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今回紹介する「究極の腹筋トレーニング方法」は、延々と何時間もかかりませんし、イライラするようなシットアップ(上体起こし)もクランチも全くしなくていいのですから、文句なしのトレーニングと言えます。
実のところ、身体が必要とする強い体幹(およびあなたが手に入れたがっている引き締まった腹筋)を実現するには、思ったほど時間はかかりません。1日にわずか15分でいいのです(場合によってはもっと短時間で済みます)。
◇腹筋を鍛えるコツ:筋肉の使い方を理解し思考を変える
腹筋を鍛えるコツは、「トレーニング中でなくても、腹筋は働いているはず」という理論を理解することです。引き締まったシックスパックは、単なる自慢の種だけではありません。腹筋と体幹はあなたの姿勢を一日中支えているのですから…。会議中に座っていようと立っていようと、あるいはジムで身体の他の部位を鍛えているときにも、腹筋と体幹は働いているのです。
体幹は椅子に座っているときも休まず、エンジン回転中のはずですし、例えばダンベルを肩の上に押し上げるショルダープレス、あるいは上腕二頭筋カールをしているときにも、胴体を正しい姿勢に保つために活発に働いているのです。
そうした動きをするための体幹を築き上げるには、何時間もかかりません。15分で手早くできるトレーニングという点に集中して考えれば、さまざまなアイデアが浮かんできます。
◇体幹とは何でしょうか
腹筋だけを鍛えていては無意味です。それでは、体幹のごく一部を動かしているにすぎません。それよりも体幹全体を一体化して、鍛えることに集中しましょう。つまり腹筋、腹斜筋、脊柱伸筋、そして殿筋という筋肉を全て同時に機能させるのです。実生活において体幹は、このように全体的に動きますし、今回紹介するトレーニングでも体幹全体をフルに使います。
◇体幹トレーニング:4つの構成を考えましょう
限られた時間で体幹を鍛えるには、どんなことができるか理解しましょう。
ここで体幹トレーニングを4つの目的に基づいて考えてみます。全方位型の体幹トレーニングを行えば、何らかのカタチでこの4つの目的を達成でき、しかも、素早く行うことが可能です。
なぜならこの4つはほぼ、互いに関連し合っているからです。
【1】体幹全体に力を入れて安定させる(正しい姿勢を保つ)
腹筋と腰の筋肉、腹斜筋、殿筋を含めた体幹全体は、脊柱を支え、しっかりと安定したカタチに保ちます。このように支えられた姿勢を保つことで、腰が曲がるのを防ぐことができるだけでなく、逆に腰が反りすぎないようにすることもできます。
プランクやホローホールドを思い浮かべてみてください。これらのトレーニングをするときは、脊柱を一定のポジションに保つために体幹の筋肉を引き締めているはずです。
【2】体幹をひねる
体幹は胴体をひねる役割も担っています。
両足を前に出して座った姿勢を保ちながら身体を左右にひねる動作は、腹筋、腹斜筋、そして腰とお尻の筋肉を使います。身体をひねる動作は、毎日のように行っているにもかかわらず軽視しがちですが、鍛えておいて損はありません。
トレーニングマシンのウエイトなどに抵抗して胴体をひねるには、体幹が十分に強靭でなければいけません。ロシアンツイスト(筋トレ器具を持った状態で腹部をひねる)などのトレーニングを思い浮かべれば、体幹をひねる動作がどういうことか理解できるでしょう。
【3】体幹の固定力を鍛える:アンチ・ローテーション
体幹は胴体をひねらないようにする…つまり、「アンチ・ローテーション」の役割も担っています。では、この動きを試してみましょう。
- 腰から肩まで前を向いて直立します。
- そして、誰かに右肩を押してもらい、押す力に抵抗して直立姿勢を保ってください。
…この押された力に反発しようと働くのが体幹ですが、直立姿勢を保ち続けるにはかなりの強さが必要です。体幹トレーニングをするときに身体をひねらないように意識して取り組むと、この強さを身につけられます。
その例として考えつくのは、プランクの姿勢で腕を伸ばす「プランク・リーチ」や、不均衡な姿勢のホローホールドなどの応用トレーニングですね。
【4】脊柱を屈曲させる
脊柱を屈曲させると背中が痛くなる…そんな根拠のない非難を浴びがちですが、この動きは決して有害ではありません。
胴体は構造上、脊柱を屈曲させるようにできていて、その動きを制御するのが腹筋です。ここで肝心なのは、身体自体が脊柱の屈曲をコントロールすることです。意図的に脊柱を屈曲させてはいけません。身体を傷めるなどの問題が起こるのは、動きをコントロールできていないときだけです。
基本的な腹筋運動(シットアップ)は脊柱を屈曲させる動きを取り入れたトレーニングの一例です。
【15分間の筋トレ】3種目の体幹トレーニングを紹介
それでは、効果的な15分間の腹筋トレーニングを動画と一緒に紹介します。
上記に述べた4つの項目を、毎日行える15分間の筋トレに取り入れましょう。場所や筋トレ器具を必要としないので、自宅でもジムでも行うことができます。あるいは強化トレーニングやカーディオマシンのトレーニングの後にやって、さらに腹筋を燃焼させてもいいでしょう。
《注意点》
下記に紹介する3種の体幹トレーニングでは、回数を数える必要はありません。ですが、時間を決めて行いましょう。最初の2つのトレーニングは45秒間やって15秒休みます。
最後のトレーニングだけは回数を数えます。各トレーニングの間には1分間休憩してください。
《1》「マウンテンクライマー」やり方
…簡単な動きですが、やっているときは自分が思う以上に心拍数が上がり、体幹に力が入ります。2セット行いましょう。
《2》3段階のコア・ゲットアップ
…このトレーニングをすると、期待した以上に脊柱が屈曲し、体幹をひねらないよう保つ動作ができます。左右それぞれ2セット行いましょう。
《3》「ホローロック」およびスーパーマンのポーズ
最後は、ホローロックから始めてスーパーマンが空を飛んでいるような姿勢を取る筋トレです。ホローロックを5回やってからうつ伏せになり、腕と足を床から上げてスーパーマンのポーズを5回行います。
次に、また仰向けに戻ってホローロックを4回、スーパーマンを4回、次は3回ずつ、というように回数を1回ずつ減らしていき、最後に1回ずつやって終了です。
スーパーマンのポーズを取るときは、腹筋と腰、殿部の筋肉が限界まで引き締められているはずです。1セット当たり約1分、セットごとに1分間の休憩を取るようにしましょう。
Source / Men's Health US
Translation / Shizue Muramatsu
※この翻訳は抄訳です。