数年前に私(筆者、「エスクァイアUS」のスタイル・ディレクターのジョナサン・エヴァンス)は、カルト的な人気を誇るナイキのACG(=All Conditions Gear。さまざまな状況に対応する要素を持ったギアという意味)のボックス型の美しいバギータイプショートパンツを購入しました。

オールドスクールなアウトドアウェアからヒントを得ながら、ヴィンテージのクライミングギアを参考に仕立てたこのベルト付きナイロン製ショーツは、私にとって完璧なほどのはき心地でした。快適で爽やか、そして信じられないほど楽ちん…。だから私は、同じショーツをさらに2着ほど買いました。

これを機会にアンチ・ショーツ主義を改めた私は、ワードローブにショーツというアイテムが切実に必要となりました。こんないいものを見つけたら、きっと皆さんだってすぐにそうなるでしょう。

それからほんの少し夏が過ぎた頃、友人と話をしているときに「あれ、こいつも同じショーツを履いているな」と気づいたのです。私のはき古したショートパンツ同様に、大きくてボクシーで、リラックスタイプであったものの私のものとはちょっと違っていたのです。そう、そのショートパンツはさらに改良がなされていたのです。

さっそく私は、彼と同じものを買いました。そして以前のショーツと同じように、暖かくなるやいなや私は、基本的にそのショートパンツをはいて生活しています。ではなぜ、ここまで欠かせない存在になったのか? その理由を以下で説明しましょう。

nike acg shorts
JOE LINGEMAN

SHOP 7150円, nike.com

抜群のフィット感!

さきほどもちょっと触れましたが、私はかつてアンチ・ショーツ主義者だったのです。それはおそらく、私ばかりのことではないはずです(エスクァイア日本版編集長も、そうでした)。

とは言え、アンチ・ショーツ主義であろうとなかろうと、誰しもそうなるまでにさまざまな道のりがあったはずですが…。

しかしながら、ここ10年ほどの状況を考えると、これを読んでいる多くの人が、「ショートパンツも、ロングパンツと同じように身体にフィットするべきものだ」とある時点で確信したのではないでしょうか。夏を快適に過ごすための第一歩としてチノパンを切り落としたとき、私はそう信じました。また、いまだにそう信じて、スリムフィットのパンツのように太ももをかすめるテイラードショーツを買っている人もいるでしょう。

ですが、ショーツは単なるパンツではありません。両者に同じルールは適用されないのです。ジーンズやその同類に関しては、身体にぴたりとフィットするほうが多くの男性にとって、うまく機能します。が、ショーツは違います。

そこの必要となるのはワイズ…とにかく、ゆったりとした幅なのです。幅を持たせたショートパンツは、リラックス感のあるキャンプカラーシャツやTシャツなどを着たときスタイルを引き立てるだけでなく、通気性も向上してくれます。つまり、見た目がよくなるとの同時に気分もよくなる、Win-Winなのです。そうした点で、ナイキ ACGのトレイル ショートパンツは理想的なシルエットと言えるのです。

SHOP 7150円, nike.com

nike acg shorts
JOE LINGEMAN

生地は想像以上に
素晴らしいです

皆さんは、最初に買ったショートパンツを覚えていますか? 私は当時、それを完璧なショートパンツだと思っていましたが、今思えばそれは、思っていたほど完璧ではありませんでした。

そのショーツは、90年代のハイキングジャケットのようなシワシワのナイロン製のショーツでした。別に悪いことではありませんが、普段から肌に触れる生地がもう少し柔らかい服を身に着けている人にとっては、理想的ではないかもしれません。

ナイキ ACGの現行ショーツは、その生地には丈夫なリサイクルのナイロン素材を使用しており、さらに快適になっています。歩いたり、チルアウト(リラックス)したり、泳ぎたくなったりするでしょう。さらに超軽量で速乾性に優れています。このショーツをはくようになったらきっと、「水着はどこに収納していたっけ?」なんて考える必要もなくなるでしょう。

SHOP 7150円, nike.com

nike acg shorts
JOE LINGEMAN

さらにディテールについて
話しましょう!

以上、ナイキ ACGのショーツについて特に触れるべき魅力を紹介してきました。どちらかと言うとマクロな世界で魅力を伝えてきましたが、ここでよりミクロな世界…こだわりのディテールについて紹介したいと思います。

例えばジッパー付きのポケットは、プールサイドで寝そべったり、車の乗り降りをしているときに携帯電話や財布、鍵が滑り落ちないようにするものです(もしあなたがアウトドア愛好家であれば、キャンプ場までの道中でボルダリングすることも可能です)。そしてポケットについて言うならば、このショーツは実際に泳ぐことができるほど優秀な水抜き機能を備えています。

また、ベルトに注目してください。そのデザインは、ある時代へのオマージュを感じさせるものではありますが、想像以上に大きな役割も果たしています。一つは濡れてヨレヨレになったときに、干すのが飛躍的に楽になること。もう一つは、安全なポケットにある程度重い荷物を詰め込んでも、腰からずり落ちないようにしてくれるのです(個人的なアドバイス:ベルトを外して、バックルを逆さまにします。そのうえで、もう一度ベルトを通し直します。そうすると、なぜかより安全に感じられました)。

そして最後に、小さな“ACG”の三角ロゴに関しても…。これは機能的な用途はゼロと言っていいでしょう。ですが、ついこの前の週末に私がそうだったように、誰かが皆さんと同じショートパンツをはいているときの、楽しい会話のきっかけになるかもしれません。

SHOP 7150円, nike.com

source / ESQUIRE US
Translation / Kotaro Tsuji
※この翻訳は抄訳です