セヴィン・パーカー氏と言えば、世界中で急速にファンを増やす注目のアーティスト。最近ではハンブルクの「IncubARTor」展でも作品が紹介されています。そんな気鋭の芸術家が次なる作品に選んだのが、マクラーレン初の量産型ハイブリッド・スーパーカーの「アルトゥーラ」とのコラボレーションでした。

最先端のテクノロジーに先鋭的なデザインを溶け込ませたかのような造形の「アルトゥーラ(Artura)」ですが、アートとのコラボレーションは誕生前から約束されていたのかもしれません。「Artura」と表記する「アルトゥーラ」ですが、この名が表すのは「芸術(Art)」と「未来(Future)」の融合に他なりません。

エレクトリックモーターの瞬発力とパワフルなV6エンジンは、この「アルトゥーラ」の誇る「ハイパフォーマンス・ハイブリッド(HPH)」パワートレインとして見事な融合を果たしています。徹底した軽量化とエアロダイナミクスの追求によって生み出された滑らかなシルエットは、パーカー氏にとってまさに最高のキャンバスと言えるでしょう。そうして誕生したのが、今回のワンオフ(1度きりの企画やオーダーメイドとして生み出されたモデルのこと)コラボレーションモデルとなった「アルトゥーラ」です。

セヴィン・パーカー「アルトゥーラ」
McLaren
セヴィン・パーカー「アルトゥーラ」
McLaren
いま最も注目される若手アーティストの一人、セヴィン・パーカー氏。本人も大のクルマ好きなんだとか。

豊かな色彩で表現されたオプティミズム

マクラーレン・オートモーティブでセントラル・ヨーロッパ・マーケット・ディレクターを務めるバスティアン・リューマン氏は、このユニークなプロジェクトについて次のように語っています。

「セヴィン・パーカー氏とのエクスクルーシブなコラボレーションを発表できることをうれしく思います。彼の非凡な才能と芸術に対する深い理解によって、『アルトゥーラ』のスピリットを完璧に捉えた素晴らしいデザインを創り出せました。彼の用いる色彩、特にパープルとイエローの鮮やかな組み合わせは、創造性・個性・エネルギー・オプティミズムを象徴しており、これらすべてが『アルトゥーラ』のダイナミックな個性と共鳴しています」

セヴィン・パーカー「アルトゥーラ」
McLaren

拡張現実(AR)など最新のテクノロジーを取り入れた斬新な発想と表現で知られるパーカー氏のアートは、リューマン氏の喜びに満ちた言葉どおり、マクラーレンの掲げる理念と見事に調和。世界で1台きりのワンオフモデルの魅力を、さらに高次元な領域へと上昇させています。

パーカー氏自身、熱狂的なモータースポーツファンであることを公言しており、パフォーマンスと美というテーマはまさに彼自身が追い求めてきたもの。彼もまた喜びを隠そうとしません。

「マクラーレンとの共同プロジェクトのチャンスをいただけたこと、そして私が大きな情熱を注いでいるアートとスーパーカーの両者を、ひとつの作品として表現できたことを心からうれしく思っています。このプロジェクトに対する人々の反響がとても楽しみです」

セヴィン・パーカー「アルトゥーラ」
McLaren

マクラーレンは、この「アルトゥーラ」のワンオフモデルを“次世代に向けたマクラーレンの集大成”と定義しますが、コラボレーションを担ったパーカー氏が「インスピレーションの源泉」と呼ぶベルリンの街によく映えます。今後はスペインのパルマ・デ・マリョルカで開催される「Nit D’Arte」や、マイアミの「ART Basel」など、世界各地のアートイベントを巡回する予定が組まれています。

公式サイト