イギリスの人気YouTuberでボディビルダーのマット・ダズ・フィットネスさん。これまでに彼が挑戦してきたことを連載記事でご紹介してきました。
例えば、事前のトレーニングなしに海軍特殊部隊の体力テストに挑戦してみたり、スーパーモデルの食事法とトレーニングに挑戦してみたり…と、自らの限界に挑み、安全領域をも突破する(!?)ダイエットや筋トレを果敢に試しています。陸軍式体力テストに挑んだときは、上体起こしの体力テストメニューでその合格基準まで到達するまでに苦労していました。
そんなマットさんは今回、上体起こしのみにフォーカスを当てた挑戦をしました。
◇1カ月、毎日100回の「上体起こし」に挑戦
「休憩をはさむことなしには、100回連続で上体起こしを繰り返すことはできない」とマットさん。自らの限界を理解している(陸軍の体力テストの時にはおよそ30回の連続は達成しています)彼は、できる限りの回数を行ったら休憩し、その後100回達成するまで繰り返すというチャレンジを行いました。それを1カ月間、もちろん毎日です!
回復時間を最大にするために、彼は毎日同じ時間に上体起こしを行い、1チャレンジ(100回の上体起こし)ごとに24時間の間隔を空け、家族そして時に家具に自らの足を抑えてもらいながら…。
◇チャレンジ初日
1カ月チャレンジの初日では、最初に休憩が必要になる前までに44回達成し、3セットで100回をクリア。そして、このチャレンジが終了する時点では、休むことなく68回の上体起こしを連続してできるようになり、1度の休憩を挟んだだけで、2セットで100回クリアできるようになったのです。
マットさんはこの挑戦の最初の時点で、すでに見事なシェイプの持ち主でした。だからでしょうか、「驚くような変化はなかった」と語ります。ですが、それは謙遜ではないでしょうか…。30日間の挑戦が終わってからの彼のコアを確認してみてください。目に見える違いが確認できるでしょう。
彼の腹筋は初日に比べ、より深く割れています。ひとたび力を入れれば、シックスパックの輪郭がクッキリ…彫刻刀で彫ったかのようです。
◇マットさんが挑戦を終えて学んだこと
マットさんがこの挑戦の最後に学んだこと…。
1つは、この挑戦をやめた翌月でも「ハンギングレッグレイズ(自分の足がつかない鉄棒やチンニングマシンを使い腹筋全体を刺激できる筋力トレーニング)」や、「アブクランチ(マシンを使って体を曲げる動作で腹筋を鍛える筋力トレーニング)」をすることにはまったく困難もなく、さらにパフォーマンスを落とすことなくトレーニングに励めたそうです。
そして彼が気づいたことがもうひとつ…。マットさんいわく、「腹筋を鍛えるトレーニングとして、上体起こしだけでは限界がある」ということです。
「上体起こしは持続可能ではなく、一貫性もなく、私にとって現実的な筋トレではありません。最初の数週間や最初の月、またはこれを継続している期間であれば進歩を遂げるでしょう… 。しかし、その目標を乗り越えた後、継続していくと体はその刺激に慣れてしまい、毎日上体起こしを行うことが体のベースラインになってしまいます」とのこと。
「そうなると怪我をしたり、忙しかったり、病気になって上体起こしを数日か1週間休んでしまう…。すると、急激に退行してしまいます。つまり、努力して手に入れた筋肉ですが、すぐに失ってしまう可能性も大なのです。それって意味のないことですよね?」と、マットさんは言います。
◇まとめ
マットさんの意見では、上体起こしは初心者にとっては適していますが、腹筋を鍛える長期的なトレーニングには向いていないそうです。「上体起こしが上手くいったなら、次はレジスタンスバンドを使った筋トレを始めるべきですよ」と、最後に教えてくれました。
今回はあくまで、マットさんの挑戦を通した見解です。
一方で、上体起こしが腹筋を引き締める筋トレのひとつであることも事実。下記に、ケトルベルを使った6種の上体起こしの方法を動画にてご紹介します。上体起こしが筋トレのルーティンに入っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
From Men's Health
Translation / Kazuhiro Uchida
※この翻訳は抄訳です。