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SHOJIRO NAKABAYASHI

ラグビーワールドカップ(RWC)2023フランス大会に向けて、元ラグビー日本代表の大野 均さんが巡るフランス旅…、今回は日本代表 vs イングランド代表戦(2023年9月17日) が開催される都市「ニース」を含む、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地方から、3都市の旅プランを提案してみたいと思います。

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ファンシーで活力あふれる街
「南フランス・ニースを巡る」

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海沿いの散歩道「プロムナード・デザングレ」にある有料のプライベートビーチ。

地中海沿岸…、南フランスのコート・ダジュール地方の中心都市ニース(Nice)。その温暖な気候と美しい街並みに魅了され、世界中から観光客が訪れるフランスきっての人気リゾート地としても有名です。ニースは東方約13kmにモナコ公国があり、西方約30kmにはカンヌが位置します。

そんなニースには、きっと「ファンシー(fancy=高級な・お洒落な)」というイメージを持つことでしょう。事実、ヨーロッパ中の王侯貴族が避寒に訪れる高級保養地としても発展されてきたわけですから。ですが、筆者がニースを巡った初日に感じた第一印象は少し異なっていました。

AM11:00、「マセナ広場」方面に向かって歩く筆者の横を颯爽と(そしてものすごい勢いで)駆け抜けていく車椅子に乗った男性。目で確認できる位置から、「向こうから路面電車が近づいて来てるな…」と気づいた筆者の心配の入り混じった思いとは裏腹に、風を切ってヒューンと通りの向こうまで行ってしまったその男性。そんな光景は日常茶飯事かのように、特に関心を示さない通りを歩く地元の人たち。その瞬間、私のニースに対す「fancy」という英単語に含まれる“高級な・お洒落な”という意味は、fancyの別の意味、“気分に従う・気の向くままにする”というイメージにすっかり変わっていたのです。なんて、エネルギッシュで自由な街なんだ…と。

ニースの歴史を肌で感じる

実際に旧市街に足を踏み入れると、とてもエネルギッシュで庶民的な雰囲気が漂っているのです。ニースの歴史をひも解いていくと、パリのような格式と威厳のある街並みとは違う、どこか温かみを感じる街である理由は明白になります。

ニースは1860年に、サルデーニャ王国(=北イタリアのピエモンテ地方を支配していたサヴォイア家)が中部イタリアの併合を認めてもらう代償として“改めて”フランスに割譲されました(1815年のパリ条約ではニースはサルデーニャ王国に割譲)。

このサヴォイア家とは、いまのイタリア北部やフランス語圏スイス、そしてフランス南東部の領地を有した貴族で、1861年にイタリア王国成立とともに王国が誕生したときのイタリアの王家。サヴォイア家によって統治されていたニースは、旧市街の雰囲気、伝統的な料理までが地中海側のイタリア北部のテイストを醸し出している街とも言えるのは、長く共有した歴史があるからでしょう。注意点として、ニースがイタリア領だったというワケではありません。

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旧市街地。赤や黄土色など温かみのある色使いの外壁が特徴。

とは言え、「イタリアみたい…」と言うのはご法度のようなのです…!?

今回の南フランス取材でニースっ子に話を訊いてみると、「ニース人である誇りと強いアイデンティティ」があるようで、イタリアと比べられるのは少し抵抗があるとのことでした。

イタリア風味な趣(おもむき)があるのは事実ですが、「イタリアみたいにカラフルで美しい!!」という感想を述べるのは、お鮨のトロを食べて「お肉みたいに美味しい!!」と表現するくらいナンセンスのようなのです(笑)。

旧市街にある「サレヤ広場」で
お散歩

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ニースの旧市街である中心部にある「サレヤ広場」Google MAP

さて、そんな歴史に思いを馳(は)せながら、お散歩に出かけてみましょう。花市場として有名な旧市街にある広場「サレヤ広場」は、活気あふれる商店街など生き生きとしたニースの多面的な表情が楽しめます。

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城址跡公園の丘から街を一望

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城址跡公園の丘 (Castle Hill Park)の東側から望むニースのヨットハーバー。Google MAP

定番スポットですが、ぜひデートコースのひとつとして行きたいのが「城址跡公園の丘 (Castle Hill Park)」です。一帯は植物公園がある高台からはニースとその周辺、宗教建築も多い旧市街が眺望できます。動画冒頭のクルーザーが並ぶヨットハーバー(港)の奥…山を隔てて東方13kmにはモナコ公国が位置しています。

🏉

RWC2023スタジアムは
「スタッド・アリアンツ・リヴィエラ」

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スタジアムに<br>隣接されている<br>『スポーツ博物館』
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RWC2023フランス大会において、コート・ダジュール地方で日本代表戦が行われる唯一の都市が「ニース」です。集客数3万4615席のスタジアム「スタッド・アリアンツ・リヴィエラ(Stade Allianz Riviera)」。「スタッド・アリアンツ・リヴィエラ」Google MAP

また、スタジアムにはスポーツ博物館が隣接されているので、ラグビーファンはもちろん、サッカー、テニス、サイクルロードレース、F1など…スポーツファンとしてもその歴史を楽しみながら学ぶことができるでしょう。

イタリア発祥の5ツ星ホテル
ルーフトップで乾杯

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場所は『ボスコロ・ホテル & スパ・ニース(Boscolo Hotel & SPA Nice)』のルーフトップにあるプールサイド。

上述でニースという街の歴史を学んだ読者の皆様におすすめの宿泊ホテルは、イタリア発祥の5スターホテル『ボスコロ・ホテル & スパ・ニース(Boscolo Hotel & SPA Nice)』。イタリアとフランス両国の国旗を掲げているもの互いの文化とルーツに敬意と愛情を示している表れでしょうか…、ニースという街とも親和性が高いホテルです。

『ボスコロ』のルーフトップは、レストランになっておりディナー利用が可能。デートでの使い方としては「アペリティフ(夕食前の時間)」としてがおすすめ。プールサイドでシャンパン(Champagne)と、アペロールを使ったカクテルの定番『アペロールスプリッツ』で乾杯を…。ちなみにアペロールは、イタリア生まれの食前酒に適したオレンジの風味のリキュールで、スパークリングワインと組み合わせたイタリア人に人気の夏定番カクテルです。ニースに暮らす人にも大人気だそうで、いまや夏の定番カクテルになっているとのこと。イタリア発祥の『ボスコロ』らしく、フランス × イタリアのコンビネーションを堪能してみてください。

『Hotel Boscolo Nice』公式サイト(英語) 
Google MAP

夕暮れと波の音が
ムードを引き上げるレストラン

ruhl plage nice france
ruhl plage nice france
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さて、「アペリティフ」を終えたらディナーへ向かいましょう。太陽の光が気持ちいい日光浴も兼ねたランチ利用も良いですが、やはりパートナーとは夕暮れスタートのディナーとして使いたいのが海岸沿いにある『リュール プラージュ(Ruhl Plage)』。プライベートビーチも併設されています(予約・利用時間・料金はコチラ)。

そして『ボスコロ』では、宿泊者には便利なリュール・ビーチへのアクセスがついた宿泊パッケージ商品が販売されています。ゲストが滞在中にリュール・ビーチへのアクセスを希望する場合は、ホテルのレセプションを通せば優先料金が適用されるそうです。

ruhl plage nice france
(写真左から)前菜:トマトの薄焼きタルト、アーティチョーク、バジルソース、メイン:カンヌ沖獲れのスズキのフィレとパルメザンのリゾット添え。

『Ruhl Plage』公式サイト(仏語)  
Google MAP

ニースとモナコの
間に位置する
石畳の鷲の巣村
「エズ村(Èze)」

別の日には、ニースから少し離れた絶景スポットの小さな村に出かけてみるのもアリです。美しさと可愛らしさが共存する、住人がたった14人の「エズ村」がおすすめです。鷲(わし)の巣村とも呼ばれる村で、その理由は他の動物から卵や雛(ひな)を守るために崖の頂上にある鷲の巣の様子と、村の様子が似ているためとのこと。エズ村は、ニースから約12kmとモナコから約8kmの間に位置し、どちらも車で約20分で行けます。

「鷲の巣村」とも称されるエズ(eze)

1時間程度あれば、徒歩で村全体を巡れるくらコンパクトな大きさですが、村の中にお土産屋さんやレストランもゆっくりと時間をかけても楽しむことができます。この小さな村の中に、5ツ星ホテルが2軒もあるのです。

ニースからエズ村に公共交通機関を使ってアクセスする場合は、バスが一番おすすめです。ニースからですとトラムに乗ってVauban駅に「Vaubanバスターミナル」があり「82番」のバスに乗って「Village Eze エズ村」までアクセス可能です。所要時間は約30〜40分。82番バスの時刻表(往復ニース⇔エズ村)

村の中は多くの階段や段差、坂がありますのでべビーカーやヒールの高い靴はおすすめできません(が、ベビーカーを押していたフランス人もいました)。石畳で滑りやすいので、歩きやすいスニーカーなどがよいでしょう(筆者はここの石畳でスマホの画面を割りました…笑)。

日本人パフューマーによる
指導でオリジナルの香水作りを…

galimard eze village
「ガリマール(Galimard)」社の調香師(パフューマ―)増田湧介さん。
galimard eze village

そして、エズ村の観光を考えている日本人にぜひおすすめしたいのが、オリジナルの香水づくりができる特別な体験です。

1747年創業の老舗メゾン「ガリマール(Galimard)」社で調香師として日々鍛錬し続ける、日本人パフューマーの増田さんがサポートしてくれるのがエズ村にある「ガリマール」のショップです。フレグランスづくりには難しいプロセスはなく、自分の直観に従った好きな香りを増田さんのサポートにより調香してくれるので、カップルでも楽しく過ごせます。最後には、『調香師見習い証明書』がもらえる粋な演出もあります。ちなみに、増田さんは通常「グラース(Grasse)」にあるガリマール本社に勤務しているので、エズでの調香体験を希望されるときは、事前に当社にお問合せを。

『Galimard』公式サイト(英語) 
Google MAP

「鷲の巣村」とも称されるエズ(eze)
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■パリからニースのアクセス

  • 鉄道:パリ・リヨン駅から高速列車TGVで約6時間、パリ・オーステルリッツ駅発の夜行列車で約12時間
  • 車:高速A6号線およびA7号線を利用して約9~10時間
  • バス:「ブラブラバス(Blablabus)」を利用して10時間以上
  • 飛行機:エールフランスまたはイージージェットのパリ - ニース直行便(約1時間)
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地中海に臨む軍港町
「南フランス・トゥーロンを巡る」

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「トゥーロン(Toulon)」と聞いて、一般の日本人にはあまり聞きなじみのない都市かもしれませんが…いえいえラグビーファンにとっては言わずもがな。フランスラグビーユニオンリーグ最高峰のトップ14に所属しており、4回の優勝を誇るあの強豪クラブ『RCトゥーロン』が本拠地を置く港町で、ここで元ラグビー日本代表FB五郎丸歩さんもプレーしていたクラブです。この「トゥーロン」は、16世紀からフランスの主要な軍港町でした。

「ファロン山」の
ケーブルカーデート
山頂カフェでひと時

そんな「トゥーロン」の街の背後にそびえる標高約600mの「ファロン山(Mont Faron)」。頂上まではケーブルカーの利用が可能です。山頂には動物園、レストラン、散歩道、博物館があり、美しい街並みや港、沖合の島々まで見晴らせることができ、景色を眺めながらランチやコーヒーを楽しめます。

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ハイキングやランニング、マウンテンバイクで山頂を目指す強者もいますが、ケーブルカーが断然おすすめ。ケーブルカーは有料で約5分で山頂に着き、毎日朝から営業をしていますが、終了時間は月によって異なりますので営業日と営業時間は公式サイトでご確認を。「ファロン山」ケーブルカー営業時間(仏語)

ケーブルカーが営業していないときは、「ファロン山」の西側を通る道を利用して山頂まで車で行くことも可能です。とは言え、曲がりくねった細い山道を通って山頂までのドライブは約50分~1時間かかりますし、日本と違って設備されたガードレールもないので…かなり注意が必要です。フランス滞在初心者には不向きと言わざるを得ないので、やはりケーブルカーを選択したほうがベターです。

🏉

市街地にある「マイヨール スタジアム」

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歌手フェリックス・マイヨール氏(Félix Mayol)によって、1919年に建設された「マイヨール スタジアム(Stade Mayol)」は町の中心にあり、市民の心の中心にあるスタジアムと言っても過言でないでしょう。試合のある日は、あの「ファロン山」まで響きわたるように収容可能な1万8200人の大歓声が町を揺るがします。このラグビー殿堂のスタジアムには、往年の名選手たちの名を記したプレートが正面広場に設置されています。

「マイヨール スタジアム」Google MAP

地元民がこぞって愛する
メジャン湾入り江の
穴場レストラン

l’escale
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断崖の下にある、オレンジ色の屋根に統一された漁師たちが持つ家…その可愛らしい家の間の細い階段降りていきます。これだけでもドキドキ胸が高まっていきます。(川端康成のトンネルを抜けると…じゃないですが)細道を抜けると…、開かれた美しいメジャン湾(Méjean)の入り江が目に映ります。そんな絶景スポットに店を構えるのが『レスカル(L’Escale)』。地元の人たちで賑わう人気の隠れ家レストランです。

l’escale
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海沿いにある利点を生かし、フレッシュで美味しい魚を使用したフードが味わえます。海にすぐ手が届きそうなテラス席がウリです。フランスは、日本に次ぐ世界2位のウニ消費国とも言われており、入り江では親子が網を持ってウニを採っているところでした。

『L’Escale』公式Instagram

■パリからトゥーロンのアクセス

  • 鉄道::パリ・リヨン駅から高速列車TGVで約4時間
  • 車:高速A6号線およびA7号線を経て約8時間
  • バス:長距離バス「BlaBlaBus」で10時間30分

■ニースからトゥーロンのアクセス

  • 鉄道:高速列車TGVで約1時間50分、地方列車TERでも約1時間50分
  • 車:高速A6号線およびA7号線を経て約8時間
  • バス:長距離バス「Flixbus」で1時間45分
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アグレッシブルな街
「南フランス・マルセイユを巡る」

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SHOJIRO NAKABAYASHI

待ち合わせは、「マルセイユ辺り(Somewhere Near Marseilles)」で…。

最近ではマルセイユという名を聞くと、宇多田ヒカルの楽曲を思い出す人もいるかもしれません。「ぼくはロンドン、君はパリ この夏合流したいね 行きやすいとこがいいね マルセイユ辺り」。そう現代社会を生きるカップルはとっても多忙。人によっては国境を越えて関係を築くカップルなんてのもちらほら。そんな国際的に多忙なカップルには、歌詞のように“マルセイユ辺り”で待ち合わせをして、ゆっくりと…ときには刺激的な時間を過ごすなんてのはいかがでしょうか。

【写真集】「マルセイユ辺り(somewhere near marseilles)」

フランス最古の都市「マルセイユ(Marseille)」という地は古今東西、アートに多大な貢献をし、多くのアーティストにインスピレーションを与える都市でもあるのでしょう。国際色豊かで異国情緒あふれる雰囲気が私たちを魅了します。映画やドラマのロケ地としても有名で、例えば『勝手にしやがれ(Bout de Souffle, 1960)』、『フレンチ・コネクション(The French Connection, 1971)』や、リュック・ベッソン監督の『タクシー(TAXi, 1998)』、ローラン・ティラール監督の『おとなの恋の測り方(Un homme à la hauteur, 2016)』だけでなく、Netflix「マルセイユ」シリーズと…挙げればキリがありません。映画を発明した、あのリュミエール兄弟が初の作品を撮影したのは、マルセイユの東30kmにある「ラ・シオタ(La Ciotat)」だったそうです。

南フランス・マルセイユを巡る
SHOJIRO NAKABAYASHI
「マルセイユ旧港(Vieux Port)」

筆者にとって「マルセイユ」おすすめの象徴的なスポットが、「マルセイユ旧港」で毎朝開催される「魚市場」です。新鮮な魚介類(タコもあります)や漁船を横目に河岸をお散歩しているだけでもとても楽しいのです。そして、庶民的な活気あふれる旧港から望める荘厳な「ノートルダム・ド・ラ・ガルドバジリカ 聖堂(Basilique Notre Dame de la Garde)」のコントラストも魅力的です。

それでは、聖堂に出かけましょう。アクセスには、旧港からの路線バス60番、または旧港から出ているプチトラン(観光用のミニトレイン)で約20分程度で着きます。入場無料です。

マルセイユの市民を見守る聖堂

ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂(basilique notre dame de la garde)

マルセイユの丘の上に建つネオロマネスク・ビザンティン様式の聖堂、「ノートルダム・ド・ラ・ガルドバジリカ聖堂」。マリア巡礼聖堂であり、船乗りの安全を願う帆船のお守りも飾られています。聖堂の南側正面には、四角柱の高さ41mの鐘楼があります。その上に高さ12.5mの塔を土台に、さらに高さ11.2mの黄金の聖母子像があります。

ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂(basilique notre dame de la garde)
ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂(basilique notre dame de la garde)

バジリカ聖堂から360度見わたせられる街のパノラマは圧巻です。マルセイユ市内からはもちろん、海上からも見られるバジリカ聖堂は、街のシンボル的な存在と言えるでしょう。

二人の距離を近づける
ラグジュアリーなホテル

hôtel dieu intercontinental marseille
SHOJIRO NAKABAYASHI
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宿泊は、歴史ある施療院跡をリノベーションして作られたマルセイユ随一の豪華ホテル『インターコンチネンタル マルセイユ(InterContinental Marseille)』がおすすめ。テラスからの景色に加え朝食は絶品で、ここからも正面に「ノートルダム・ド・ラ・ガルドバジリカ聖堂」が見られます。

intercontinental marseille
intercontinental marseille

『InterContinental Marseille』公式サイト(日本語) 
Google MAP

🏉

フランスで2番目に大きなスタジアム
「オランジュ・ヴェロドロームスタジアム」

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RWC2023フランス大会において、マルセイユでは準々決勝2試合を含む6試合が行われます。収容人員6万7000人の「オランジュ・ヴェロドロームスタジアム(Stade Orange Vélodrome)」は、地元の強豪サッカーチームの「オランピック・ド・マルセイユ」のホームスタジアムとしても知られています。

「オランジュ・ヴェロドロームスタジアム」Google MAP

■パリからマルセイユのアクセス

  • 鉄道:パリ・リヨン駅から高速鉄道TGVで3時間、リヨン・パールデュー駅からはTGVで1時間40分
  • 車:フランスの南東部と南西部をつなぐ幹線高速道路上にも位置し、ニースからは車またはバスで2時間。
  • 飛行機:

    国際空港である「マルセイユ・プロヴァンス空港」を擁し、特にパリ・オルリー空港とマルセイユを結ぶエールフランスのシャトル便「ラ・ナベット」は1時間~ピーク時は30分間隔で運航。パリ・シャルル・ド・ゴール空港からも1日3~4便が飛ぶ。所要時間1時間30分。

🏉

案内人:
大野 均 Hitoshi Oono
1978年5月6日生まれ。福島県郡山市出身。身長は192cm。高校までは野球部に所属するも、日本大学工学部へ進学するとラグビーに熱中。大学卒業後に東芝府中ラグビー部(現・東芝ブレイブルーパス東京)に入団。やがて頭角を現し、2004年に日本代表初選出。さらに2007年、2011年、2015年と3大会のワールドカップに出場。国際試合出場歴の98キャップとなり、歴代最多を誇る。ジャパンラグビートップリーグでは170試合に出場し、ベストフィフティーンには9度選出。2009-2010シーズントップリーグではMVP受賞。そして2020年に現役を引退し、現在は東芝ブレイブルーパス東京のアンバサダーを務める。そんな彼の座右の銘は、「灰になってもまだ燃える」。


《取材協力》フランス観光開発機構プロヴァンス・アルプ・コートダジュール観光局、エールフランス航空記事はこちら

《衣装協力》CANTERBURY