2021年という新たな年と迎えて最初のテニス・グランドスラム「The Australian Open(以降、全豪オープン)」において、ラルフ ローレンは特別にデザインしたアパレルとアクセサリーのコレクションを、ボールボーイやチェアアンパイアを含むすべてのコートオフィシャルに対しアウトフィットとして提供します。

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 これはラルフ ローレンにとって、ウィンブルドン選手権、全米オープンに続く3つの目となるテニス・グランドスラムへのサポートとなります。そこでエスクァイア日本版編集部は、2016年10月からラルフ ローレン社の最高マーケティング責任者兼最高イノベーション責任者を務めるデイヴィッド・ローレン氏に書面にてお話をうかがいました。

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RALPH LAUREN

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Vertis Communications
デイヴッド・ローレン氏は、広告・マーケティング・コミュニケーションを担当したのち、2010年11月から2016年10月までグローバル広告・マーケティング・コミュニケーション担当エグゼクティブバイスプレジデントを務め、2013年8月からは取締役に就任。2016年10月からは、最高マーケティング責任者兼最高イノベーション責任者を務めています。また、デイヴッド・ローレン氏は現在、すべてのチャネルでブランド力と財務実績を推進するためのイノベーションプロセスと実績を監督する責任を担っています。加えて、ラルフ ローレン がん治療センター(RLCCC)の理事会および国立アメリカ歴史博物館(NMAH)の理事、ラルフローレン企業財団の会長も務めています。

エスクァイア日本版編集部(以下、編集部):ラルフ ローレンにとってテニスというスポーツは、どのような存在なのでしょうか? テニスに対して、強い親和性を抱いているのでしょうか?

デイヴィッド・ローレン氏(以降、ローレン氏):スポーツの世界は、50年以上にわたってラルフローレンブランドのインスピレーション源であり、私たちのブランドの伝統に深く根付いています。 特にポロ ブランドはスポーツマンシップを軸に、エレガンスと融合させることによって成り立っています。また、その中でも“テニス”とよばれるスポーツは長年にわたって「ラルフ ローレン」の“言語”の一部となっており、優雅さと時代を超越した精神が根底にしっかりと鎮座しています。

また、同時に信じられないほどのエネルギーと現代性、そして幅広い魅力を持っています。 スポーツの世界で最も象徴的でエキサイティングなイベントのひとつとしてあるのが、このテニスのグランドスラムトーナメントです。ウィンブルドン選手権のセンターコートを、全米オープンのここニューヨークにあるアーサー・アッシュ・スタジアムを思い浮かべてみてください。それらは歴史を作りあげ、その選手のキャリアを定義してきた試合であるのです。 素晴らしいアスリートと熱狂的なファンが参加するエキサイティングなゲームです。

 このようにデイヴッド・ローレン氏は、「ラルフ ローレン」が抱く“テニス”というスポーツへの親和性に関して答えてくれました。

ブランドの伝統は
「スポーティなエレガンス」の精神に
深く根ざしています。
それはテニスの世界にぴったりです

 まさに“テニス”は、伝統を大切にしながらもその時代時代に合わせた最適のウエア、そしてライフスタイルを提案しつづける「ラルフ ローレン」というブランドと似て非なるものではないでしょうか。そして両者とも、熱狂的なファンとの強い絆と共に、未来へと進化を繰り返しているところも共通点と言えるはずです。

編集部:そんな“テニス界”において今回、ウィンブルドン選手権、全米オープンに続く3つ目のグランドスラムトーナメントとして、全豪オープンとのパートナーシップを締結したわけですが、このアジア・オセアニア地区での大会である全豪オープンとのタッグにはどのような狙いがあるのでしょうか?

2018 australian open   day 1
Mark Kolbe//Getty Images

ローレン氏:全豪オープンとのパートナーシップは、オーストラリアなどの主要の、われわれにとって未だ発展途上の市場における事業の拡大、新世代の消費者の獲得、本物の情熱の共有を通じて真のお客さまとつながることで、主要なビジネス上のプライオリティをまさにサポートします。

ブランドとして、ラルフ ローレンは、オリンピックから、ゴルフのヨーロピアンツアーとアメリカツアーの代表選手による対抗戦である“ライダーカップ”、そしてテニスの“ウィンブルドン選手権”など、独自のポートフォリオを擁しています。

各トーナメントとイベントには、ポロブランドのさまざまな側面に合わせた独自のペルソナがあります。例えばそれは、ウィンブルドンの優雅さと伝統であり、ライダーカップ、オリンピックの愛国心、またはニューヨークで行われる全米オープンのしびれるほどのエネルギッシュさです。

われわれは常にこれらのイベントにプラットフォームとしてアプローチし、アパレルやその他の分野での新しい最先端テクノロジーの導入から、独自の小売体験の創出、サステナビリティにおける最新のイノベーションの紹介まで、熱狂的なオーディエンスに向け、新しい革新的な方法で対話しています。

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Frederick Egan Castleberry
AOボールボーイおよびボールガールのスタイルがこちら。ペットボトルからリサイクルした生地から仕上げられたてグリーンのポロシャツに、ネイビーのショーツとキャップで構成されたコーディネートは、それぞれ伸縮性、およびUVプロテクションおよび吸湿速乾機能を擁した快適性を追求したアイテムとなっています。

南半球の祭典にふさわしい
カラーリングとUVなどの機能を兼備

 そしてローレン氏は、今回の全豪オープン用アウトフィッターに込めた「ラルフ ローレン」のブランドアイデンティティの側面を、具体的につづってもくれています。

ローレン氏:私たちのデザインは、各トーナメントの本質と個性をしっかりと捉えています。サステナビリティへのおけるコミットメントを強調するため、今年の全豪オープンのユニフォームには、リサイクルされたペットボトルからつくられた生地を使用し、デザインは大胆で楽しいカラーパレットでトーナメントの「ハッピー」で夏らしい精神を反映しています。

今年の全豪オープンのユニフォームは、アクティブなプレイの動きに合わせ設計された象徴的なラルフ ローレンのプロダクトで構成されています。トーナメントはオーストラリアの夏のピーク時開催されることをふまえ、UVプロテクト機能や吸湿性などを特別な配慮がなされています。また、サステナビリティへの同社の取り組みを強調し、ユニフォームのコンポーネントはリサイクルされたペットボトルで構成された素材でつくられています。アンパイアは、パリッとしたネイビーのブレザー、白いパンツ、ストローハットを採用し、テーラードのクラシックなラルフ ローレン ルックを表現しました。

サステナビリティはまさに、会社の最重要分野です。今年、リサイクル素材でつくられた生地を全豪オープンのユニフォームに取り入れたことは、われわれの全面的な持続可能性への取り組みを反映しています。

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アンパイアのスタイルにも注目してください。クラシックでありながら実にモダン。まさにラルフ ローレンの世界感が投影された、真夏の紳士といった雰囲気です。デイヴィッド・ローレン氏いわく、「爽やかなネイビーのブレザー、ホワイトのパンツ、そしてストローハットを採用することで、テーラードのクラシックなラルフ ローレンルックを表現しました。実にエレガントかつスポーティな表情です」とのこと。
「Happy slam」にふさわしい
コンセプト・機能・遊び心が充実した
ウエアがこの大会を盛り上げる
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ラインズマン用ポロシャツは、オーストラリアの空、そして海のように鮮やかなブルーとなっています。

  「Happy Slam(ハッピースラム)」とは、全豪オープンに参加する選手たちによってつけられた愛称です。送迎や食事の他にもさまざまなイベントによって、選手たちも観客の皆さんも、さらに運営スタッフたちもハッピーな絆で結ばれることで大会全体が非常にポジティブなモメンタムを生む素晴らしい大会です。これは単なるスポーツイベントではありません。エンターテインメント性に優れたプラットフォームと言えるでしょう。そんな全豪オープンが擁する独自の美学をラルフ ローレンは見事に昇華し、このハッピーな大会にふさわしいオフィシャルアウトフィットを誕生させています。

 エスクァイア日本版編集部として注目するのは、素材とカラーです。大胆なグリーンとブルーのカラーパレットでトーナメントのイメージカラーを尊重しながらも、その素材にはリサイクルされたペットボトルでつくり出した糸を素材にしているところはさすがです。それに加え、アンパイアの非常にクラシックで正統なスタイルには、テニスというスポーツの歴史とラルフ ローレンが提案するスタイルの親和性が共鳴し合うことで、非常に説得力のあるスタイルに仕上がっています。

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Clive Brunskill//Getty Images
テニス全豪オープンは、2021年2月8日~2月21日で開催されます。公式サイト

 また、もしかするとボールボーイ&ガールのグリーンのポロシャツには、2019年の夏から2020年春まで続いたオーストラリア森林火災に対するメッセージが…。また、ラインズマンのブルーのポロシャツには、プラスチック海洋汚染に対するメッセージが込められているのでは…と、編集部は勝手に深読みもしています。

 1905年の設立以来、アジア・オセアニア地区のグランドスラム大会としての地位を確立するため、懸命な努力を重ねることで世界有数のスポーツ大会となった全豪オープン。テニスで戦うこと自体だけではなく、その大会を取り巻く環境もすべてハッピーな方向へと高める姿勢は、アイテムばかりではなくライフスタイルを提案するラルフ ローレンのDNAにぴったりと合致。今回の協業は、互いのクォリティをさらに高め合う絶好の機会となるでしょう。
 

Ralph Lauren公式サイト