流行に流されず、(根本は)変わらず、100年以上基本的な生活の中で必要とされ愛され続けてきたセットアップやシャツ&デニムなどの定番スタイル。“いいもの”こそ、ずっと持ち続けられるものを…。そんな心にそもそも潜むサステナブルな思想と、そして何よりジェンダーを問わない包含性からか、ベーシックなスタイルにほんの少し今季らしいアクセントを添えて、時代の先端を行くブランドが次々に発信しています。

セリーヌ オム
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 09.
スーツ × タイ

エディ・スリマンらしい極細身のシルエットに、2023春夏のトレンドアイテムであるタイを合わせて、一見極々定番の魂を守るスタイル。リボンタイのチョイスで可憐さをプラスし、さらに気づかないくらいそっとハイヒールを忍ばせて新時代の波動を感じさせる「男らしさ」の引き算。


ボッテガヴェネタ
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 10.
ベーシックカジュアル×オールレザー

デニム × Tシャツ × 肩掛けセーター――自由なオフィスウェアとして、1980年代の日本ではミーム化すらしたこのスタイルが、服装に快適さを求める流れとともに復活。スタイリングのコツは、セーターを非対称に乗せること。トレンドアイテムでもあるトランクスを差し込めば完璧なる領域へ。ただ、「ボッテガ ヴェネタ」のこのルックはすべてレザー素材の「トロンプルイユ」。オールレザーのスタイリングもまた、2023春夏のトレンドなので要チェックです。ちなみに「トロンプルイユ(Trompe-l'œil)」とは、シュルレアリスムにおいてよく用いられた手法・技法である「騙し絵」という意味、つまり、そういうこと。クリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーはイタリアの過去・現在・未来の芸術文化を見つめながら、ブランドの職人技を通して現代のファッションを提案した傑作。そういった意味からも注目すべきスタイルです。デニム × Tシャツ × 肩掛けセーター――自由なオフィスウェアとして、1980年代の日本ではミーム化すらしたこのスタイルが、服装に快適さを求める流れとともに復活。スタイリングのコツは、セーターを非対称に乗せること。トレンドアイテムでもあるトランクスを差し込めば完璧なる領域へ。ただ、「ボッテガ ヴェネタ」のこのルックはすべてレザー素材の「トロンプルイユ」。オールレザーのスタイリングもまた、2023春夏のトレンドなので要チェックです。ちなみに「トロンプルイユ(Trompe-l'œil)」とは、シュルレアリスムにおいてよく用いられた手法・技法である「騙し絵」という意味、つまり、そういうこと。クリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーはイタリアの過去・現在・未来の芸術文化を見つめながら、ブランドの職人技を通して現代のファッションを提案した傑作。そういった意味からも注目すべきスタイルです。


ザ・ロウ
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 11.
ベーシックカジュアル×オーバーサイズ

2023年春夏はどのランウェイを見てもデニムだらけ。デニムパンツにスリッパシューズ、そしてオーバーサイズシャツという体型を問わず誰もが着られるリラックスルックは、素材の良さにこだわってこそ「おしゃれ」に。2023年春夏はどのランウェイを見てもデニムだらけ。デニムパンツにスリッパシューズ、そしてオーバーサイズシャツという体型を問わず誰もが着られるリラックスルックは、素材の良さにこだわってこそ「おしゃれ」に。


ヴァレンティノ
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エスクァイア日本版
Sang-Hun Lee

トレンド 12.
スーツ×シアートップ

ここ数シーズンずっと流行している透けるトップス。取り外しできるシアートップをセットにしたヴァレンティノのドレススーツは、「素肌ジャケット」にチャレンジするハードルを下げるだけでなく、ノーマルなYシャツを合わせることももちろん可能。着こなしの幅を広げ、ずっと持ち続けられるアイテムであるところもうれしい。


メゾン マルジェラ
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 13.
スーツ×オーバーサイズ

ジェンダーの垣根を取り払う服を、「メゾン マルジェラ」で発信し続けてきたジョン・ガリアーノ。体型を問わないオーバーサイズのスーツは一見、しばらく続いてきたソフトスーツのようなリラックスムードを湛えながら、横からみれば明らかに計算された構築性を見せます。スカートをレイヤードしても成立する、定番とファッション性をインテリジェンスとともに両立させた技ありの逸品です。ジェンダーの垣根を取り払う服を、「メゾン マルジェラ」で発信し続けてきたジョン・ガリアーノ。体型を問わないオーバーサイズのスーツは一見、しばらく続いてきたソフトスーツのようなリラックスムードを湛えながら、横からみれば明らかに計算された構築性を見せます。スカートをレイヤードしても成立する、定番とファッション性をインテリジェンスとともに両立させた技ありの逸品です。


フェラガモ
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 14.
スーツ×スカーフ

ソフトなジャケットからかっちりとしたクラシックなジャケットに回帰しつつある今シーズン。首元を大ぶりのネックレスや太目のタイ、もしくはスカーフで飾るトレンドを合わせれば一気に最先端のスタイルの様相を呈します。襟元の開きが狭いラペルなしのこのタイプなら流行のシャツレスジャケットにも挑戦しやすそうです。ソフトなジャケットからかっちりとしたクラシックなジャケットに回帰しつつある今シーズン。首元を大ぶりのネックレスや太目のタイ、もしくはスカーフで飾るトレンドを合わせれば一気に最先端のスタイルの様相を呈します。襟元の開きが狭いラペルなしのこのタイプなら流行のシャツレスジャケットにも挑戦しやすそうです。


コム・デ・ギャルソン オム・プリュス
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド 15.
ベーシックジャケット&インパクト・プリント

きっちり作り込んだジャケットを、切り裂き解体した様なパンキッシュなデザイン。"ANOTHER KIND OF PUNK" をテーマに展開する今シーズン、意外にもボトムはワイドでもスポーツタイツでも、デニムでも成立します。きっちり作り込んだジャケットを、切り裂き解体した様なパンキッシュなデザイン。"ANOTHER KIND OF PUNK" をテーマに展開する今シーズン、意外にもボトムはワイドでもスポーツタイツでも、デニムでも成立します。


ジバンシィ
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エスクァイア日本版2023春夏トレンド
Sang-Hun Lee

トレンド16.
シンプルバッグ×マキシサイズ(&肩掛け)

何でも入るシンプルなバッグはジムからスーパーマーケットまで、あらゆるシーンでジェンダーを問わず日常的に使われるアイテム。それが今季は巨大サイズになって登場。加えて、そこに変化をもたらしたのがその持ち方。日本では男性もトートバッグなどを肩からぶら下げてきたものの、それは欧米では嫌悪感を示す人すらいる「女性しぐさ」。ところが今季は、手から提げると引きずってしまうくらいの巨大なトートを肩にかける着こなし(持ちこなし?)を複数のハイブランドが提案。日本の男子が、このタイミングでスタンダードになったということ…かもしれません。何でも入るシンプルなバッグはジムからスーパーマーケットまで、あらゆるシーンでジェンダーを問わず日常的に使われるアイテム。それが今季は巨大サイズになって登場。加えて、そこに変化をもたらしたのがその持ち方。日本では男性もトートバッグなどを肩からぶら下げてきたものの、それは欧米では嫌悪感を示す人すらいる「女性しぐさ」。ところが今季は、手から提げると引きずってしまうくらいの巨大なトートを肩にかける着こなし(持ちこなし?)を複数のハイブランドが提案。日本の男子が、このタイミングでスタンダードになったということ…かもしれません。

Photograph / Sang-Hun Lee 
Styling / Masahiro Hiramatsu(Y's C)
Hair
/ Tomo Tamura(Perle)
Make-up / Miho Hamaya
Model / Joji
Bravo Models
Editor / Keiichi Koyama