松山ケンイチ自らがテストを重ねて開催に。“momiji Artist collection”その裏側

エスクァイア日本版が年末に行う、“時代の開拓者”としてわたしたちに気づきを与えてくれる方々を讃（たた）えるイベントThe Mavericks。その2022年度の登壇者の一人である俳優・松山ケンイチさんが、このたび新たなプロジェクトとしてイベントを開催します。

そこでそのお知らせとともに、松山ケンイチさんが小雪さんとともに抱く思いとは？ を感じていただくため、準備に励むとある日の様子をリポートします。

素材も人もさまざまな場所で、
皆さん活躍しています

松山さんと小雪さんが手掛けるライフスタイルブランド「momiji」は、捨てられゆく「資源」をアップサイクルしたいという志のもと2022年3月にスタートしたプロジェクト。その情報を得たエスクァイア日本版は、昨2022年のイベント「Mavericks of 2022」で松山さんに登壇していただきました。

以来、編集部はmomojiの動向を追跡取材しております。そこで今回は新たに、アートTシャツ制作プロジェクトを敢行するということ。そして、そのプランが結実として開催するに至ったのが“momiji Artist collection（モミジ アーティスト コレクション）”です。

5月某日、ブラザー東京ショールームに集まった参加アーティストの皆さんとともに、その準備に勤（いそ）しむ松山さんの姿を追いました。まずが、その動画をご確認ください。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

momiji Artist collection開催：松山ケンイチ＆小雪が手掛ける最新プロジェクト、その思いを語る｜アップサイクル｜ Esquire Japan

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「momiji(モミジ)」とは？

エスクァイア日本版の読者ならもうご存じかもしれませんが、ここでおさらいしましょう。プロジェクトでありブランド名でもある 「momiji(モミジ)」は、俳優・松山ケンイチさんと小雪さんが2022年3月にスタートした活動です。その想いの根幹には、「捨てられていく資源をアップサイクルする」 があります。松山さんが数年前に都内から里山に移住して気づいたこと…人が自然環境へ影響を与え続けている一方で、気候変動などにより個体数が増えた野生動物も生態多様性に影響を与えているということでした。

農林業、山の生態多様性を保全するために各自治体で個体調整を目的に捕獲された野生動物の一部は食肉利用されるものの、皮は廃棄されています。その現実を目の当たりにし、「モミジ」を立ち上げました。「モミジ」とは、シカの別称。「モミジ」は野生動物ゆえの個性と安定供給の難しさなどから利活用が難しい獣皮をはじめ、捨てられていく資源をアップサイクルしたアイテムを幅広く展開しています。

momiji公式Instagram

銀座・和光 本店 4階で
2回目となる
ポップアップコレクション

渋沢栄一が創業した、日本初の帽子ブランド「トーキョーハット」とコラボレーションして完成した、和紙糸「OJO+（オージョ）」を用いたキャップ。2万2000円

同じく、「トーキョーハット」とのコラボレーションで完成した、和紙糸「OJO+（オージョ）」を用いたハット。2万5300円

昨年から協業する帽子ブランド「TOKIO HAT（トーキョーハット）」とのコラボレーションも、この季節にぴったりアイテムが…。王子ファイバーの和紙糸「OJO+（オージョ）」を使ったキャップとバケットの帽子はおすすめです。

そして今回、獣皮を利活用した「モミジ」と「BEAU DESSIN（ボーデッサン）」の上質な牛革を掛け合わせたバッグをはじめ、獣革の端切れ素材を使用したサンダルも登場。

松山さんがデザインを手がけたトートバッグ。ご自身が使用するガーメントケースからインスピレーションを得て制作したということ。メインで使用しているのは、アップサイクルされた鹿革。軽量で柔らかな質感の鹿革を和光と長年付き合いのあるジャパンブランド「ボーデッサン」の精緻な職人技によって、上質なトートバッグに仕上げられています。トートバッグ17万6000円

巾着型のコンパクトなバッグは、小雪さんのアイデアで制作。ショルダーストラップを外すと手提げバッグとポーチとしても使用できたり、ピンクや水色といった鮮やかな発色をセレクトしたりと、使い勝手とデザイン性が両立しています。ショルダーバッグ8万8000円

上のトートバッグとショルダーバッグには、ともに内側にはさまざまな個性を持つアーティストが描いた作品が描かれています。

さらに獣皮のほかにも、捨てられていく資源をしっかりと利活用しています。そんなある意味ストイックとも言える志に、楽しくポジティブな姿勢を加えているところが「モミジ」の大きな魅力でもあります。

その姿勢が顕著に表れているのが、今回の目玉とも言える「アートTシャツ」です。バッグで紹介したアーティストたちが描いたアートワークを、Tシャツにプリントして販売するというもの。

Tシャツをキャンバスにしたアートワークが閲覧できる会場に足を運べば、まるで展覧会に訪れたかのような気分。松山さんと小雪さんの志に共鳴しまがら、明日の英気も養える心の栄養をとれるはずです。

BRING×「momiji」
オリジナルアートTシャツ について

そんなわけで、エスクァイア日本版はこの「アートTシャツ」にいち早く注目し、取材を重ねてきました。

世界のファッション産業における大量の廃棄物が問題になる中、ポリエステル由来の製品は繊維生産量の約6割を占めているということ。アートTシャツの素材には、JEPLAN独自のPETケミカルリサイクル技術と衣類回収の仕組みにより、リサイクルされた100%繊維由来のサステナブルな再生ポリエステル原料が使用されています。

そこで今回「モミジ」は、「服から服をつくる®」資源循環の取り組みに励む株式会社JEPLANが運営する「BRING」と協業し、オリジナルアートTシャツの製作するに至りました。そしてその胸には、15名のアーティストが描いたアートワークがプリントされます。その製作フローは、会場でお客さまが欲しいアートワークを選び、その場でブラザーのガーメントプリンター「GTX」を使用して印刷して完成させるというもの。

それでは、このアートTシャツのプリントのテストに励む松山ケンイチさんとアーティストの皆さんの様子を写真集としてもご紹介しましょう。その意気込みが伝わってくるはずです。

ギャラリーを見る

ブラザー東京ショールームでの取材の日、松山ケンイチさんとともにテストを重ねたアーティストの皆さん。左から、のここさん、東 美名子さん、笛田亜希さん、佐々木卓也さん、松山ケンイチさん、渡辺あすかさん、塚﨑 隆さん、eri/silentさん、toridesign(トリデザイン)片岡 泉さん。

皆さんもぜひ、この機会に銀座・和光本店へ足を運んでみてください。

◇詳細
momiji Artist collection

内容／約70種のデザインから、その場で選んでプリントができるアートTシャツづくりおよび販売のほか、ジビエレザーによるアイテムも展開。
WAKO ONLINE STOREでも販売中
期間／2023年6月15日(木)～28日(水)
場所／銀座・和光 本店4階
住所／中央区銀座4丁目5-11 GoogleMap
営業／11：00〜19：00（年末年始を除き無休）
和光公式サイト

協力／
トーキョーハット
ブラザー
BRING
BEAU DESSIN

momiji公式Instagram

Facilitate / Emi Sugiyama
Videograph / Yakyo Katagiri, Takio Horikawa
Video Edit / Yakyo Katagiri
Styling / Takahisa Igarashi
Hair & Make-up / Masakazu Igarashi
Produce & Edit / Kazushige Ogawa（HDJ）