BVLGARI
オクト ローマでは初めての自社製クロノグラフムーブメント搭載
薄型を極める「オクト フィニッシモ」に対して、この「オクト ローマ」は丸みを帯びた優美なシルエットが特徴。今年、初めて自社製クロノグラフムーブメント搭載モデルが登場し、人気コレクションの魅力を広げました。
プッシュボタンはケースに溶け込むようにデザインされ、クロノグラフでありながらスマートでエレガントな印象に。クリアで視認性の高いダイヤルは、伝統的なクルー・ド・パリ装飾が施され、洗練された表情を見せてくれます。また、インターチェンジャブルシステムの新搭載により、サテン&ポリッシュのアイコニックなブレスレットと、付属のラバーストラップを簡単に交換可能。シーンに合わせて着けこなしの幅も大きく広がります。
オクト ローマ ウォッチ
3時、6時、9時位置のカウンターにはサンバースト加工を施し、クロノグラフをスムーズな操作で読み取ることができるレイアウトを採用。こちらのブラックに加えブルーも展開する文字盤はクリアで高い視認性を誇ります。また、装着感に優れるSSブレスレットとラバーストラップの付け替えが簡単に楽しめることも大きな魅力となります。
132万円(ブルガリ/ブルガリ ジャパン TEL 03-6362-0100)
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CARTIER
コレクション初のアップデートで
ケースとブレスが完璧に一体化
1996年に発売された「タンク フランセーズ」は、1917年に誕生した「タンク」で初めてブレス一体型ケースを採用した画期的モデル。リストウォッチというよりもブレスレットウォッチのような趣で、洗練された意匠が世界的に人気を博し、以来一度もデザイン変更されていませんでした。
それだけに今年のアップデートは注目を集めましたが、一見しただけでは変わらないデザインのようで、実は似て非なるものと言えるほど大進化。100以上のコマからなる3連ブレスレットはコマが隙間なく連結され、メタルの立体的なアラビア数字を配してメタリックな仕上げとなった文字盤は、ケースとの一体感をアップ。まるでケースがブレスレットの一部のように感じられます。
タンク フランセーズ
究極のモダニティを感じさせる、一新された「タンク フランセーズ」のラインナップは、スモールサイズとミディアムサイズのゴールドケース、スモール(ダイヤモンドあり・なし)、ミディアム、ラージサイズのSSケースの全7種。こちらは自動巻きムーブメントを搭載するLM(ラージモデル)。男性の腕にもなじみます。
86万9000円(カルティエ/カルティエ カスタマーサービスセンター TEL 0120-1847-00)
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GRAND SEIKO
グランドセイコー初の
機械式クロノグラフがデビュー
グランドセイコーのムーブメントは、機械式、スプリングドライブ、クオーツという、それぞれに特徴のある3つの駆動方式。しかし、これまでグランドセイコーのクロノグラフにはスプリングドライブしかありませんでした。複雑な機械式クロノグラフムーブメントを新規開発するには、技術的にもコスト面でもハードルが高いのです。
ところが今年、ついに自動巻きクロノグラフCal.9SC5が完成。3針モデル用の傑作Cal.9SA5をベースにクロノグラフ機構を追加搭載し、毎時3万6000振動の機械式クロノグラフとしては世界最長となる約72時間パワーリザーブを実現しました。クロノグラフにも機械式ならではの味わいを求めるファンにとって、待ちに待った新作です。
エボリューション9 コレクション SLGC001
特徴の「TEN beat(10振動)」「Three days(3日間持続)」「Automatic(自動巻き)」「ChronoGRAPH(クロノグラフ)」から、TENTAGRAPH(テンタグラフ)と名づけられたモデル。サブダイヤルを一段下げた2重構造の文字盤は高い視認性とともに格段の美しさを誇ります。
181万5000円(グランドセイコー/セイコーウオッチお客様相談室〈グランドセイコー〉TEL 0120-302-617)
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LOUIS VUITTON
21年の時を経て、スマートな
ブレス一体型ケースへと成熟
ルイ・ヴィトンがタンブールを引っさげて、ウォッチメイキングに本格参入したのは2002年のこと。14mmほどの厚みを有する太鼓型ケースが特徴だったアイコンがフルモデルチェンジを受け、わずか8.3mm厚のブレス一体型ケースへと成熟しました。これにより装着感が大きく向上すると同時に、シック&スポーティなフォルムは多彩なスタイルにフィットします。
この進化を成し遂げられたのも、マイクロローターによる自動巻き上げ機構を採用することで、4.2mm厚に薄型化したオリジナルムーブメントの新開発があってこそ。ドレスウォッチ並みにスマートでありながら、多彩な仕上げとアプライドインデックスで立体感を持たせた文字盤も特筆ものです。
タンブール オトマティック
シルバーグレーのダイヤルを装備したトーン・オン・トーンと、対照的なディープブルーのダイヤルを装備した2モデルで展開される新生タンブール。「LOUIS VUITTON」の文字が刻まれた丸みを帯びたケース、サイズ、プロポーションにこだわったボリュームにより圧倒的なオーラをまといます。
各261万8000円(2点共ルイ・ヴィトン/ルイ・ヴィトン クライアントサービス TEL 0120-00-1854)
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OMEGA
超精密調整機構の実装により
機械式の限界精度を突破
人類初の月面着陸に同行した伝説的クロノグラフの派生モデルが、今年は前人未到の精度領域へ到達しました。衝撃に強く、磁気を帯びないシリコン製ヒゲゼンマイですが、一方で割れやすいため、従来はフリースプラングテンプによる精度調整が普通でした。
しかし、オメガが10年以上かけて独自の緩急装置「スピレート™システム」の開発に成功。シリコン製ヒゲゼンマイに直接作用して微細調整が可能になり、その結果、日差0~+2秒という驚異的な高精度を実現しました。その革新的技術を誇示するかのように、ブラック×イエローの警戒色や、ハニカムパターンのサンドイッチダイヤルを採用するなど、デザイン的にも攻めたレーシーな仕上がりが好評です。
スピードマスター スーパーレーシング
「スピレート™システム」を搭載した初めてのオメガのタイムピースは、破格の耐磁性と高精度を誇ります。ブラック&イエローの2色構成は、オメガ初の高耐磁性モデル「シーマスター アクアテラ 15,000ガウス」をたたえたもの。ブラック&イエローのストライプが入ったリサイクルナイロン製NATOストラップも付属します。
179万3000円(オメガ/オメガお客様センター TEL 03-5952-4400)
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TAG HEUER
アイコンモデルが劇的に進化。
内外装ともにフルモデルチェンジ
今年60周年を迎えたタグ・ホイヤー カレラは、1970年代のホイヤー カレラのドーム型プラスチック風防にインスピレーションを得た“ガラスボックス”と呼ばれるベゼルレスのドーム型サファイアガラスを新たに採用。1963年の初代モデルから受け継がれてきた伝統を守りつつ、都会的なルックスに生まれ変わりました。
従来よりやや小ぶりな39mm径のサイズ感や、優れた視認性、プッシュボタンの位置と形状を使いやすく改良した点など、語りどころは満載。また、ムーブメントもこれまでのホイヤー02が片方向巻き上げ式だったのに対して、新たなTH20-00はセラミックのベアリングを用いた切り替え車の採用により、両方向巻き上げ式に進化しています。
タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ
表面にサテン仕上げとポリッシュ仕上げをバランスよく交互に使うことでインパクトがある外見に仕上げたモデル。シルエットは流線形に仕上がっていながら、力強く張り出したケースの角やアヴァンギャルドなラグを備えるなど、「相反するものと調和する」デザインを見事に表現しています。
80万8500円(タグ・ホイヤー/LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL 03-5635-7054)
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Photograph / Masanori Yamaguchi
Text / Takahiro Ohno(Office Peropaw)
Text & Edit / Kazuyuki Okumura