2019年3月25日(現地時間)に行われたAppleのイベント。今回のイベントは例年と異なり、まるでシリコンバレーの大手企業がハリウッドの世界のエンターテインメント性を取り入れながら、パーソナルファイナンスのスペシャリストを投入したようなイベントとなりました。

 このたびアップルが発表したサービスは、衝撃の走るようなニュースがあったわけではありませんでした…もちろん、これらのサービスは今後登場が期待される内容ではあったのですが、iPhoneのデビュー時のそれと比べるなら「予想の範囲内」といったようなものでした。

 それよりも驚いたのは内容ではなく外見…イベント全体が、とてもクールに見えたのです…。

 上質な仕立て、シャープなストリートウエアなどのセレブリティ文化は、ザッカーバーグ王国のようなノームコアの世界では常識ではありません…。しかし、今回のイベントは、ジェイソン・モモアやユアン・マクレガーのようなセレブが参加する(オスカー以外の)クールなイベントのように見えたのです。そして彼らは実際に、イベントに参加していました。

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Getty Images
ユアン・マクレガーとジョエル・キナマン.

 一体なにがあったのでしょうか?

 これまでのIT業界のメンズスタイルは、ここで変革の道を歩んでいきそうな気配をかもし始めたのです。ちょっと前までは、大手IT企業のトップグループの幹部たちの多くは超快適なユニフォームを支持していたのは皆さんもご存知でしょう。マーク・ザッカーバーグやエヴァン・シュピーゲルのようなスタイルです。

 しかし、今回のアップルのイベントは、まるでレッドカーペットやランウェイショーと同等の、真面目でイケてるイベントだったのです。

 イベントが始まり、新しいサービスが明らかになるにつれ、オリジナルの映像コンテンツを提供していくという新しいApple TV+の中には、一流ハリウッドの名前が揃っていました。そしてイベントの場には、モモアやマクレガーと並んでヨエル・キナマン、スティーヴ・カレル、ジェニファー・アストン、そしてオプラ・ウィンフリーのような一流ハリウッドさえ集っていたのです。

 カメラマンたちは、彼らが同イベントの開催地であるアップル・パークの真っ白な通路に到着した姿も捉えています。これは2001年の「iPod」の発表時とは驚くほど変化しています。言うまでもなくAppleはあのころに比べ、経済的には莫大な成長を遂げています。現在は推定1兆ドルの価値がありますので…。

 そして現在では、ステージ上の男性さえも進化してきたようなのです。

 社内デザイナーのワイアット・ミッチェル氏は白いボイラースーツと、コンバースとオフホワイトによるコラボスニーカー「チャック70」を着用しステージへ登場しました。以前のようなタートルネックばかりのスティーヴ・ジョブズスタイルからは、ほど遠いスタイルです…。

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 これらすべては、ヲタクのリベンジなのか、それとも(上手く着飾り、有名人と付き合う)という驚異的な最終段階に入っているのでしょうか…。

 どちらにせよ、これまでイベントで”モノ”を発表することに多くのお金をかけてきたシリコンバレーの企業が、様々な方面から進化していくのであれば、おそらく他のどのイベントよりもイケている、そして見逃すことのできないものとなるでしょう。

 今回のイベントに限らず、今後のシリコンバレーで開催されるイベントのすべてから、エンターテインメント性あふれる内容が生まれていくことを期待しましょう。

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Michael Short
自身が映っている広告の前に立つ、リース・ウィザースプーンとジェニファー・アニストン

From Esquire UK
Translation / Esquire Digital
※この翻訳は抄訳です。


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