ブルガリは1998年に、ジャンルを超えた“イタリアンスポーツシック”なタイムピース「ブルガリアルミニウム」により、ラグジュアリーウォッチの概念を刷新しました。
先見性にあふれたこの時計は、現在に至るまでデザインアイコンとして認知され、2023年には国際的なプロダクトデザイン賞である、レッドドット・デザイン賞ベスト・オブ・ザ・ベストを受賞しています。自動車産業から着想を得た素材であるアルミニウムとラバーを用い、さらにブルガリらしさを表現した斬新なデザインにより「ブルガリ アルミニウム」は、いつの時代も人々を魅了するオーセンティックウォッチであり続けています。
その「ブルガリ アルミニウム」とリアルドライビングシミュレーターの「グランツーリスモ」が、“精度と革新”の名のもとにタッグを組みました。
ソフト「グランツーリスモ」内で走行できるレーシングカーの開発を世界のトップ自動車メーカーに開放した「ビジョン グランツーリスモ(以下VGT)」プログラムの10周年にあたる今年、ブルガリは「グランツーリスモ」用に特別にデザインした「ブルガリ アルミニウム ビジョン グランツーリスモ」(以下「ブルガリ アルミニウム VGT」)を発表しました。このコンセプトカーは時計ブランドが手掛けた初にして唯一のもの。同時にクロノグラフウォッチ「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル」の2機種も発表しています。
ブルガリ アルミニウム
グランツーリスモ 限定モデル
このタイムピースは、「ブルガリ アルミニウム」の魅力的で大胆なキャラクターを通して、「グランツーリスモ」の世界観を表現。本来のスマートさとクールさはそのままに、1990年代の伝説的なイタリアのグランツーリスモカーのダッシュボードのダイヤルにインスピレーションを得た、鮮やかなイエローが目を引きます。
堅牢かつ軽さを誇るアルミニウムケースには、“BVLGARI”の文字が刻印されたソフトなラバーのベゼルがセットされるほか、スポーティーで革新的な素材の融合はアルミニウムリンクを特徴とするラバー製ブレスレットにも見ることができます。
今回は2タイプで展開。ひとつはブラッシュ加工のアンスラサイトダイヤルにイエローのアワーマーカーとナンバーを配した世界限定1200本の「103893」。もうひとつは、ニスを施したイエローダイヤルにブラックのアワーマーカーとナンバーを配した世界限定500本の「104006」です。ともに自動巻きムーブメントが搭載された2020年のコレクション以来初となるタキメータースケールを配して、スピードの世界への敬意を込めています。
ともに3時位置にスモールセコンド、6時位置に12時間積算計、9時位置に30分積算計、そして4時位置にはカレンダー表示を搭載。また針には、スーパールミノバ®が塗布されるほか、タキメータースケールも備えています。
共通スペック
- ムーブメント:自動巻き「B381 機械式ムーブメント」
- ケース素材:アルミニウム製
- ケース径:41mm
- ストラップ:ブラックのラバー製
- パワーリザーブ:約42時間
- 防水性能:100m防水
この2モデルの詳細はこちらから。
ブルガリ アルミニウム
ビジョン グランツーリスモ
ブルガリはさらに現実とデジタルの世界を結びつけ、高度なウォッチメイキングと高性能自動車のレースそれぞれのメカニズムを融合させました。今回発表された「ブルガリ アルミニウム VGT」は「グランツーリスモ」のバーチャルレーストラックを制覇するためにつくられ、ブルガリの大胆なスタイルと革新の神髄をレーシングカーの形で表現したものです。
このクルマに使用されているフォルムと素材には、「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル」の特徴的コードを見ることができます。ケースやビスで留められた関節式ブレスレットの曲線には、コックピットとホイールのデザインを定義づけるラインが反映されています。
ボディにはサテン仕上げのアルミニウム、ボディ下部とテクニカルセクションにはカーボン、そして露出部分を保護するためにブラックラバーを使用。コックピット内部は色と素材が相互に調和し、アルミニウム、ブラックラバー、アンスラサイトのアルカンターラ、イエローのコントラストが強調されています。ダッシュボードは「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル」のイエローダイヤルを想起させるものです。
今回のコラボレーションにあたり、「グランツーリスモ」の開発者とブルガリのウォッチデザインのトップよりコメントをお寄せいただきました。
ポリフォニー・デジタル 代表取締役 プレジデント
山内一典氏
「ビジョン グランツーリスモ」は2013年に始まった、自動車メーカーをはじめさまざまなブランドが考える理想の“グランツーリスモ”をデザインしていただくプロジェクトです。メルセデス・ベンツからスタートし、現在では40台ほどになっています。
この「VGT」において、ピニンファリーナとのコラボレーションがあったのですが、そのデザインを担当したのが当時ピニンファリーナのデザイン ディレクターだったファビオ・フィリッピーニさんでした。きっとフィリッピーニさんは、このコラボレーションに良い印象を感じられていたのだと思います。
フィリッピーニさんは2021年に、『カーブ:カーデザインにおける15の教訓』(CURVE– 15 Lezioni sul Car Design)』という素晴らしいデザインに関する書籍を出されたのですが、それをブルガリのファブリツィオさんが読んだのをきっかけに2人は知り合い、意気投合するなかで今回のブルガリとグランツーリスモのコラボレーションの話が自然と進んでいったのです。
「VGT」のコンセプトカーデザインについては、コラボレーションするブランドを問わず、私のほうから要望をお伝えすることはありません。今回のブルガリのコンセプトカーからは、「直線と円弧のみでクルマをつくりたい」というファブリツィオさんの強い思いが感じられます。1970年代のイタリア車に見られるデザインが凝縮されているようです。
一方、時計に関しては、「グランツーリスモ」のデザインフィロソフィーやデザインテイストを盛り込んでほしいとお伝えしました。それが、ダイヤル上の数字を「グランツーリスモ」のフォントに置き換えることで実現しています。ストイックに「グランツーリスモ」のテイストを表現できていると思います。
『グランツーリスモ』が初めて世に出たのは1997年の年末で、「ブルガリ アルミニウム」が登場したのがその翌年と、時期が重なっていることに不思議な縁を感じます。個人的には、さまざまな服装とシチュエーションに合わせられるように時計を所有していますが、その中でも「ブルガリ アルミニウム」はブルガリのマスターピースだと思っています。その名作で今回、限定モデルをつくることができたのは、とてもうれしいですね。
ブルガリ ウォッチ プロダクト クリエイション エグゼクティブ ディレクター
ファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニ氏
このプロジェクトは、私がファビオ・フィリッピーニ氏の『CURVE』という書籍を手に取り興味を抱いたことからスタートしました。プロジェクト当初より、ウォッチはもちろん、「グランツーリスモ」上で運転ができる車もコラボレートしてつくることを提案したのです。さらにクルマは、デザインや設計上においてアルミニウムとの一貫性がなければいけないという明確な希望を出しました。
最もアイコニックな1970年代のイタリア車に着想を得て、ファビオ氏とお互いにスケッチを何度も送り合いました。単にクルマの要素を持つウォッチ製作で終わるのではなく、「グランツーリスモ」と考えるべきはリアルなクルマづくりだったからです。そしてクルマは、とても研ぎ澄まされアルミニウムの世界観を見事に表現したものとなりました。
大きなホイールアーチにネジを連想させる大きなタイヤ、フロント部のブラックパート、そのほかアルミニウムに基づいた要素がたくさんあります。またカラースキームも絞り、ボディーのアルミニウムにはマット加工のブラック、ほかのエレメントもブラック、イエローにまとめました。フロントのラインがストラップの形を連想させ、ラウンドを描く車の下部がアルミニウムのケースを思わせます。クルマがウォッチを連想させるというポイントにとても興奮しています。
また「ブルガリ アルミニウム グランツーリスモ 限定モデル」は、とても特徴的で研ぎ澄まされたデザインで、日常使いにふさわしいスタイルになっていると思います。
ダイヤルのイエローは1990年代に大変な人気を博した、ブルガリ アルミニウム初のリミテッドエディションである、イエローダイヤルにブラックのサブダイヤルを配したモデルを思い起こさせます。それと同時に、イエローは往年のスポーツカーを想起させます。一方でグレーにイエローを合わせたスタイルも素晴らしく、展開する2色は優劣をつけがたい仕上がりです。
●時計の問い合わせ先
ブルガリ ジャパン
TEL 0120-030-142
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