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体幹トレーニングに「アンチラテラルフレクション(Anti-Lateral Flexion=側屈の抑制)」系の動きが必要な理由

まず側屈(そっくつ)とは、背筋を伸ばし状態で胸の面・背中の面のひねりをいれないように、下半身に対して上半身を右または左へと真横に傾けることを指します。

これを覚えた上で、時短トレーニングのヒントです。短時間でよりスマートにトレーニングする方法をご紹介します。認定資格を受けたトレーナーであれば誰もが、「強くパワフルな体幹は、クランチのような動きだけで得られるものではない」ということを教えてくれるはすです。

クランチ(crunch)」とは、腹筋トレーニングの一種で、膝(ひざ)を90度に曲げた状態のまま肩甲骨辺りから上体を丸める筋トレで、主に腹直筋に効果的な筋トレ種目です。

もちろん、このようなスタンダードな腹筋トレーニングは見た目のいい割れた腹筋(シックスパック)を築くために役立ちます。ですが、運動能力を高める体幹をつくりたいなら、「クランチ」や「シットアップ(上体起こし)」のような動作ベースの運動だけでなく、体幹のもう1つの主要機能である動作への抵抗機能、特に「側屈の抑制」のカテゴリーに属するトレーニングも取り入れる必要があります。なぜ体幹の強化を目指すべきなのか…については、その効果におけるメリットを解説した記事も紹介していますので、そちらも参照してください。関連記事:なぜ体幹の強化を目指すべきなのか? メリットと効果

側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)とは何か?

臀部から体幹までの胴部分を包み込んでいる筋肉網には、背骨を曲げたり、伸ばしたり、回転させたりという役割と、その動きに抵抗するという2つの主要な役割をしています。

実際、多くの著名な運動学者たちが、脊柱(せきちゅう)の不要な動きや過剰な動きに抵抗することが、「最も重要な役割であるが、最も鍛えられていない筋肉である」と主張しています。そのため、動きに抵抗する体幹の筋力を鍛えるためには、動きのないアンチムーブメントトレーニングを毎週のルーティンに加えることが重要であると主張しています。まずはこれが、理由の1つとなります。

プランク(エルボープランク)」を既に筋トレメニューに取り入れているならば、この「側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)」のトレーニングはカバーされていると言えるでしょう。また、サンドバッグを使用したラテラルドラッグ(=「ハイプランク」しながら「プルスルー」と同じ)、ショルダータップを取り入れたプランク、体幹の回旋という“ねじる”力に耐える筋トレ「パロフプレス」…などのトレーニングの動きは、「反回転」のトレーニングもカバーしていると言えます。

ですが、アンチムーブメントで鍛えるためには、この「側屈の抑制(アンチラテラルフレクション系(=横方向の曲げに抵抗する)」トレーニングを取り入れる必要があると考えます。

側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)をトレーニングに取り入れる4種目

【1】「サイドプランク」

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Men's Health US
「サイドプランク」

サイドプランク」とは、側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)系トレーニングになります。つまり、胴体を横方向へひねる(伸ばす)力に抵抗する能力を強化することが大いに期待できるのです。

この「サイドプランク」は、側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)系トレーニングの最たる例ですが、これだけではありません。片側だけの動きや、オフセットされた負荷がかかる下記の動作もあります。

【2】「シングルアームファーマーズキャリー」

シングルアームファーマーズキャリー
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「シングルアームファーマーズキャリー」


【3】「オフセットスプリットスクワット」

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「オフセットスプリットスクワット」


【4】「シングルアーム プレス」

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「シングルアーム プレス」

これらの動作が、側屈の抑制(アンチラテラルフレクション)系トレーニングの動きに当てはまります。つまり、胴体が左右に曲がることを防ぐために、体幹に力を入れることがこの鍵となっているのです。

効果とメリット

動きに対抗する体幹の機能を強化することは、ケガのリスクを減らし、身体の全体的な安定性を高めるだけでなく、下半身と上半身の間の力の伝達を向上へと導きます。その結果として全ての動作において、より大きな力とパワーを発揮することが期待できるというわけです。

Source / Men’s Health US
Translation / Kazuhiro Uchida
※この翻訳は抄訳です。