盛り上がっているのはサッカーだけではありません、テニスも…。ウィンブルドン選手権は第12日目を迎えた2018年7月14日、ロンドンになるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブにて、前日に試合途中で順延となった男子シングルス準決勝第2試合の続きが行われました。

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Wimbledon

 2018年7月14日、ロンドン郊外にあるオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブにて、本来は前日である13日に行われるはずだった男子シングルス準決勝の第2試合、第12シードのノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)と第2シードのラファエル・ナダル選手(スペイン)を対戦しました。

 前述のとおり、本来は13日の第2ゲームの予定だったのですが…。同じく準決勝の第1試合が壮絶な戦いとなったのです。

 対戦は第8シードのケビン・アンダーソン選手(南アフリカ)と第9シードのジョン・イスナー選手(アメリカ)。この2人がフルセットまでもつれこみました。しかも、その最終が圧巻でした。全米オープンテニス以外のグランドスラム3大会では、最終セットにタイブレークが導入されていません。なので、2ポイントの差がつくまで試合は行われるというシステムです。

 そこで両者は譲らす…なんと、最終的なポイントは26-24となり、アンダーソン選手が7-6、6-7、6-7、6-4、26-24という結果で勝利し、自身初となる「ウィンブルドン」決勝進出を決めたのでした。
 そして、その試合時間はなんと6時間36分。これは今大会最長記録であるとともに、グランドスラム史上2番目に長い試合でもあるのです。最も長い試合は、2010年の男子シングルス1回戦で今回もその主役の一人となったイスナ―選手とニコラ・マウ選手(フランス)の2人が闘った11時間5分になります。

 そうして第2試合であるノバク・ジョコビッチ選手対ラファエル・ナダル選手の2人がコートへ入ったのは午後8時くらい。午後9時すぎの日没を想定して、試合開始前からセンターコートの屋根は閉められたのでした。

 ウィンブルドンがある地区と会場のクラブとの取り決めとして、「午後11時までしかプレーはできない」という規定があります。その時間までの猶予は、約3時間弱です。このトップクラスに2人による激突で、そんな普通の試合で終わるのでしょうか…。
 いいえ、終わるはずがありません。

 結局のところ、セットを分け合った第3セットにはタイブレークにもつれ込むことに…。ジョコビッチ選手がセット2-1とリードしたところで、午後11時を回ったのでした。すると、大会レフェリーのジャレット氏がコートに現れ、両選手と主審に順延を告げたのです。

 そして主審が会場にアナウンスすれば、もうしょうがありません。観客からはブーイングの嵐です。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

試合前に、ビー玉遊びでリラックスを図るジョコビッチ選手。

 そして、大会規定により順延となったジョコビッチ選手対ナダル選手による準決勝の続きは同年8月14日、日本時間午後9時から再開されたのでした。
 そうして結果は…元世界ランキング1位のジョコビッチ選手が、踏ん張りました。

 前日に6-4、3-6、7-6とリードしながら迎えた試合2日目、再開後はナダル選手に第4セットを3-6で奪われながらも、最終セットを10-8で競り勝ったのです。

 ジョコビッチ選手の勝利。決勝は7月15日。対戦相手は前ページでも触れた第8シードのケビン・アンダーソン選手(南アフリカ)になります。

Text & Edit / Kaz Ogawa