透き通るような青い海で
泳ぎたいところだが…

夏といえば、海水浴。行動制限のない今年は、透き通るような青い海と白い砂浜でリラックスし、日常を忘れたいものだ。だが日本各地の海水浴場には、必ずしも透明度が高いとはいえない場所もあるのも確かだ。

そこで今回、ダイヤモンド・オンラインでは「透明度が低い海水浴場」をテーマにランキングを作成した。

作成に当たっては、環境省が公表している日本全国の水浴場(海だけでなく、河川や湖沼を含む)の水質調査結果を参照。「透明度が1m(メートル)未満」だった海水浴場16カ所をピックアップし、透明度(m)が低い順に並べた。

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※写真はイメージです。

分析対象となったエリアは少数だが、海水浴場探しの一助となれば幸いだ。ただし、いずれの海水浴場も、環境省の基準で「水浴利用に問題ない水準」を満たしていることを明記しておく。

本題に入る前に前提知識について少し触れておくと、環境省が海水浴場などの透明度を調査する際は、重りのついた直径30cmの白い円板を使用する。この道具をゆっくりと水中に沈めていき、姿が見えなくなった時点で深さを記録するのだ。

その次に水中からゆっくりと引き上げ、今度は姿が見え始めた時点で深さを記録する。一連の作業を繰り返した後で深さの平均値を算出し、m単位で記録に残す。今回のランキングで使用しているデータも、こうしたプロセスで測定されている。

それでは、「透明度が低い海水浴場」のランキングを見ていこう。

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人気サーフスポットや
“白砂青松100選”のビーチが上位に

1位となったのは、福島県楢葉町(ならはまち)の「岩沢海水浴場」。透明度は0.56mだった。先述した調査で、水面からおおむね56cmの段階で円板が見えなくなる(または見え始める)ということだ。

このエリアはサーフスポットとしても知られ、サーフィンの大会が開催されるほどの人気と知名度を誇るが、今回のランキングでは1位になってしまった。

2位は、三重県鈴鹿市の「鼓ヶ浦(つづみがうら)海水浴場」。透明度は0.6mだった。白い砂浜に松の木が立ち並び、「白砂青松100選」にも選ばれている景色の良い海水浴場だ。開設は1920年と伝統もあるが、今回のランキングでは全国ワースト2位となった。

なお、三重県観光連盟の公式ホームページによると、2023年は鼓ヶ浦海水浴場の開設は中止されたという。

3位は、福島県新地町の「釣師浜(つるしはま)海水浴場」。透明度は0.73mだった。波が穏やかで幅広い年齢層が楽しめるビーチだという。4位は、福島県南相馬市の北泉海水浴場で、透明度は0.75m。先述した岩沢と同様、このエリアも海水浴だけでなくサーフィンが非常に盛んだ。

5位は、北海道羽幌町(はぼろちょう)の「はぼろサンセットビーチ」など6つの海水浴場が同率で並んだ。いずれも、透明度は0.8mだった。はぼろサンセットビーチは毎年花火大会が開催されるほか、砂浜にキャンプ場が併設されている。その名の通り“日没後”も楽しめる海水浴場だ。

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これらに次ぐ11位も、新潟県新潟市の「船江町浜海水浴場」など4つの海水浴場が同率で並んだ。透明度は0.9m。

また、15位は福島県相馬市の「原釜・尾浜海水浴場」(0.96m)、16位は神奈川県平塚市の「湘南ベルマーレひらつかビーチパーク」(0.98m)が入った。

このうち湘南ベルマーレひらつかビーチパークは、ビーチバレーやビーチサッカーなどのスポーツが一年中楽しめる公園だ。レジャーの行き先として魅力的なのは確かだが、こと“海水の透明度”においては、首都圏で最低の結果となった。

ダイヤモンド・オンラインでは、7月31日配信の『水がきれいな海水浴場ランキング2023』を皮切りに、日本全国の海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む)に関するさまざまなランキング記事をお届けしている。気になる方は、ぜひ併せてチェックしてみてほしい。

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