Netflix『ベッカム』では明かされなかったデビッド・ベッカムのトリビア7

世界中でセンセーションを起こしたデビッド・ベッカム。『ベッカム』で日本の熱狂が映されているように、とくに2002年の日韓ワールドカップ以降、アジアやアメリカのサッカー人気をもりあげた第一人者となりました。

日本でもチョコレートなどの広告塔をつとめましたが、アメリカでは高さ3メートルにおよぶ、パンツ一丁のシルバー・ベッカム像が設置されたことも。2012年ニューヨークに6つ、ほかにもLAやサンフランシスコに立てられたこの像は、アパレル大手H&Mのキャンペーンとして。ベッカムが宣伝した下着はもちろん大ヒットしました。

現状のサッカーファンにとって永遠の議題のひとつ、クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシ、どちらが偉大か論争。彼らの先輩となるベッカムは両者とも讃えてきたものの、かつてはメッシ派だったとされています。パリ・サンジェルマンに在籍していた2013年当時、アルゼンチンメディア「Télam」に「メッシは世界最高の選手であり、彼レベルに匹敵することは誰にとっても不可能だ」と語ったと報道されました。

そんなベッカムが現在オーナーをつとめるインテル・マイアミは、2023年にメッシと電撃契約。アメリカの同チームにキャリア終盤期のレジェンド選手を迎えていくことこそ、ベッカムの野望でもありました。メッシとロナウドがチームメイトになる展開も、夢ではないかもしれません。

華麗なセレブ交友網で知られるベッカム。ドキュメンタリー『ベッカム』にはトム・クルーズが登場しますが、今作の監督を紹介したのはレオナルド・ディカプリオだったそう。さらに今年のハロウィンには、「ロック様」ことドウェイン・ジョンソンがベッカムの仮装を披露しています。

きらびやかなイメージで知られているのと裏腹に、ベッカム夫婦の共通点は「友だちが少ないこと」だったそう。実際、ベッカムは2013年に「本当に親しい友人は3人」だとし、「20人の友だちより3人の親友がいるほうが良い」と語ったことがあります。

この哲学は、父親がわりでもあったかつての恩師から受け継いだものかもしれません。マンチェスター・ユナイテッド時代のチームメイト、フィリップ・ネヴィルによると、選手のとりまきが増えることを嫌っていたアレックス・ファーガソン監督は、「人生に必要な友は（あなたの葬儀で）棺を運んでくれる6人だけ」と教えていたそう。『ベッカム』ではファーガソンとの衝突が特集されましたが、お互い引退した2010年代にはたたえあい、同監督のもとチャリティ試合も行いました。

全身に70以上ものタトゥーを持つベッカム。これは全身であらわす家族愛でもあります。子ども全員の名前はもちろん、三人の息子と自分をあらわす天使たちとイエス・キリストの絵も入れています。当然、愛する妻に捧げたタトゥーも多く、腕には下着姿のヴィクトリアのイラストや名前、「永遠にあなたのそばに」「私は最愛の人のもの」といった文字も刻まれています。

食事も大好きなベッカム。パリ・サンジェルマン時代には、週一で食べるという地元ロンドンの郷土料理、うなぎのゼリー寄せを特注していたことで知られます。日本料理のお気に入りは、ウニの軍艦巻き。その魅力を伝授された長男ブルックリンは、2018年に父親と来日した際、寿司屋をはしごしたのち「WAGYUMAFIA」でステーキとウニのサンドイッチをオーダーしたそうです。グルメな二人が選んだお土産の生わさびを冷蔵庫で発見したヴィクトリアは、たいそう驚いた後日談も。

夫とは対照的に、ヴィクトリアは25年間同じ食事を摂っていることで知られています。メニューは、油やバターを使わずにグリルした魚と蒸し野菜、ときどき塩をまぶした全粒粉トースト。デビッドが見たなかでは、娘を妊娠したときくらいしか、このルールを破っていないそう。

細身を保っているヴィクトリアは、40代になっても約20年前のウェディングドレスやスパイス・ガールズ時代の衣装を楽々着こなすファッションアイコン。今や一流ファッションデザイナーで、自身の名前を関した高級ブランドはパリファッションウィークの常連になっています。

ベッカム・ファミリーとして子どもたちも注目の的になってきました。長男ブルックリン、次男ロメオ、三男クルースともにアーセナルの下部組織に入団しましたが、皆10代で退団しています。

サッカーという「2歳のころからの夢」を失った長男ブルックリンは、写真家にも挑戦しました。ですが、2023年に24歳となった現在は、大富豪のご令嬢でもある女優ニコラ・ペルツと結婚し、料理動画で話題を呼んでいます。

次男ロメオの場合、アーセナルの下部組織退団後にはテニスのキャリアを目指し、実家にあるテニスコートでアンディ・マレーらトップ選手と特訓を重ねました。ですが、2020年にはサッカー界に復帰を発表。そしてその決断を後押しするように、両親はテニスコートをサッカー場に作り替えます。19歳になった2021年9月には、父デビッドが所有するインテル・マイアミのリザーブチームであるフォートローダーデールCF（2022年にインテル・マイアミIIに改名）に入団。そこでプロデビューを果たし、さらに2022年11月にはシニアデビューも…。しかし2023年5月には英プレミアリーグのブレントフォードにレンタル移籍。21歳となった現在は、ブレントフォードのBチームに所属しています。

生まれたとき、デビッドから「美しい顔」と語られた現在18歳の三男クルーズは、3歳の頃には母ヴィクトリアが所属するスパイス・ガールズ再結成ワールドツアーでニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンのライブでパフォーマンスを披露しただけあり、音楽の道を選択。11歳になった2016年12月には、クリスマスソング「If Every Day Was Christmas」をリリースし、家族が出演するミュージックビデオも話題になりました。

デビッドもぞっこんな現在12歳の末娘ハーパー・セブンは、さまざまなスポーツに関心があるようで、2021年10月には柔道の大会で銀メダルを獲得したことを父デビッドがインスタグラムで報告しています。

Netflixドキュメンタリー『ベッカム』のプレミアでも、集結したベッカム・ファミリー。セレブリティ界きっての仲良し一家として、輝きを増しつづけています。