食、タンパク質の摂取の仕方
そしてワークアウトの見直しを

ワークアウトを続ける中で、多くの人が罠に陥ったことでしょう。「ジムのドアを一歩くぐれば、肉体的な変化がすぐに期待できるはず」と。ですが、残念なことにそうは簡単にはいかないようです。よくジムの常連たちは、鏡に映るその結果に苦労しています。

同じような悩みを抱えている人は、まずは食生活から見直しましょう。ハードなトレーニングをしているかもしれませんが、食事は十分ですか? ロンドンのジムチェーンBXRでフィットネスマネージャーを務めるオル・アデピタン氏*1は、次のように述べます。

「余剰分のカロリーは、筋肉の成長に必要なエネルギーと栄養素となって身体に供給されます」

筋肉のサイズアップに苦労しているなら、摂取量を維持レベルのおよそ10%増しにするか、すでに食べているものに200~300キロカロリー追加するのが賢明かもしれません。

次に、十分な量のタンパク質を適切なタイミングで摂取することを心がけましょう。ロンドンのラグジュアリーヘルスクラブThird Spaceの教育責任者、ジョシュ・シルバーマン氏*2は次のように述べます。

「筋肉の成長のためには、タンパク質を一部の食事に限定するのではなく、一日を通して摂取することが重要です。原則として1回の食事で、体重1kgあたり0.5gのタンパク質を摂取することを目安にしましょう※。つまり体重70kgの人なら、1日4食として1食35g × 4回で140gを目安にすればいいということです」

そして、ワークアウトを見直してみましょう。毎週同じルーティンをこなすのではなく、時間をかけて確実にトレーニング量を増やす必要があると言われています。これは「レップ数、セット数、ウェイトを少しずつ増やしていくことを意味します」とシルバーマン氏は言う。

※日本人の食事摂取基準による一般の人が必要とするたんぱく質の量は、体重1キロあたり0.8gです。体重が60キロの人は1日当たりのタンパク質量は48gが目安となっています。また、日本のスポーツ栄養の研究報告などでは、体重1キロ当たり1.2〜2.0gを目安にしています。つまり、シルバーマン氏と言葉と合致します。

ですが、このタンパク質量は厳しい体重制限をしている人や、一時的に非常に負荷の高いトレーニングをしている人向けであり、健康に全く問題がないのが大前提。過剰摂取をしても、健康な人の場合は問題がないという報告もありますが、体重1キロ当たりのたんぱく質量が2.0gを超えたあたりから、「過剰摂取しても記録が伸びなかった」「栄養によってスポーツの結果が左右されなかった」という報告もあるようですので、スポーツドクターなど専門家がついている人以外は、体重1キロあたり2.0g未満に抑えておくのがよさそうです*⁴

ですが、急に負荷をかけすぎると、ゆっくりとコントロールされた生産的なレップを行う能力を失ってしまいます。「ウエイトトレーニングの効果は釣鐘(つりがね)型のカーブで表され、重すぎるとテンションが減少します」とシルバーマン氏は言います。

「スイートスポットを見つけるには、各セットの終わりに、完全に疲れ果てる前にあと2レップできるウエイトを選ぶこと。そしてレップ数をこなすときは、動作について考え、鍛えている筋肉を意識的に収縮するようにしてください」

万策尽きたら、「オーダーメイドのレジスタンストレーニングのプログラムをつくってくれるパーソナルトレーナーに相談しましょう」と、アデピタン氏はアドバイスします。がんばりましょう。きっとうまくいくはずです。

[脚注]

*1:BXRのWebサイトに掲載されている オル・アデピタン氏のプロフィールページ

*2:ジョシュ・シルバーマン氏のLinkedInのプロフィール

*3:日本人の食事摂取基準(2020 年版)を参照

*4:味の素マガジンを参照

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Translation & Edit / Satomi Tanioka
※この翻訳は抄訳です

From: Men's Health UK