イタリアのブランド「ETRO(エトロ)」は、人間による迫害の犠牲となっているオオカミの保護活動に取り組むWWF(World Wildlife Fund:世界自然保護基金)イタリアに寄付というカタチでサポートすることを発表しました。

 イタリアにはイタリアオオカミが棲息し、1800年代半ばまではシチリア島を含め、イタリア半島の広範囲に及んでいましたが、 1940年代にはシチリア島から姿を消しています。現在はアペニン山脈と西部アルプスの山岳地帯に棲息することが確認され、 1970年代から保護活動がすすめられています。オオカミが非公式ながらイタリアの象徴とみなされる理由は、「ローマの街ロムルスとレムスを結成した双子の兄弟が、野生の動物を世話し保護したオオカミによって育てられた」という伝説があるから…とされています。

 このパートナーシップを結んだ理由について、「エトロ」のクリエイティブ・ディレクターであるキーン・エトロとヴェロニカ・エトロはこう話しています。

 「地球に生きる生物にとって、この地がどれほど大切で唯一無二の母なる存在であるか、そしてこの地球を維持して守っていくべきだということを私たちは今、かつてないほど認識しています。長い間、私たちの家の誰も住みつかなかったような場所に、この数カ月で多くの動物が再び自由に生息するようになったのを目の当たりにしました。そもそも、私たち人間も動物界の一員であることを意識した上で、動物界との調和の取れたバランスと共存を模索する必要があります。今回のWWFイタリアとのパートナーシップは、私たちが自然界にさらなる 関与をしたいと思う気持ちを表しています 」

 また、WWF イタリアの マーケティング&コミュニケーションディレクターのベネデッタ・フランミニ氏は次のようにコメントしています。

 「オオカミは多様な生物が存在する中でも象徴種の1つであり、彼らを保護する取り組みは常にWWFイタリアの優先事項の1つでした。WWFイタリアは、1971年の聖フランシスオペレーションをはじめ、絶滅危惧種など貴重な動物種を守ることに尽力しています。今回の『エトロ』の寄付により、我が国の象徴的な種の1つを守る取り組みを継続し、強化することができます」

italy vertebrata italian wolf canis lupus appenninicus mammalia
ETRO / WWF ITALY

 このエトロの寄付により、イタリアの象徴的な動物種の1つでありながら、人間による迫害の犠牲となっているオオカミの保護できることに加え、オオカミの生息地やオオカミと共存する多くの動物種を保護することもできるでしょう。

●お問い合わせ先
エトロ ジャパン
TEL 03-3406-2655
公式サイト