無音で鋭く加速するのは
これまでにないテイスト

荒れた地面を強力なエンジンパワーで駆け抜けることは、オフロードバイクが持つ魅力のひとつ。俳優やモデルとして活躍している山下さんは、幼少のころからそんな醍醐味を味わってきたそうです。

「子どものころ、近くにモトクロスコースがあったので、ピアノの練習に飽きるとバイクでリフレッシュしていました。ケガもしょっちゅうしていましたが、跳んだりはねたりが楽しくて、楽しくて」

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Jun Ishibashi
俳優として映画やドラマへの出演や、CMモデルとしても忙しい毎日を送っている山下 蓮 エリックさん。主な出演作に映画『暴太郎戦隊ドンブラザース THE MOVIE』、テレビドラマ『あなたはだんだん欲しくなる』など、精力的に活動中。幼いころからオフロードバイクにも乗り出し、カルクの前は2サイクルのレーシングモデルを楽しんでいました。また、ピアノも音楽コンクールで入賞する腕前という才能あふれるバイカーです。
インスタグラム

子ども向けバイクといっても、2サイクルのハイパワーモデルがありますよね。

「ヘルメット越しでも耳がダメになるくらいうるさいバイクでしたよ(笑)。ですから、初めてカルクに乗ったときは音がないのにすごい加速をしてくれたので、とても驚きました」

やはり、ゼロからの立ち上がりはモーターが有利ですよね。

「それもありますが、カルクはとにかく車重が軽いので、スピードの乗りがずば抜けていいんです。あと、軽いので取り回しがいいことも購入に踏み切ったポイントです。どんな悪路でも、不安にならず、自信を持ってアクセルが開けられるって素晴らしいですよ!」

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エンジンやマフラーのないシンプルな姿はEVならでは。北欧の家具のような美しさで、山下さんならずとも愛着がわきそうです。

走っているシーンを見ていても、ヒラヒラと舞うようでした。

「まだまだ慣れていないのですが、オーリンズの足回りは奥が深いんですよ。車体が軽いので、いいセッティングが出るはずなんですが、納得のいく設定を出すにはもうしばらく走り込んでみたいですね」

電動バイクの魅力を語る山下さんは、ワクワクした表情でした。

航続時間や距離よりも
先に体力が限界に

電動バイクに乗っていると、エンジンの音が恋しくなったり、物足りなくなったりしませんか

「正直なところ、最初は物足りない気がしましたね(笑)。ですが、誰もいないコースを走っていると、今まで聞こえていなかった音が聞こえてくるんです。鳥のさえずりや、風で枝が揺れる音だとか、自分が自然の中にいるんだと感じられるんです。これって、エンジン付きでは得られない喜びだったりするんですよね」

意外な発見ですね。ところで、電動バイクは航続距離や充電時間などが気になるところかと。

「普通に走っていれば3時間は走り続けられるそうですが、僕の体力のほうがもちません(笑)。プロライダーが全開で走ると1時間といわれてますが、そこまで操れるようになるにはまだまだ(笑)。充電は、走る前日の晩にコンセントに差しておけば満タンになるので、さほど不自由は感じていません」

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緑に囲まれたオフロードコースで。「エンジン音がしないと、よりライディングに没頭できる、うれしい発見がありました」と山下さん。

このカルクは競技用ですが、一般道でも電動バイクに乗りたいと思いますか。

「もちろんです。カルクと同じく無音でグイグイ進んでくれるなら大歓迎ですよ。それに、ケイクのアクセル制御はとても緻密で、低速から高速まで自然なフィーリングです。小さなスクーターでは物足りなく感じるのですが、ケイクならぜひ乗ってみたいですね」

スウェーデン製だそうですが、デザインも凝っていますね。

「はじめはバイクっぽくない車体だと、冷めた目で見ていたのですが、ショールームで実物を見たらコロっと変わりました(笑)。シンプルだけど質感が高く、どこにいても存在感があるって、俳優として見習いたいほどです(笑)。手に入れたばかりですが、北欧の家具みたいな愛着がわき始めています」

動的な性能に加え、デザインの完成度が実に高い。魅力あふれる一台ということですね。

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お気に入りのレースウエアはゴールドウインの新作で、シックなカルクとのカラーコーデも完璧です。


今回のおすすめバイク
CAKE KALK OR RACE

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ケイク カルク OR レース  【SPEC】電気モーター:IPMモーター、定格出力:5.8kW、最大瞬間出力:11kW、モーター軸トルク:42Nm、バッテリー容量:50Ah/2.6kW、最高速度:+90km/h、航続時間:3時間、充電時間:0-100% 約5時間(付属の専用充電器で家庭用100Vコンセントが使用可能)、ホイールベース:1,310mm、乾燥重量:58㎏、バッテリー重量:17㎏、シート高:910mm

スウェーデンの電動バイクブランド、ケイクが最初にリリースした競技専用車のカルク。創業者が北欧出身ということもあり、スタイルと個性はこれまでになかったもの。エンジン付きオフロードバイクのおよそ半分程度の車体に、11kWのモーターは驚くほどパワフルな加速をもたらしてくれます。サスペンションも北欧のトップメーカー、オーリンズが共同開発した高品位なもの。ゆっくり走れば3時間ほど、山下さんの速いペースでも1時間は走れるそう。なお、カルクには一般道を走れる仕様もあり、ライトなど保安部品が付くほか、ほぼ同様の性能が楽しめます。

競技車両ゆえにスタンドがないため、専用メンテナンス台が付属。一般公道向けカルクはスタンドを標準装備しています。

価格:281万6000円

●問い合わせ先/
ゴールドウイン
公式サイト

「シンプルながら存在感あふれる姿は
俳優としても見習いたい」

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Jun Ishibashi
シンプルなハンドル周りもカルクの魅力。ふたつのダイヤルはパワーとエンジンブレーキのモードが選べます。
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黄色いオーリンズのリヤショックは空気圧で減衰調整が可能。ケイクとの共同開発品。
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ネジひとつとっても、バイクメーカーというより高級家具のようなデザインと仕上がりです。
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フロントフォークもまたオーリンズが共同開発した逸品です。軽量な車体ゆえに、セッティングの幅も広くベストな設定を探すだけでも楽しい、と山下さん。

Photograph / Jun Ishibashi
Text / Hiroshi Ishibashi
Edit / Kazuyuki Okumura

※メンズクラブ2023年10月号掲載