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「買わないほうがいいの?」という疑問の声も挙がる4Kテレビですが、2018年からはBS・CS放送が開始され、4K対応の「Ultra HD Blu-ray」も増え、動画配信サービスもすでに4Kへの対応を進めています。地デジ以外は確実に、4Kへと切り替わりつつあるのが現状です。
そこでこのページでは、4Kテレビの選び方を詳しくご紹介します。さらに、売れ筋の50インチ、コスパの良い製品がそろう43インチを中心に、ソニー、シャープ、パナソニックなどの人気メーカーからおすすめ製品をピックアップして紹介します。
4Kテレビとは?
4Kテレビとは、フルハイビジョンテレビの4倍の解像度がある高画質なテレビのことです。同じ大きさのテレビなら、4Kテレビはフルハイビジョンテレビの4倍画像が緻密になり、粒状感の目立たない美しい映像を楽しめます。
4K放送そのものは、2014年にCS放送で開始され、2018年からはBSでもスタート。近年NetflixやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスの4K映像が人気となり、4Kテレビも一気に身近な存在となりました。
4Kテレビの選び方【基本編】
最初に、求めるテレビの大きさを決めましょう。買い替えであれば今のテレビを基準に大きくするのか否かを決めるのが一番です。4Kテレビは粒子が細かく、従来よりテレビに近づいて視聴できるとされています。ですが、ある程度距離を取って視聴する方が滑らかに見えるのは今までのテレビと同じです。
液晶パネルには種類があります。予算に問題がなければ、万能で最も製品数が多い「IPSパネル」を選ぶのがおすすめです。映画をよく観る方なら、黒が締まる「VAパネル」もおすすめです。ですが視野角が狭くなるので、斜めからは観ることはおすすめできませんのでご注意を。
バックライトにも種類があります。液晶の真後ろにライトを配置した「直下型」が増えていますが、製品によっては照度ムラが散見されます。特に予算に制限がある場合、2021年現在は「エッジ型」を選んだほうが確実かもしれません。
家庭では時間によって明るさや光の入り方、光の色が変わります。それらの変化をセンサーが読み取って、最適な画質に調整してくれる調整機能が搭載されている4Kテレビなら、テレビの性能をしっかりと引き出してくれます。
解像度の低い地デジやBlu-rayの映像を、自動で4K相当に補正してくれる「アップコンバーター(略称アプコン)」を搭載している4Kテレビも魅力的です。手持ちのBlu-rayやDVDを観るときだけでなく、テレビを観る際にも役立つ機能なのでぜひご確認を。
HDRとは、従来のテレビと比べて白飛び・黒つぶれを大幅に減らし、明暗差の大きい映像を美しく描く技術です。今後のさらなる普及が見込まれる技術と言われており、予算に余裕があれば対応製品を選ぶことをおすすめします。
HDRにはいくつか種類があります。動画配信サービスやBlu-rayの視聴が多いなら、「HDR10」や「Dolby Vision(ドルビー・ビジョン)」に対応している製品がいいでしょう。BSやCS放送もよく観る方なら、さらに「HLG」にも対応した製品がおすすめです。
4Kテレビの選び方【使い方別】
Amazon Prime(アマゾンプライム)ビデオや、Netflix(ネットフリックス)、Hulu(フールー)などの動画配信サービスをよく利用するという方なら、アプリケーションが内蔵されている4Kテレビを選ぶと、テレビ単体で動画配信サービスを受信できて便利です。
このタイプの4Kテレビは、スマホと同じ「Android OS」で制御する「AndroidTV」が多くそろっています。まだ新しい技術で動作が不安定という声もあるため、口コミを十分チェックしましょう。
スポーツをよく観る方は、動きの速い映像で残像を生じさせない「倍速機能」と「バックライト制御機能」にぜひ注目ください。
映像は、1秒間に24~60枚(コマ)の画像をパラパラ漫画の原理で表示しており、その枚数が多いほど滑らかです。そのため、元のコマ数を自動で倍に増やすのが「倍速機能」で映像が滑らかになります。
一方の「バックライト制御」は、映像の倍のスピードでバックライトを点滅させて疑似倍速状態をつくって残像を減らします。
テレビの映像は、1秒間に30枚(コマ)の画像をパラパラ漫画の原理で表示しています。映画はこれが「24コマ」で、忠実に表示できるテレビは実は多くありません。なので、映画館とは映像の雰囲気が少し変わってしまっています。
24コマで再生できる製品はまだ少ないので、最低でも「シネマモード」がある製品を選ぶともともとの映画の雰囲気を感じられます。さらにこだわるなら、「Filmmaker Mode(フィルムメーカーモード)」に対応した4Kテレビを選ぶと、原作に忠実に楽しめるでしょう。
PS5やXboxなどの最新ゲームをテレビの大画面で楽しみたい方は、速い動きに対応できる「120fps」対応の4Kテレビが」おすすめです。ちなみにfpsとは、Frame per second の略で、動画1秒あたりの静止画の枚数を表す数値を指します。この数が多いほど、滑らかな動きの動画となります。
「4K」と「120fps」の両方に対応したテレビは高価ですが、残像が減り、ゲームのプレイが快適になります。
おすすめの4Kテレビ10選
おすすめの4Kテレビを紹介します。コスパのよい43型と、売れ筋の50型を中心に、憧れの有機ELテレビも掲載しています。
パナソニック(Panasonic) VIERA TH-43GX755 43型
「どうせ買うなら良いものを…」という方におすすめなのが、コチラです4Kテレビ。最新の機能をひととおり搭載しているのはもちろんですが、製品そのものの質の高さや、扱いやすさが口コミで好評です。
- パネル:43V型IPSパネル(直下型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR10&HLG対応、動画配信サービス対応
ハイセンス(Hisense) 43V型 43E6800
5万以下の低予算で4Kテレビを導入したいのなら、世界のテレビシェア4位のハイセンスのテレビはいかがでしょうか。中国メーカーと言えど、値段が安いだけでなく、東芝との共同開発による映像エンジンを搭載するなど、性能にも抜かりはありません。
- パネル:43V型VAパネル(直下型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR対応、動画配信サービス対応、ドルビーオーディオ
LG 43UN8100PJA 43型
マスタリング環境を再現しながら、映画において監督の意図を可能な限り表示できるという映像モード「FILMMAKER MODE」と共に、HDR、ドルビーオーディオを搭載。つまり、映画をとことん楽しめるテレビというわけです。
アップコンバーターがないので、「地上波は見ないけど、Netflixをよく観ている」という方に、まさにぴったりの4Kテレビです。映画好きにはかなりおすすめです。
- パネル:43V型IPSパネル(直下型バックライト)
- 機能:倍速機能、HDR10&HLG対応、動画配信サービス対応、FILMMAKER MODE、ドルビーオーディオ
東芝(TOSHIBA) REGZA 43M530X 43型
地上波から動画配信サービスまで、ひと通りの機能を押さえた人気の4Kテレビです。東芝のテレビ部門はハイセンス傘下で、共通する部分が多いのですが、東芝のほうが色味があっさりしていて、調整機能が充実している傾向です。国内メーカーという安心感も魅力的です。
- パネル:43V型VAパネル(エッジ型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR10&HLG対応、動画配信サービス対応
ソニー(SONY) ブラビア KJ-48A9S 48型
有機ELの映像の美しさは、液晶より1枚も2枚も上手。その高画質で映像作品をとことん楽しみたいなら、コチラの4Kテレビがおすすめです。画面そのものがスピーカーとなって音を出す「アコースティックサーフェスサウンド」で、他のテレビとはひと味違う映像体験を味わえるでしょう。
- パネル:48V型 有機EL
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制、倍速機能、Dolby Vision・HLG対応、動画配信サービス対応(AndroidTV)、アコースティックサーフェスサウンド
ハイセンス(Hisense) 50U7F 50型
50型としては、実にリーズナブルな4Kテレビです。VAパネルながら、視野角を広げる機能を搭載しているので大人数や寝転んで観たいときにも便利。
映像エンジンは、東芝と同じものを使っている点も安心材料と言えるでしょう。コストだけでなく、品質を重視したい方におすすめです。
- パネル:50V型VAパネル(直下型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR10&HLG対応、動画配信サービス対応
東芝(TOSHIBA) レグザ 50M530X 50型
評判の良い国内メーカー製の4Kテレビの中では、比較的リーズナブルで人気の高い製品です。地デジやBlu-rayなどを綺麗に見るための機能はひと通りそろっていて、コストパフォーマンスも良好。パワフルなオーディオを搭載しているので、音にこだわりたい方にもおすすめです。
- パネル:50V型VAパネル(直下型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR10&HLG対応、動画配信サービス対応
シャープ(SHARP) アクオス 4T-C50CL1 50型
液晶テレビ初期の段階から、品質の高さで人気を博しているシャープの「アクオス」。このCL1は最新シリーズの中ではリーズナブルな4Kテレビです。流行りのIPSパネルではなくVAパネルで、バックライトもエッジ型という質実剛健な設計ですが、画質の高さは申し分ありません。
- パネル:50V型VAパネル(エッジ型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、残像抑制(バックライト制御)、HDR10・Dolby Vision・HLG対応、動画配信サービス対応(AndroidTV)
LG 49NANO86JNA 49型
映画とゲームを思う存分楽しめる4Kテレビです。速い動きもきれいに表示できる「120Hz」に対応している上に、入力遅延を自動で低減する「ALLM」モードなどのゲームのための機能がそろっています。しかも、映画を劇場で公開された色味や雰囲気を忠実に再現する「FILMMAKER MODE」にも対応しています。
- パネル:49V型IPSパネル(直下型バックライト)
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、倍速機能、HDR10・Dolby Vision・HLG対応、動画配信サービス対応、FILMMAKER MODE、ドルビーアトモス対応、4K・120Hz対応
LG 55BXPJA 55型
手頃な価格で有機ELの高画質を味わいたいなら、コチラの4Kテレビがおすすめです。有機ELはバックライトの影響を受けない、「真っ黒」の表現が可能。その特性を生かして、映画をとことん楽しむための設計がされています。さらにスポーツ観戦や、ゲーム用としても優れた描写力を誇ります。
- パネル:55V型 有機EL
- 機能:自動画質調整、アップコンバーター、倍速機能、HDR10・Dolby Vision・HLG対応、動画配信サービス対応、FILMMAKER MODE、ドルビーアトモス対応、4K・120Hz対応
音にこだわるなら別売りスピーカーを
テレビ付属のスピーカーは、地デジ放送を観るのに十分な音を出してくれます。ただし音にこだわるとなると十分ではありません。テレビ内蔵スピーカーは物理的に小さく、小さな音量の表現が苦手です。
最近ではオーディオ規格「ドルビー」に対応した製品や、高級オーディオブランドの名を冠した製品もありますが、別売りのサウンドバーやスピーカーを用意してしまったほうがコスパが良いケースが多いのも事実。選択肢を拡げて別売りスピーカーも検討しましょう。
まとめ
ひとくちに4K対応テレビと言っても、さまざまな製品があることがお分かりいただけたかと思います。このページで解説した選び方を元にチェックしていけば、必ず理想の1台に巡り会えるはず。ご紹介した製品はどれもおすすめできるものなので、ピンと来た4Kテレビがあれば、ぜひ購入をご検討ください。より美しい映像に出合えるはずです。