遠距離恋愛がテーマの名作映画おすすめ10選 ― ときには切なさが恋しくなる
人の心は未知なるものです。幸せを求めながら日々過ごしながらも、ときに悲しく、涙が出そうなほどの映画やドラマが見たくなることがあります。そんな気分に陥ったときに、おすすめの映画をご紹介しましょう。
毎年12月21日は「1221」という数字の並びから、“離れたひとりひとりが近づいて2人一緒になる”ということから、「遠距離恋愛の日」と呼ばれているそうです。
ちょっと無理やり感もあるので「きっと何かの宣伝でしょ…そうそう、あの超特急を運営する会社あたりかな」と、想像した人も多いかもしれません。ですが違うようです。
「遠距離恋愛の日」の由来は、FM長野の大岩堅一アナウンサーが提唱したことによるものとのこと。「1221」と、見た目も何かしたくなるほど象徴的であったため、そうしたのでしょうが、きっと大岩さんも切なさを求めていた時期かもしれません（勝ってに想像してすみません）。
そこで「いま切なさが欲しい」と思っている方へ、ロマンティックで切ない遠距離恋愛をテーマにした映画をご紹介しましょう。
『シェルブールの雨傘』（1964）
タイトルを観て、映像よりも前にテーマ曲が頭に浮かんでくる方も少なくないでしょう。フランスの巨匠ジャック・ドゥミ監督による、色褪せない珠玉のミュージカル映画です。
舞台はフランスの港町、シェルブール。カトリーヌ・ドヌーヴ演じる傘屋の少女ジュヌヴィエーヴと、ニーノ・カステルヌオーヴォ演じる修理工の若者ギイは、深く愛し合っていました。ですがやがて、ギイがアルジェリアへと出征せねばならなくなり、2人は戦争により離ればなれに。
全編を通して、セリフがすべて歌という画期的な作品となっています。第17回カンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞。
『めぐり逢えたら』（1993）
トム・ハンクス ＆ メグ・ライアン共演の、大人のラブロマンスです。
とあるクリスマスの夜、1年半前に妻に先立たれた悲しみに沈むシアトル在住のサム（トム）は、息子が勝手に電話した人生相談のラジオで仕方なく、そのつらい心境を吐露しました。
すると、遠く離れたボルチモアでその言葉に涙したアニー（メグ）は、婚約者がいるにもかかわらずその日から見知らぬサムのことが気になって仕方なくなります。
そしてとうとう、コンタクトを試みるのでした…。
『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』（1995）
ブダペストからパリに向かう電車内で出会ったアメリカ人記者ジェシー（イーサン・ホーク）と、ソルボンヌ大学に通うセリーヌ（ジュリー・デルピー）。意気投合した2人はウィーンで途中下車し、翌朝までの14時間だけという約束で一緒に過ごすのですが…。
9年後の2人を描いた続編『ビフォア・サンセット』、さらに、その9年後を描いた続編『ビフォア・ミッドナイト』もチェックしてください。
『ラヴソング』（1996）
1986年、夢を抱いて香港に渡ってきたシウクワン（レオン・ライ）は、マクドナルドで働く女性レイキウ（マギー・チャン）と出会い惹かれ合います。
天津に恋人を残すシウクワンは揺れ動くのですが、結局、レイキウほうが彼のもとから去ってしまいます。数年後、シウクワンは自分の披露宴でレイキウに偶然再会し、変わらぬ愛を確かめ合うのですが…。運命は、そんな2人を翻弄してゆくのでした。
1997年の香港アカデミー賞で、グランプリを含む史上初の9冠に輝いた作品。テレサ・テンのヒット曲が切なく響きます。
『初恋のきた道』（1999）
中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が贈る、珠玉のラブストーリーです。
都会から田舎の小さな村にやって来た若い教師ルオ（チョン・ハオ）に恋した、少女チャオディ（チャン・ツィイー）。心を込めてお弁当をつくることで、彼女は言葉にできない想いを彼に伝えるのですが、やがて文化大革命が起こり、2人は離ればなれになってしまいます。
チャオディは街へと続く一本道で、彼が来るのを一途に待ち続けるのですが…。
『セレンディピティ』（2001）
クリスマス前のNYのデパートで、偶然同じ商品に手を伸ばして出会った、ジョナサン（ジョン・キューザック）とサラ（ケイト・ベッキンセール）。惹かれ合った2人は、ひとときのデートを楽しむことに。
ジョナサンは別れを惜しむのですが、サラはとある提案をします。それは、ジョナサンは5ドル札に、サラは持っていた本に連絡先を書き、古本屋に売る。そして、いつの日かその連絡先を見つけることができたら、2人の運命の扉が開く…というものだったのです。
【予告動画】セレンディピティ
『イルマーレ』（2006）
2000年の同名韓国映画をハリウッドでリメイク、大ヒット作『スピード』（1994）以来の共演を果たしたサンドラ・ブロックとキアヌ・リーブスによる、時空を超えたラブストーリーです。
シカゴの病院で働くため、瀟洒な湖畔の家を手放すことになってしまった女医ケイト（サンドラ）は、次の住人に宛てて手紙を残します。その後、シカゴのケイト宅にアレックス（キアヌ）という男から返事が届くのですが、なんと彼は2年前の世界で生きていたのです…。
『遠距離恋愛 彼女の決断』（2010）
全米で、初登場第2位を記録したヒットラブコメディー。
NYで出会い恋に落ちたエリン（ドリュー・バリモア）とギャレット（ジャスティン・ロング）でしたが、エリンのインターン期間が終わり、彼女はサンフランシスコへと帰ることに。
アメリカ大陸の両端にいる2人は、この遠距離恋愛をなんとか長続きさせようと努力するのですが、やがてエリンは決断を迫られることになります。
『今日、キミに会えたら』（2011）
LAで学ぶアメリカ人大学生のジェイコブは、イギリスから留学しているアンナと出会い恋に落ちます。
ですが、アンナはビザの期限が切れてもアメリカに滞在していたため、自国に強制送還されてしまい…。突如2人は、離ればなれになってしまいます。
2016年に夭逝（ようせい）したアントン・イェルチンがジェイコブを、フェリシティ・ジョーンズがアンナを演じた作品。ジェニファー・ローレンスも出演しています。
サンダンス映画祭で、審査員大賞＆審査員特別賞を受賞。
『あと1センチの恋』（2014）
原作は、『P.S. アイラブユー』でも知られる小説家のセシリア・アハーン。
イギリスの田舎町に住む幼なじみのロージー（リリー・コリンズ）とアレックス（サム・クラフリン）は、友だち以上・恋人未満な関係でした。やがて高校卒業後、アメリカ・ボストンの大学へ一緒に進むはずだったのですが、ロージーはクラスの人気者と一夜を過ごし妊娠、渡米を諦めます。
結局、お互い素直になれないまま、遠く離れてしまう2人だったのですが…。
