「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」のメンズウェアや自身のレーベル「Off-White(オフ-ホワイト)」を手がけ、多大な影響力を持つファッションデザイナーのヴァージル・アブローが、希少がんと長年にわたって内密に闘ってきましたが、現地時間2021年11月28日(日)に逝去しました。

享年41歳。このニュースはアブローの個人的なソーシャルメディアと、2018年にアブローがメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任した「ルイ・ヴィトン」の親会社である、LVMHの公式アカウントチャンネルの両方で発表されました。

「猛烈に献身的な父、夫、息子、兄弟、そして友人であった最愛のヴァージル・アブローの死を発表することになり、悲しみに暮れています」と、アブローのInstagramには声明が掲載されています。「彼は妻シャノン・アブロー、子どものロウ・アブローとグレイ・アブロー、姉のエドウィナ・アブロー、両親のニーとユニス・アブロー、そして数多くの親愛なる友人や同僚たちのためにも必死に生きようとしました」

LVMHのCEOであるベルナール・アルノーの別の声明は、以下が全文になります。

「私たちは皆、この訃報にショックを受けています。ヴァージルは天才的なデザイナーであり、先見の明があっただけでなく、美しい魂と偉大な知恵を持った人物でした。LVMHファミリーはこの大きな悲しみの瞬間に私と共に、夫、父親、兄弟、友人が亡くなった後の彼の愛する人たちのことを考えています」と述べています。

アブローは、2019年に心筋血管肉腫という希少がんと診断されましたが、仕事を続けながら診断結果を公表していませんでした。

「ヴァージルは、ものづくりに献身的で他の人のために扉を開き、アートやデザインにおける平等性を高めるための道筋をつくるという使命感に突き動かされていました」と、彼のインスタグラムに掲載された声明に綴(つづ)られています。「彼はよく、『私がすることはすべて、17歳の自分のためだ』と言っていました」「未来の世代にインスピレーションを与えるアートの力を深く信じていたのです」

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ファンや同僚そして、ファッション業界全体が世界最大級のファッションハウスに、ストリートウェアの影響を与えた先駆的なデザイナーを追悼しています。この新しいレンズを通して見ると、彼のクリエイティブな作品はより印象的なものになっています。

2018年に「ルイ・ヴィトン」の役職に就いた際、彼は「ニューヨーク・タイムズ」紙に「ラグジュアリーの頂点を表すブランドで、デザインとラグジュアリーの次の章が何を意味するのかを考え抜くこの機会は、常に私の夢の中の目標でした」と語っています。「若い世代に、このような立場にある人が身につけなければならないものは一つではないということを示すことが、素晴らしい現代的な精神の出発点となれば幸いです」と述べています。

型破りで驚異的なスピードでファッション界の上層部に上り詰めた彼の功績は、家族や友人への献身と並んで、彼の遺産として高く評価されていることは間違いありません。

Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。