンチャー企業の資金調達における“男女間格差”とも思えるこのギャップを埋めることを使命とするのが、HearstLab(ハーストラボ)です。そして、3月8日国際女性デーを機に、日本の女性創業者の皆さんに向けて「持続可能で拡張性の高いビジネスを構築するサポートに努める」を目指し本格始動しました。

そこで現在、資金調達や事業拡大のサポートを希望する女性起業家を幅広く募集です。

申し込みフォーム


これはThird partyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

HearstLabとは?

HearstLabは、ハースト婦人画報社の親会社である米国ハースト・コーポレーションが2015年から開始したプロジェクトです。そのステージが「プレシード(種子期:創業を思いついた段階、創業のコンセプトやアイデアが出てきた時期)」から「シード(種まき期:創業準備の段階)」、「アーリー(企業直後、軌道に乗せようと精進している時期)」および投資ラウンドにおける「シリーズA(事業の検証段階:本格的なスタートしたものの、規模が拡大を目指す時期)」に直面している女性起業家に対し、投資と支援を行っています。

これまでに70名以上の女性リーダーの皆さんへ投資を実施し、ポートフォリオの評価額合計は25億ドルに達しています。2019年からはアメリカ国外にも活動範囲を広げ、現在はオランダ・イギリス・スペインの女性リーダーの皆さんに向けても投資やサポートを行っているのが現状です。そしてこのたび、そこに日本も加わりました。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
HearstLab Overview (2023)
HearstLab Overview (2023) thumnail
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投資対象となるのは?

エンタープライズ・テクノロジー*⁷、データ分析、フィンテック(金融<Finance>と技術<Technology>を組み合わせた造語)、ヘルスケア、物流事業、メディアの分野など、多様な分野で活躍する女性起業家たち。HearstLabは、彼女たちの革新的なアイデアと情熱に投資し、未来を共に創造していきます。。

資金投資に加え、ハーストのグローバルなメディア・情報・サービス事業とのコラボレーション、HearstLab独自の国際的なネットワークやコミュニティへの参加機会を提供することで、女性起業家たちの可能性を最大限に引き出し、世界を変えるような事業を創出することを目指しています。

日本における
女性起業家支援の新たな時代

HearstLabは日本においても、投資基準に基づき女性起業家からの申し込みを審査し、投資先を決定していきます。さらに日本を舞台に、HearstLab主催のピッチイベントを開催する計画も進行中。これは、女性起業家たちが自身のビジョンと事業計画を世界へ発信し、投資家や企業関係者との強力なネットワークを築く絶好の機会となります。

以上のようにHearstLabの支援活動を通じて、女性起業家たちは資金調達だけでなく、グローバルなコラボレーション、情報共有、人材育成など、あらゆる面でサポートを受け、飛躍的な成長が実現されることを期待しています。多様性と活力に満ちた未来社会の実現に向けて…HearstLabは、女性起業家たちの挑戦を力強く後押しし、未来を共に創造していくよう励んでいきます。


HearstLab日本の
女性起業家への投資について

<投資基準>
女性CEO、女性創業者によるスタートアップ。
テクノロジーを活用したビジネスで、プロダクトをマーケット展開している、または初期の検証を実証済み。
物理的な製品の製造・販売を行っていない、バランスシート上に在庫がないB2BまたはB2B2Cビジネス。
ハースト本社が展開する事業と親和性がある(例:エンタープライズ・テクノロジー、データ分析、フィンテック、ヘルスケア、物流事業、メディア)。


[脚注]

*1:International Women's Day 女性の社会的地位向上と男女共同参画を目指して、毎年3月8日に世界中で祝われる記念日。「国際婦人年」であった1975年に、国連によって3月8日を「国際女性デー」(「国際女性の日」「国際婦人の日」「国際婦人デー」と呼ぶ場合もある)として記念することを始める。その後、1977年の国連総会で正式に議決された。「女性の地位向上、女性差別の払拭等を目指す国際的な連帯と統一行動の日」としている。UN WOMEN日本事務所の公式サイト、国連ウィメン日本協会の公式サイトを参照

*2:Invest in Women: Accelerating Progress 2024年3月8日の「国際女性デー」のテーマとして、国連女性機関であり「UN Women」が掲げている。UN WOMEN日本事務所の公式サイト内当該ページを参照、UN WOMEN(英語版)の公式サイト内当該ページを参照

*3:国連女性機関(UN Women)と国連統計部(UNSD)が共同で発表した、ジェンダー平等に関する進捗状況を分析した報告書The Gender Snapshot 2023」、UN WOMEN日本事務所の公式サイト内当該ページを参照

*4:「スタートアップエコシステムのジェンダーダイバーシティ課題解決に向けた提案」は、金融庁が取り組む政策オープンラボが出したレポート。pdf資料を参照

*5:2021年新規上場127社(アクセス当時)を対象として、社長に女性が含まれるかどうかをウェブサイト等から金融庁 政策オープンラボにて調査(2021年11月)を行い算出したものということ。

「新規上場企業」という条件なしの数値に関して、2023年11月に公表された帝国データバンクによる自社データベース内の全国約119万社の事業会社を対象に女性が社長および代表を務める企業についての分析結果によれば、「2023年10月時点で8.3%となり、前年の8.2%を上回り過去最高を更新した。小幅な上昇にとどまり依然として1ケタ台が続き、統計として遡れる1990年(4.5%)から緩やかに上昇しているものの、低水準にとどまっている」とのこと。上昇していることは確かなようですが、これに拍車をかけるのがHearstLabの使命と言っていい。

また、女性の職場における活躍推進を支援することを目的とする非営利団体「CATALIST」、さらに統計調査データベース「statista」によれば、アメリカにおける上場企業における女性社長率は2023年12月現在でおよそ7.4%とのこと。アメリカにおける女性社長の割合は業界によって大きく異なり…テクノロジー業界は比較的高い割合のおよそ15%である一方、エネルギー業界はおよそ2%となっている。欧州諸国に関しては、およそ15%とのこと。

*6:国内最大級のスタートアップ情報を集約したプラットフォーム「STARTUPDB」による、2019年における「国内スタートアップ 資金調達ランキングレポート 2019.1-12」に基づいて、「創業者か社長に女性が含まれるかどうか」をウェブサイト等から金融庁 政策オープンラボラボにて調査(2021年11月)を行っての算出ということ。STARTUPDの公式サイト内当該ページを参照

*7:Enterprise technology 業務効率化や収益向上などを目的として利用するテクノロジー開発および生産の総称。具体的には、ERP、CRM、SCM、BISaaS、PaaS、IaaSなど企業が業務効率化や収益向上などを目的として利用するテクノロジーを指す。

From: ELLE JP