F1好きの人からすれば、「なにをいまさら」ということなのは理解しています。それでも、なんという体験をしたのかと思いました。こんな世界があるのかと。

何の話かと言うと、2022年10月2日から3日にかけて開催されたF1シンガポールグランプリを体験してきました。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となったことも手伝ってでしょうか、確かにシンガポールの街は熱気に包まれていました。包まれていた、という表現は正しくないかもしれません。街全体が熱を生み出す着火点となっていました。「街が熱気に包まれるとはこういうことか」と思い知らされた次第です。

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Dan Istitene - Formula 1//Getty Images
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Bryn Lennon - Formula 1//Getty Images

聞くところによると、めぼしいホテルの多くはフルハウス。街の中心部には交通規制が敷かれ、通りには応援するチームのウエアに身を包んだファンでごった返しています。あくまで個人的な見立てですが、ウェアを着ている人数から判断すると、一番人気は「フェラーリ」。「メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム」と「レッドブル・レーシング」が2番手を争うといった具合でしょうか。

夜の街を歩いても、盛り上がりを感じずにはいられません。ルーフトップバーからは爆音のダンスミュージックが漏れ聞こえてきます。F1目当てのツーリストたちが音楽に身を委ねている姿を想像するのも難くありません。

なんと贅沢。想像以上の驚きがありました

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Bryn Lennon - Formula 1//Getty Images
写真右側に写る3階建ての建物がパドックです。奥に見える棟の1階がピットとチームのガレージ。その上の2階と3階にいくつものラウンジが並びます。手前の棟では、屋外でF1レースを楽しむことができます。

さて、肝心のシンガポールグランプリですが、これは全23戦で争われるF1グランプリシリーズの中のひとつ。超高層ビルに囲まれたシンガポールの市街地コース、「マリーナベイ・ストリート・サーキット」を縫うように走るシティレースです。F1グランプリシリーズでは珍しいナイトレースということもあって、高い人気を誇ります。

パドックへのアクセスは、超プラチナチケット

人生初のF1体験となる私が観戦した場所は、パドックと呼ばれる建物にある「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」です。この話をする前に、まずはパドックについて簡単に説明をさせてください。

パドックとはF1チームのガレージ真上にある建物のことで、運営関係者やチーム関係者が過ごすエクスクルーシブな場所。その絶好のロケーション(サーキットのホームストレートに面し、ピットやスタート&ゴールが一望できるのです)を活かし、一流シェフによるグルメや高級ワインなどをフリーフローで楽しみながら、レースを優雅に観戦できるラグジュアリーなラウンジとなっています。

パドックに入るには、パドッククラブパスと呼ばれるチケットが必要となるのですが、これが超プラチナチケットとして知られているシロモノ。競争率が高いうえに価格も高額。シンガポールグランプリの場合、3日間の通しパスで100万円近くの値札がつく、まさにお宝チケットです。

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Clive Mason//Getty Images
「マリーナベイ・ストリート・サーキット」は、シンガポールの市街地を走るコースです。人工的な都市の景観にF1マシンがよく似合います。
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Dan Istitene - Formula 1//Getty Images

さらにパドック内には、F1チームがそれぞれのVIPラウンジを設けています。そこに入場できるのはチーム関係者やスポンサーからの招待を受けた人など、ごく限られた人々のみ。極めてクローズドかつ希少性の高い空間となります。

私が観戦した「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」は、メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームのラウンジでした。年間チャンピオンに7度も輝いたレジェンド、ルイス・ハミルトン選手らを擁し、2021年シーズンにコンストラクターズチャンピオンシップ8連覇を果たした名門チームです。ザ・リッツ・カールトンはこのチームと、2019年からオフィシャルパートナー契約を結んでいます。

「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」という別世界

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Marriott BONVOY
VIPエリア「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」。この日の夜は、注目の若手育成ドライバーのデ・フリース選手が紹介されるなど、チームスタッフとの交流も盛んに行われました。

さてラウンジに入ると、まずその広さに驚かされます。200人は優に収容するほどのスペースにはバー&フードカウンターがあり、中央にはダイニングスペース。その周りを豪華な料理をサーブするスタッフがキビキビと動き回っています。周囲を見渡すと、さまざまな国から来た人たちがシャンパン片手に談笑を繰り広げています。F1グランプリのパドックやラウンジがビジネスシーンで使用されることも多く、“サーキットの社交場”と呼ばれることも頷けます。

いざ、予選ラウンド開始です

「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」の優雅な雰囲気をひと通り堪能したところで午後9時になり、翌日の本戦に向けた予選ラウンドが始まります。会場にはMCが入り、ラウンジにいる多くの人たちと一緒に、目と鼻の先で繰り広げられる高速の世界をシャンパン片手に眺めるのです。

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左:24歳の新鋭、ジョージ・ラッセル選手。このシンガポールグランプリ本戦ではファステストラップを記録しました。右:レジェンドのルイス・ハミルトン選手は、この日の予選ラウンドを3位で通過しました。
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Peter J Fox//Getty Images

心臓が破裂するかのような爆音と、人工的な街中に突如現れたきらびやかなシティサーキットの灯り。その中を流れ星のように疾走し一瞬で消えていくマシンの閃光。甲高く鳴り響くエンジン音の合間に、絶叫するMCの声が聞こえてきます。「ルイス・ハミルトンのタイムは現在暫定2位――」。ライバルをコンマ数秒先んじたタイムに、会場からは大歓声。ラウンジの壁と天井が震えます。なんだ、この世界は? 白ワインで少しだけ気分が高揚していることを差し引いても、もはや日常から切り離された空間に自分がいることがわかります。

音楽ライブ、ピット見学、トークショー…。イベントは尽きません

F1レース体験は、ラウンジの中だけにとどまりません。プラクティスセッションと予選の合間には「ピットウォーク」と呼ばれるイベントがあり、ピットレーンに降りてチームガレージを間近で見学することができます。そしてレース前にはサプライズも。なんと、エースドライバーのルイス・ハミルトン選手と、若手注目株のジョージ・ラッセル選手が「ザ・リッツ・カールトン シルバーアロー・ラウンジ」に姿を現し、ゲストを迎えます。なんというホスピタリティ。

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「ピットウォーク」では、チームの心臓部を至近距離から見学できます。まさかこれほど近づけるとは。

パドックから徒歩圏内にある別会場ではライブも開催され、ブラック・アイド・ピーズやグリーンデイ、TLCなどのアーティストが数多く出演。F1に興味がなかったとしても、十二分に楽しめるエンターテインメントがそろっていることも付け加えておきます。

私はこの日のメインイベントである予選ラウンドのレースを満喫した後、香港の友人と共にライブ会場へ。帰りは日付をまたぎましたが、滞在先も抜かりありません。この日の宿泊はパドックから最も近いホテルであり、トラベル専門誌において“シンガポール・トップホテル”の栄冠にも輝いたことのある「ザ・リッツ・カールトン・ミレニア・シンガポール」です。

前述のとおりザ・リッツ・カールトンは、「メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム」のオフィシャルパートナーホテル。ホテルのロビーにはリッツ・カールトン仕様にペインティングされた「メルセデスEQS」が展示され、最後の最後までF1グランプリのお祭り気分を盛り上げてくれます。

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Marriott BONVOY
予選レース前日には、パネルディスカッションを見学。登壇者はメルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チームのCEOや、マリオット・インターナショナルアジア太平洋地区プレジデントら。名門チームのマネジメント法などをテーマに濃密なプレゼンテーションが行われました。

極上のホスピタリティとF1の華やかな世界に浸る体験。今回が初めてのF1観戦ながら、その雰囲気を体感し、人気チームの深い所にグッと触れることができたような気がしました。少なくとも、今後のF1の捉え方が大きく変わるマイルストーンのような体験であったことは間違いないでしょう。

新たな体験の扉を開くカギとなったのは…?

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screenshot from Bonvoy Moments

今回のVIPエリアへのアクセスやチームスタッフとの交流会、パドック場外でのイベントやザ・リッツ・カールトン・ミレニア・シンガポールでの宿泊をはじめとする一連の体験。実はこれらは全て、「 Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」リワードプログラムで提供している特典の一つ、「Marriott Bonvoy Moments」にラインナップされている体験イベントです。

その説明をする前に、まずは「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」について簡単に説明をさせてください。「 Marriott Bonvoy 」とは、マリオット・インターナショナルのホテルブランドで利用できる旅行プログラムです。誰でも入会が可能で、入会金や年会費は無料。マリオット・インターナショナル傘下30のホテルブランドでの宿泊や、提携クレジットカードの使用などによってポイントを貯めることができます。

貯めたポイントは無料宿泊や部屋のアップグレードなど、マリオット・インターナショナル系列のホテルでの滞在に還元できる他、航空券やレンタカーの予約、また航空会社のマイルと交換することも可能です。さらにもうひとつ、注目のポイント交換特典が、今回私が参加した体験型プログラム「Marriott Bonvoy Moments」というわけです。

感動の瞬間を「Marriott Bonvoy Moments」で

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screenshot from Bonvoy Moments
ラグジュアリーなツアープログラムも充実。コチラはペルーの世界遺産・クスコとマチュピチュを巡るツアーです。

「Marriott Bonvoy Moments」はマリオットの展開する世界139の国と地域のどこかで常に開催されている体験イベントです。食・スポーツ・ライフスタイル・エンターテイメントの4つのカテゴリーから他では体験できないようなイベント、お金では簡単に購入することができないような希少価値の高い体験型プログラムがオファーされています。

具体例を挙げてみると、『“新・世界の七不思議”のひとつでもある、ヨルダンの古代遺跡ペトラを巡るエクスクルーシブなツアー』や『イギリスのサッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドの伝説の名選手と一緒にVIP席で観戦する体験』など、「こんな体験があれば…」と思うような企画性の高いイベントがラインナップされているのです。

日本で開催されるイベントもあります。2022年10月26日(水)時点、W大阪では、2部屋しかない「WOWスイート」で「鮨 うき世」の職人によるプライベート鮨ダイニングなどを楽しむプログラムがオファーされています。なお、参加申し込みはMarriott Bonvoyのポイントを使用して入札するオークション形式。イベント感覚でオークションを楽しんでみるのもよいかもしれません。オファー内容は随時アップデートされ、一期一会のイベントも多いのが特徴です。

ちなみに、今回のシンガポールグランプリパッケージに必要なポイントは1250万ポイント。これはモルディブにあるリゾート、ザ・リッツ・カールトン・モルディブファリアイランドの100泊分以上に相当します。

旅に必要なのは、旅のセンスと冒険心。そういった思いは常に備えつつ、個人では簡単に体験できないものは、旅のプロに聞く柔軟な心を持っていたいもの。そこで頼れる先のひとつが、マリオットがキュレーションした「Marriott Bonvoy Moments」です。世界は驚くほどに広く、未知の体験がたくさんあります。常に新たな体験を求め、自分を革新していく。そんなEsquireな人にぜひおすすめしたい、新たな旅の形です。

●お問い合わせ先
マリオット・インターナショナル
公式サイト

Marriott Bonvoyの公式サイト